嘘だ。西銘衆議院議員の言う普天間飛行場の辺野古移設は「苦渋の決断」
WiLL6月号に沖縄選出衆議院議員の西銘恒三郎氏のインタビュー記事が掲載された。先の衆議院選挙で「普天間飛行場の県外移設」を公約として当選しながら、辺野古移設に舵を切ったことで批判されているのは周知の通りだ。 同氏は普天間飛行場の辺野古移設について次のように述べている。以下はその抜粋である。
普天間の県外移設が「ベスト」の選択であることに間違いない。しかも、普天間は街の真ん中にありますから、そのまま固定化は絶対にダメだ。 しかし、ベストの実現は当然のごとく難しい。それで苦渋の決断として、普天間を辺野古に移し、キャンプ・キンザーなど米軍基地全体の機能を縮小の方向へ持っていこうというのが、もともと自民党の考えでした。・・・ |
「苦渋の決断」。沖縄県内保守層が、日米両政府の理不尽ともいえる施策を受け入れるときに使ってきた言葉だ。
その言葉の裏には、どうせ止められないのなら、最大限の経済的利益を得ようという、したたかな計算が働いている。転んでもただでは起きない、と肯定的に受け止める向きもあるが、私には基地被害は付近住民に押し付けて、その結果得られる利益のみは自らの懐に入れるという打算としか映らない。
2010年4月25日に読谷村で開催されて県民大会だ。同大会であいさつした翁長那覇市長「二度と苦渋の決断をしない」と宣言した。
沖縄の政治家が考えるべきは、苦渋の決断と引き換えに得る経済的利益ではない。考えるべきは、二度と沖縄を戦場にしないこと、基地削減である。
沖縄は二度と苦渋の決断はしない。
政治家の目指すべきは、民意が実現される政治の実現である。