2013年11月10日

昨日10日のシンポジウム「米軍基地問題の展望について」(沖縄法政学会)に参加しました

 昨日10日、琉球大学で開催されたシンポジウム「米軍基地問題の展望について」(沖縄法政学会)に参加した。

 シンポジウムでは4名のパネリストが発言し議論を深めた。

 その中でも興味深かったのは野添氏(沖縄国際大学)が指摘した、沖縄の海兵隊の役割についての日米間の認識の差である。同氏は以下のとおり説明した。(配布のレジュメから引用)

●1975年4月のサイゴン陥落以降、日米両政府、沖縄米軍基地の安全保障上の確認

米国側)沖縄の海兵隊は、「戦略的予備力」として、「どこでも有事に対応するのに使用されるのに即時に対応できる」「沖縄は海兵隊にとって地理的に最善の位置」(1975年6月)

今度戦争が起こるなら、中近東や欧州が舞台になるが、「要請があれば在沖海兵隊も米軍のassetsとして考えられうる」(1975年7月)

日本側)防衛庁・・・「侵略のある場合初動の作戦に即応しうるような部隊」「日本防衛のためいつでも米国が立上がるという意志の確証を与える部隊」として、海兵隊などの常駐が必要(1975年1月)

※本HM注 assetsの意:財産、資産、価値あるもの(goo辞書より)  

  沖縄の海兵隊について、米国は有事の際に戦闘地域へ派遣する即応部隊であるとしているのに対して、日本は日本防衛のための部隊として米国の意志を示しているとの確証を与える部隊、すなわち、日本への攻撃を思いとどませる抑止力との認識を示している。

 米国には日本を守るための部隊であるとの認識はないのに、日本は抑止力としての役割を期待している。日本の片想いと表現できる程の認識の差がある。

 沖縄に海兵隊は不要だ。直ちに普天間飛行場を閉鎖すべきだ!!!

posted by 福地行政書士事務所 at 12:48| 書籍・新聞等からの資料
2013年11月09日

11.2シンポジウム「終わらない<占領>」(東アジア共同体研究所主催)に参加しました〜日本の政治が変わらない限り、沖縄の基地問題の解決はない〜

参加者のみなさん.jpg  11月2日、沖縄国際大学で開催されたシンポジウム「終わらない<占領>」(東アジア共同体研究所主催)は、鳩山氏や孫崎氏他のみなさんが参加し、興味深い話を聞くことができた。
 鳩山氏は、普天間飛行場移設に関する「最低でも県外」発言について、シンポジウム冒頭の基調講演の中で次のように述べた。
 当時の民主党代表として発言した「最低でも県外」発言は、民主党の決定事項であり、民主党の方針であった。それが実現できなかったのは自分の力不足と詫びながら、その理由について次の7点をあげた。
@鳩山首相自身の力不足。オバマ大統領ともっと話す機会があったらと思う
A鳩山政権下の大臣が当該役所を代表する大臣となり、鳩山首相が推し進めようとする施策実現のためには動かなかったこと
B官僚が最善の努力をしなかった。それどころか、逆に裏切ったこと
C沖縄の基地負担軽減という総論賛成とは言いながら、負担の分担という各論になると動かなかったこと
D米国の圧力が各大臣にあったようにも思うが、実際は米国の衣を借りて鳩山首相の施策を妨害したこと
E問題決着について、5月末の期限を決めたこと
F抑止論への反論ができなかったこと

 この発言を聞きながら、森本元防相が、退任間際に言ったことを思い出した。
 昨年12月25日の退任記者会見で、森本防相は、記者から「普天間の辺野古移設は地政学的に沖縄に必要だから辺野古なのか、それとも本土や国外に受入れるところがないから辺野古なのか」との質問に対して、「軍事的には沖縄でなくても良いが、政治的に考えると、沖縄がつまり最適の地域である」と答えた。(詳細は当HM記事“普天間基地の辺野古移設「軍事的には沖縄でなくても良い・・」の真意〜退任直前(12.25)の森本防相発言〜”参照
 鳩山氏の発言と相まって考えた時、普天間飛行場の辺野古移設を含めた沖縄の基地問題が動かないのは『日本政府にその気がないからだ』という結論になる。
 米政府高官は、日本政府が海兵隊撤退を求めるのであれば応じる、と発言したという報道を目にしたことがある。
 日本の政治が変わらない限り、沖縄の基地問題の解決はないようだ。

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2013年07月09日

尖閣問題、「外交問題」扱いとする打開案提示〜沖縄が問題解決の仲介者となることは可能か?〜

 本日付沖縄タイムスに尖閣問題について、日本政府から打開案が提示されたとの報道がなされた。以下は同記事からの抜粋である。

 ・・・関係筋によると、打開案は先月訪中した谷内正太郎内閣官房参与が示した。領有権の帰属を争うことになる「領土問題」は認めないものの、日中関係の障害となっている「外交問題」として扱い、事態の沈静化を図るのが狙い。

 これまで日本は「領土問題は存在しない」として中国の主張を受け付けてこなかったが、緊張激化を懸念するオバマ米大統領が双方に話し合いを促す中、安倍政権は一定の柔軟性が必要と判断。今回の打開案提示につながったとみられる。

・・・国有化以降、日中双方の公船が周辺海域で交錯し、偶発的衝突も心配される中、日本政府内では外務省を中心に「中国側が領有権を主張する以上、 何らかの形で 問題の存在を認めざるを得ない」との考え方が強まっていた。

 中国の海洋監視船などは国有化以来、今月7日までに計51回、尖閣周辺の領海内に侵入。中国側は毎回、数隻の船団を組んで活動しており、事態が長期化する中で「 中国側を中心に、 現場には疲労感が募っている」(日本政府高官)という。日本側はこうした事情も踏まえ、局面打開を図りたい考えだ

 尖閣諸島は地番は石垣市字登野城であり、沖縄県の一部である。しかし、その帰属については日本、中国のみならず、台湾もその領有権を主張している。

 東アジアにおける、関係国の経済的・政治的地位に鑑みるとき尖閣領有を争って国際紛争に発展することはどの国も望んでいない。地理的にも尖閣諸島は石垣市、台湾、中国と取り囲む位置にある。

 そうであれば、沖縄が音頭をとって問題解決に向けて行動してはどうだろうか。台湾・中国ともそれなりに関係を維持してきた沖縄が一肌ぬぐのである。

 沖縄を二度と戦場にしないための積極的な動きとして、挑戦してみる価値はあると思うのだが。


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2013年06月12日

中米関係の行方は〜崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ・・(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)より〜

 6月7,8日の二日間にわたって行われた中米首脳会談。この会談ついて今朝(11日付)の朝日新聞は「・・計8時間も膝を詰めで語り合った異例の初会談が終わった。双方はともに関係が深まったと成果を強調する。ただ、両国を対話に駆り立てたのは、衝突を避けなければ、との危機感にほかならない。」と総括する。

 フォーリン・アフェアーズ・リポートの今月6月号に掲載された“崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ”の中で語られる米中関係についてのくだりは、朝日新聞の指摘が正しいことを示している。(続きはこちらをクリック)

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2013年06月12日

中米関係の行方は〜崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ・・(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)より〜

 6月7,8日の二日間にわたって行われた米中首脳会談。この会談ついて今朝(11日付)の朝日新聞は「・・計8時間も膝を詰めで語り合った異例の初会談が終わった。双方はともに関係が深まったと成果を強調する。ただ、両国を対話に駆り立てたのは、衝突を避けなければ、との危機感にほかならない。」と総括する。

 フォーリン・アフェアーズ・リポートの今月6月号に掲載された“崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ”の中で語られる米中関係についてのくだりは、朝日新聞の指摘が正しいことを示している。

 米中間の力関係について、崔米中国大使はその差を認めるとともに、中国が既存の国際秩序に自らを統合させようとしてきたと述べている。その内容は以下(抜粋)のとおりだ。

 アメリカと中国を同じパワーのカテゴリーでとらえるのは、過度の単純化というものだ。アメリカの方が中国よりもはるかに先をいっているし、より力強い国家だ。中国は巨大な国だが、依然として、経済、科学技術、軍事力のいずれの指標でみても途上国だ。・・アメリカと肩を並べる・・には、まだ時間がかかる。

 ・・改革・解放路線をとるようになって以降の中国は既存のグローバル秩序に自らを統合しようと試みてきた。・・

 しかし同時に、同大使は、国際ルールの中にはルール作りに中国が関与していないもの、また世界は常に変化している、との理由から、次のように述べている。

  だが、われわれが(国際システムや国際ルールの)革命を求めているわけではない。われわれは、必要とされる国際システムの改革は支持するが、システムを覆すつもりも、新しいシステムを作るつもりもない。

 改革は求めるが、国際システムを覆すような革命は求めないとの発言は、現在の複雑なシステム変革が不可能だとの見方にもよるのかもしれない。ただ、一方で、中国が現在のシステムに満足していないことは明確に示されている。だからこそ、その改革を目指すとしている。

 そして、中国の求める国際ルールの見直しについて、G20を例に挙げ、次のように述べている。

 ・・G7ともG8とも違うG20には、既存の大国だけでなく、インド、ブラジル、南アフリカ、ロシアが参加している。中国もG20のメンバーで、すでにこのフォーラムで重要な役目を果たしている。歴史上初めて、これらの諸国は平等な立場でテーブルに着き、主要な経済、金融領域の問題を議論している。われわれが必要だと思っているのは、この類の変化だ。

  そして、米中関係のあり方については次のように述べている。

  われわれが本気で新しいタイプの関係を築いていくつもりなら、互いに立場を調整し、相互理解を深めなければならない。それは、たんにわれわれがアメリカを助けたり、あるいは、たんにアメリカが中国を助けたりするような関係ではないはずだ。互いに助けあう必要がある。

  当初、米国は大国であり、中国との力の差は歴然としているとしながらも、最後には米中関係は相互に助け合う関係でなければならないと述べている。しかも、国際ルールの改革についても意欲を見せている。

 今後、中国は米国と肩を並べる大国へと成長していくことに意欲と自信を持っているように見える。

 米中の対立激化がもたらす不利益は両国のみにとどまらない。日本を含め世界に飛び火することは間違いない。その危機回避のために今回の日米首脳会談が行われたことは、どうも間違いないようだ。

posted by 福地行政書士事務所 at 00:07| 書籍・新聞等からの資料
2013年06月11日

北朝鮮問題の行方は〜崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ・・(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)より〜

 引き続き、フォーリン・アフェアーズ・リポートの今月6月号に掲載された“崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ”からの紹介だ。

 北朝鮮の核開発等の強硬姿勢は近隣諸国の悩みの種となっている。その北朝鮮の後見人とも言われてきた中国の姿勢は、近年厳しさを増している。この点についての崔天凱駐米中国大使の指摘も興味深い。

 まず、北朝鮮情勢について次のように述べている。

・・中国の朝鮮半島政策の基本は三つの要素で組み立てられている。第1に、われわれは(朝鮮半島の)安定を支持している。第2に朝鮮半島の非核化を望んでいる。第3に、われわれは平和的な方法で問題を解決したいと考えている。この三つの要素は密接に関連しており、どれか一つを優先して他の二つを犠牲にすることはできない。(続きはこちらをクリック

posted by 福地行政書士事務所 at 08:27| 書籍・新聞等からの資料
2013年06月11日

北朝鮮問題の行方は〜崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ・・(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)より〜

 引き続き、フォーリン・アフェアーズ・リポートの今月6月号に掲載された“崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ”からの紹介だ。

 北朝鮮の核開発等の強硬姿勢は近隣諸国の悩みの種となっている。その北朝鮮の後見人とも言われてきた中国の姿勢は、近年厳しさを増している。この点についての崔天凱駐米中国大使の指摘も興味深い。

 まず、北朝鮮情勢について次のように述べている。

・・中国の朝鮮半島政策の基本は三つの要素で組み立てられている。第1に、われわれは(朝鮮半島の)安定を支持している。第2に朝鮮半島の非核化を望んでいる。第3に、われわれは平和的な方法で問題を解決したいと考えている。この三つの要素は密接に関連しており、どれか一つを優先して他の二つを犠牲にすることはできない。

 朝鮮半島の安定を求める姿勢については、中国も近隣諸国と同様の認識のようだ。

 ジョナサン・テッパーマン フォーリン・アフェアーズ誌副編集長(質問者)が、 「北京は、・・ピョンヤンの行動に苛立ち、圧力を行使することに積極的になっているようにみえる。・・」との指摘に対しては、次にように回答している。

・・朝鮮半島が極度の混乱に陥ったり、半島で武力衝突が起きたりすれば、中国の国家安全保障利益に大きな衝撃がはしる。・・つねにこの点に配慮しなければならない。・・

  北朝鮮情勢の不安定さが中国にとって安全保障上の脅威であると指摘し、配慮が必要であるとする。その一方で、中国と北朝鮮の関係については、次のように述べその緊密さを強調している。

・・われわれは、北朝鮮の核開発には反対しているし、北朝鮮もこの点は明確に理解している。彼らは、中国が北朝鮮の核開発プログラムを決して受け入れないことを理解している。われわれは核実験にも反対している。だからこそ、国連安保理による北朝鮮制裁に賛成した。 

  中国が北朝鮮の核開発に反対していること、そしてその中国の意思を北朝鮮が理解しているとの指摘は驚きだ。ならば、なぜ北朝鮮は強硬姿勢を改めないのか。

 北朝鮮の姿勢が改まらなければ、より強硬な措置をとるのか、問われると、次のように述べている。

 非核化と安定化という目的を実現するのに必要なあらゆる措置をとるつもりだ。だが、われわれが何をするのかが、長期的目的にどのように作用するかも考えなければならない。朝鮮半島(の緊張)をさらにエスカレートさせるような措置をとれば、われわれの長期的目的の実現が阻害されることになる。 

 中国は、朝鮮半島の非核化・安定化こそが中国の国益につながるとの立場を明確にし、その実現のためにあらゆる措置をとる、と明言しているが、朝鮮半島の非核化・安定化は日本・韓国、米国等も望んでいる。

 朝鮮半島の不安定化は近隣諸国のみならず、多くの国々の国益を損なうことになる。北朝鮮を取り巻く多国間の協議により解決策を探る以外に途はなさそうである。

  ★☆★★☆★

 ところで、日本の最大の懸案である、北朝鮮による日本人拉致の問題については、同記事では触れられていない。この問題の解決なくしては朝鮮半島の安定化もない。報道によれば、北朝鮮の核開発問題等に目を奪われる中で、拉致問題への米国を中心とした世界の関心が薄れつつあるとの危機感の中で、飯島氏の訪朝に踏み切ったとの観測も示されている。拉致問題については日本が主導的役割を果たし、解決に向けて取り組む必要がある。

 中国の基本的立場でもある@朝鮮半島の安定A朝鮮半島の非核化B平和的方法による問題解決、の立場に立ちつつ問題解決に向け、日本が主導することが必要だ。

 例えば、北朝鮮による拉致被害国合同の会議を開催し、世界の意思として北朝鮮に拉致問題の解決を迫るのである。

 拉致問題の解決については、日本が主導するという意思と覚悟が必要だと思う。

posted by 福地行政書士事務所 at 08:19| 書籍・新聞等からの資料
2013年06月10日

尖閣問題の行方は〜崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ・・(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)より〜

フォーリン・アフェアーズ・リポートの今月6月号に掲載された“崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ”は極めて興味深いが内容が目白押しだ。まず、尖閣諸島領有問題についてのくだりだ。

 同大使は尖閣を巡る歴史認識について次のように述べ、自国の領土である正当性を主張する。

・・その諸島はかつて中国の領土だったが(Those islands were originally Chinese territory)、19世紀末の日清戦争期に日本はこれらの島を自国の領土に編入した。アメリカが1972年に沖縄を日本に返還した際に、魚釣島もその一部として返還された。当時、中国はその措置に明確に反対している。つまり、これらの島の主権をめぐる中国の立場は一貫している。この点には議論の余地がない。(続きはこちらをクリック)

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2013年06月09日

尖閣問題の行方は〜崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ・・(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)より〜

 フォーリン・アフェアーズ・リポートの今月6月号に掲載された“崔天凱駐米中国大使が語る北朝鮮、日本、そしてアメリカ”は極めて興味深いが内容が目白押しだ。まず、尖閣諸島領有問題についてのくだりだ。

 同大使は尖閣を巡る歴史認識について次のように述べ、自国の領土である正当性を主張する。

・・その諸島はかつて中国の領土だったが(Those islands were originally Chinese territory)、19世紀末の日清戦争期に日本はこれらの島を自国の領土に編入した。アメリカが1972年に沖縄を日本に返還した際に、魚釣島もその一部として返還された。当時、中国はその措置に明確に反対している。つまり、これらの島の主権をめぐる中国の立場は一貫している。この点には議論の余地がない。

 一方で、この問題の解決については、次のように述べ、拙速な解決を図る意思のないことを明確に示している。

・・われわれは問題の解決に時間がかかることも理解しており、この問題を拙速に解決しようとは考えていない。

 しかし、この問題の発端については、日本に責任があるとして、次のように指摘する。

1972年・・国交を正常化した際に、両国の指導者はこの問題を棚上げにすることを決めた。これは非常に懸命な判断だったと思う。・・それ以降、日中間で波風が立つことはなかった。だがその静かな状況も、日本政府が2012年にこれらの島を国有化したことで終わりを告げた。

 ジョナサン・テッパーマン フォーリン・アフェアーズ誌副編集長(質問者)が、前東京都知事の島購入が大きな問題となるのを避けるために、日本政府はあえて国有化したのではないか、と質問したのに対して次のように反論している。

 国際法上、日本政府の(国有化の)決定が非常に深刻な帰結を伴うことは明らかだ。東京都知事が何かを試みていた場合以上に、深刻な帰結を伴うことになるだろう。

 ジョナサン氏が、「・・歴史は歴史で、われわれはいまを生きている。未来についてもっと考えようと、どこかの段階で言う必要があるのではないか。双方にとって受け入れられるような解決策はないのか」との質問には次のように回答している。

 あなたの指摘は賢明だが、いかなる国も、この類のバランスを崩すような行動をとるべきではなかった。日本政府が(国有化という)法的措置に出たことが、現在の状況を招き入れた。・・2012年に・・日本側にアプローチしたが、まだそれに応じられる環境ではなかったようだ。・・自民党が政権をとっている。だが、同じテーブルについて真剣な交渉を始めたいと努力しているようには思えない。

 日中間の問題解決について、次のように述べている。 

・・中国と日本は、経済領域その他をめぐって非常に大きな利益を共有ししている。緊密な強調関係に向けた大きな可能性をもっている。だが、政治的障害を取り除く必要がある。

 日中間の問題解決に向けては米国の関与は欠かせないとされている。クリントン国務長官が尖閣が日米安保の範囲内であるとの見解を示して以降、日本が強硬姿勢に転じたと言われている。

 しかし、米国の立場は「尖閣の施政権は日本にあることを認めつつも、主権については日中のいずれにあるとの立場を取らない」としている。

 問題解決にあたっての米国の果たすべき役割について、次のように述べ、さらに、この問題への米国の介入について釘を刺している。

 もっとも有益なアメリカの行動とはどちらも支持することなく、純然たる中立の立場をとってくれることだ。
・・アメリカは、どちらかの肩をもつようなことはしないとわれわれに言いつつも、日本側に語っていることや公的な声明には、何か違う部分があることも多い。

 このような状況の中、6月7、8日の行われたオバマ大統領と習近平国家主席との会談では、尖閣問題についても話し合われ、次のように報道されている。

【6月9日付NHK NWESWEB(ネット記事)】・・会談では沖縄県の尖閣諸島を巡る日本と中国の対立についても取り上げられ、オバマ大統領が習主席に対し、日中両国が話し合いを通じて事態の沈静化を図るよう促したのに対して、習主席は「一部の国が挑発的な行為をやめ、対話による解決の道に戻るよう希望する」と述べて、名指しは避けながらも日本などをけん制しました。

 米国は尖閣問題が日米安保の範囲内との見解を示しながらも、「主権についてはいずれの立場にも与しない」とし、さらに今回オバマ大統領は習主席に対して、話し合いによる事態収拾を求めた。

 これにより、日本は、話し合いによる解決策を探る以外に途はなくなった、と言えるだろう。 

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2013年05月07日

自民党憲法改正草案を考える〜基本的人権の制限〜

 憲法改正について、7月の参院選で争点にすると安倍首相が明言した。そこで自民党の憲法改正草案(クリックで自民党HMへ)を読んでみた。

 本来、憲法は国民と国の契約。だから国家権力による国民支配を許さないものにすべきだ。どんな思想を持つ政党が政権を担っても、国家権力による恣意的支配を許さないものにすべきである。しかし、同案は支配する側の視点・御都合で作られているように思えてならない。特に、国民の権利について、強い表現で自制・制限を求めている。同案第12条は・・・(続きはこちらをクリック)

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