結論からいうと、この場合は業務上横領罪(刑法253条)になると考えられ、10年以下の懲役に処せられることになると思われます。

 不在者財産管理人(以下「財産管理人」という)の職務は、不在者の財産を管理することです。その選任については、不在者本人の指定、若しくは利害関係人等の請求により家庭裁判所が選任することになります(民法25条)。財産管理人には、裁判所に対する財産状況等についての報告義務も定められています(同27条)。また、管理している財産を売却するような場合には裁判所の許可を得なければなりません(同28条)。このような財産管理人の管理責任については善良な管理者の注意(家事審判法16条)※1をもって行う必要があると規定されています。
 このような他人の財産を管理する責任を有する財産管理人が管理財産をねこばば(金品などを不当に自分の物にすること)すると業務上横領罪に問われることになると考えられます。

 横領罪には一時的に預かったものを横領するような場合に適用される(単純)横領罪がありますが、財産管理人は継続的(不在者が帰ってくるとか、死亡が確認されるまで)管理責任があることから業務上横領罪が適用されることになると考えられます。以下の条文にもあるように、業務上横領罪となると10年以下の懲役に処せられることになります。

(横領罪)
刑法第252条1項  自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。

(業務上横領罪)
同第253条  業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。

※1 善良な管理者の注意:管理者の職業や生活状況に応じて要求される注意義務
 

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