2020東京五輪と沖縄〜辺野古移設に終止符を〜(9.14付佐藤優氏のウチナー評論より)
9月14日付琉球新報に掲載された佐藤優氏のウチナー評論「2020東京五輪と沖縄」〜辺野古移設に終止符を〜の指摘は極めて興味深い。
同氏は2020年東京五輪決定が日本政治に与える影響について次のように指摘する。
①東京の政治エリートが恐れるのは五輪中止若しくはボイコット②日本政府は米国のシリア攻撃に慎重になる③東京電力福島第1原発の汚染水対策を怠れば東京五輪参加辞退者多発の可能性。2020年東京五輪が決定した結果、政府の外交方針が「平和」に縛られることは、とりわけ尖閣諸島周辺の現状を鑑みた場合、最悪の事態を防ぐ上で、歓迎すべき出来事だ。しかし、政府の視界に沖縄は入っていない。
同氏の指摘で重要なのは東京五輪決定による盛り上がりの中で、オスプレイ強行配備、普天間飛行場の移設、高江ヘリパッド建設問題、嘉手納・普天間の基地被害等の基地問題がすべて闇に葬り去られる可能性があるということである。
沖縄は智恵を出さなければならない。同氏は指摘する。首都東京での五輪開催の陰で、沖縄に対する差別が存在する事実を国際世論に発信するのである。
そこで、提案だが、五輪復活を果たし得なかった野球・ソフトボールの国際大会を沖縄で開催するのである。主会場は北谷公園野球場。嘉手納球場、金武町野球場、宜野座球場、名護市営球場を会場にする。米軍用機が飛び、オスプレイが飛び、日中夜間を問わず爆音が鳴り響く有様を世界に発信するのである。
東京五輪が沖縄の基地問題解決のきっかけとなるように、沖縄は智恵をださなければならない。