2016年10月29日

翁長知事は、代執行訴訟及び違法確認訴訟における「確定判決に従う」発言に縛られる必要はない。

 代執行訴訟及び不作為の違法確認訴訟における、翁長知事の「確定判決に従う」発言。知事はこの発言に縛られる必要はない。理由は次のとおりだ。
 まず、不作為の違法確認訴訟の福岡高裁那覇支部(多見谷裁判長)判決は矛盾だらけだ。
 戦後70年にわたり基地負担を強いられてきた沖縄の歴史を福岡高裁那覇支部はまったく無視する。戦中は本土決戦の防波堤としての役割を強いられ、戦後は敗戦国日本が独立を果たすために人身御供として米国へ差し出された。安倍政権は沖縄が日本から切り捨てられたサンフランシスコ講和条約発行日である4月29日を主権回復の日として祝い、沖縄の怒りを買ったのはついこの間のことだ。この歴史を無視し、判決は、戦後70年間基地があり続けた事実が、沖縄県の地理的優位性を示すとし、沖縄は基地を受けれるべきだとする。

当HM記事2013:4:28参照)4・28政府式典に抗議する『屈辱の日』沖縄大会に参加しました

 さらに、沖縄以外の他府県が基地を受け入れる可能性はないから沖縄が基地を受け入れろと言い。北朝鮮ミサイルノドンのみを取り上げて、沖縄はミサイルが届かない安全地帯という。防衛白書は、沖縄はノドンの射程外であるが、テポドン、ムスダンの射程内だと指摘している。北朝鮮からのミサイル攻撃を避けられるのは「我が国では沖縄などごく一部」などと指摘するのは、何の疑問もなく国の主張に従っただけのこと。判決の言う「沖縄に地理的優位性が認められるとの原告の説明は不合理ではない。」との指摘そのものが不合理なものだ。

 森本元防相、梶山元官房長官は、現役閣僚時に、沖縄の基地が動かないのは政治の問題、と指摘した。沖縄の地理的優位性について、証拠調べをすることなく、国の主張のみで認定するのは許されない。

 騒音防止協定は形骸化し、爆音被害軽減には役に立たない、という福岡高裁那覇支部の指摘は正しい。しかし、だから辺野古新基地が唯一というのはあまりにも短絡的だ。爆音等の基地被害を普天間から辺野古に移すにすぎず沖縄の基地負担軽減にはならない。さらに言えば、騒音防止協定を締結しても結果を出せない日本政府の無能ぶりの犠牲を沖縄に負わせるというのは許されない。沖縄の基地負担の歴史からすれば当然のことだ。

 辺野古新基地は普天間基地の半分の面積というが、その実態は、1200滑走路2本を有し、戦艦着岸可能な巨大港を有する、耐用年数200年の巨大基地だ。まったくもって、沖縄の基地負担軽減どころか、基地機能の強化、基地の固定化につながることは明白だ。ろくに審理もせずに判決を急いだ福岡高裁那覇支部の罪は大きい。

 これまでの選挙でたびたび示されてきた、辺野古反対の沖縄の民意までをも否定する判決など聞いたことがない。司法といえども、民主主義の根幹である選挙及びその結果を否定することは許されないはずなのだが。

 国地方係争処理委員会の、協議を進めよ、との判断を無意味と切り捨てた判決も許されない。制度そのもの否定であり、司法にそのような権限があるのか疑わしい。

 福岡高裁那覇支部が、結論として、この判決内容を当初から有していたとすれば、代執行訴訟の和解勧告(同種訴訟においては極めて異例)自体が、県と国の紛争解決を目的としたものではなく、たんに翁長知事から「確定判決に従う」との言質を取るだけの訴訟指揮だったのではないか、との疑念が湧く。

 裁判所の訴訟指揮が、紛争解決に向けたものではなく、当初から国勝訴を目論み、後々のために翁長知事から「確定判決に従う」との言質を取るためだったとすれば、裁判所の和解勧告を信頼し、真摯に和解に向き合った翁長知事を騙したに等しい。詐欺行為だ。
 詐欺による意思表示は、取り消すことができる(民法96条)。さらに言えば、意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする(民法95条)。すなわち和解の前提が紛争解決という本来あるべき目的のためではなかったという点が問題だ。

 翁長知事は、福岡高裁那覇支部が紛争解決のために和解勧告したと考え、真摯に勧告に従った。ところが、判決は和解条項に定めた国地方係争処理委員会の判断について無意味とした。そもそも、福岡高裁那覇支部自体が紛争解決という意図をもっていなかったということが示されている。

 このような状況において、翁長知事は、「確定判決に従う」発言に縛られる必要はない、のである。

2016年09月30日

中立的で公平な審理・判断ではない悪辣な多見谷判決を絶対に受け入れるわけにはいかない。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどーF〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

 以下は、判決要旨のまとめの部分である。多見谷判決は、「互譲の精神により双方にとって多少なりともましな解決策を合意することが本来は対等・協力の関係という地方自治法の精神から望ましいとは考える」とするが県と国の対立関係は深く解決の糸口すら見出せないとする。したがって、裁判所は「中立的で公平な審理・判断をすべき責務」があり、判決を出した、とする。しかし、多見谷判決のどこにも「中立的で公平な審理・判断」の後は見えない。国の主張をすべて入れ、判断の誤りも散見し、国の主張どころか、それ以上の、異常な判断を下した。

 沖縄が問題視する、戦後70年以上に及ぶ在沖縄米軍の存在の歴史を、「在沖縄全海兵隊を県外移転することができないという国の判断は戦後70年の経過や現在の世界、地域情勢から合理性があり尊重すべき」としている点は最も問題だ。沖縄は今後永久に基地の島としての運命を受け入れろ、と多見谷判決は言っている。冗談じゃない。悪辣な多見谷判決を絶対に受け入れるわけにはいかない。

 辺野古新基地阻止、高江ヘリパッド建設阻止。沖縄の民意は声を挙げ続ける!!!

 本件のようにそれ自体極めて重大な案件であり、しかも、国にとって、防衛・外交上、県にとって、歴史的経緯を含めた基地問題という双方の意見が真っ向から対立して一歩も引かない問題に対しては、互譲の精神により双方にとって多少なりともましな解決策を合意することが本来は対等・協力の関係という地方自治法の精神から望ましいとは考えるが、被告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨によれば、前の和解成立から約5か月が経過してもその糸口すら見出せない現状にあると認められるから、その可能性を肯定することは困難である。そうすると、前記のとおり、平成11年及び平成24年の地方自治法の改正の経緯から、本件訴訟に対して所定の手続きに沿って速やかに中立的で公平な審理・判断をすべき責務を負わされている裁判所としてはその責務を果たすほかないと思慮するものである。
2016年09月28日

翁長知事は、「確定判決に従う」との発言に縛られる必要はない。国地方係争委員会の判断は無意味だという多見谷判決は、和解努力を無に帰するものであり許されない。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどーE〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

 多見谷判決は、国地方係争処理委員会の「(国の是正指示について)適法性について判断せずに協議すべきである」との決定は無意味であると決めつける。その理由を次のようにいう。

@国地方係争処理委員会は行政内部の簡易迅速な救済手続きであり、同委員会の勧告にも拘束力はない

A同委員会が、是正指示の適法性を判断しても、双方共にそれに従う意思がないのであれば、それを判断しても紛争を解決できない

B同委員会は、国や地方公共団体に対し協議により解決するよう求める決定をする権限はなく、もちろん国や地方公共団体にそれに従う義務もない。

C同委員会の決定は和解において具体的に想定しない内容であったが、元々和解において決定内容には意味がなく、実際の決定内容も少なくとも是正の指示の効力が維持されるというものに他ならない

D沖縄県は本件指示の取消訴訟を提起すべきであったのであり、それをしないために国が提起することとなった本件訴訟にも同和解の効力が及び、協議はこれと並行して行うべきものと解するのが相当

E代執行訴訟における和解は、同執行訴訟において被告が不作為の違法確認訴訟の確定判決に従うと表明したことが前提とされているところ、被告は本件においてもその確定判決に従う旨を述べており、被告にも原告にも錯誤はなく、同和解は有効に成立した

 ことごとく国の主張を入れた内容であり、国地方係争処理委員会の判断が和解上想定していなかったと認定しながら、その判断はそもそも無意味であるとの指摘は、代執行訴訟における和解を無視した暴論である。

 さらに、代執行訴訟における和解が有効であるとの見解をあらためて示し、翁長知事の確定判決に従うとの表明を持ちだしているのは、悪辣な作為を感じる。

 つまり、代執行訴訟における和解勧告(同種訴訟においては極めて異例とされる)は翁長知事から「確定判決に従う」との言質を取るためのものであったと考えられる。そうすると、代執行訴訟における福岡高裁那覇支部(多見谷裁判長)の和解勧告は単に翁長知事の言質を取ることが目的であり、そもそも紛争解決に向けたものではなかったということになる。福岡高裁那覇支部(多見谷裁判長)は当初から国勝訴を目論み、後々のために翁長知事の言質を取るためだけに和解勧告した。裁判所の和解勧告を信頼し、真摯に和解に向き合った翁長知事を騙したに等しい。詐欺行為だ。

 民法は悪辣な相手方による欺罔行為を許さない。意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効であり(民法95条)、さらに、詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる(民法96条)。

 代執行訴訟及び不作為の違法確認訴訟における翁長知事の「確定判決に従う」との表明(意思表示)は、福岡高裁那覇支部(多見谷裁判長)による悪辣な欺罔行為によってなされたものであり、無効若しくは取り消すことができると解される。

 結論として、翁長知事は、「確定判決に従う」との発言に縛られる必要はないことになる。 

・・国地方係争処理委員会は行政内部における地方公共団体のための簡易迅速な救済手続きでありその勧告にも拘束力が認められていないことから、是正指示の適法性を判断しても、双方共にそれに従う意思がないのであれば、それを判断しても紛争を解決できない立場にある。また、国や地方公共団体に対し訴訟によらずに協議により解決するよう求める決定をする権限はなく、もちろん国や地方公共団体にそれに従う義務もない。代執行訴訟での和解では国地方係争処理委員会の決定が被告に有利であろうと不利であろうと被告において本件支持の取消訴訟を提起し、両者間の協議はこれと並行して行うものとされたところ、国地方係争処理委員会の決定は和解において具体的に想定しない内容であったとはいえ、元々和解において決定内容には意味がないもとしており、実際の決定内容も少なくとも是正の指示の効力が維持されるというものに他ならないのであるから、被告は本件指示の取消訴訟を提起すべきであったのであり、それをしないために国が提起することとなった本件訴訟にも同和解の効力が及び、協議はこれと並行して行うべきものと解するのが相当である。なお、同和解は代執行訴訟において被告が不作為の違法確認訴訟の確定判決に従うと表明したことが前提とされているところ、被告は本件においてもその確定判決に従う旨を述べており、被告にも原告にも錯誤はなく、同和解は有効に成立した。

2016年09月27日

民主主義の基本である選挙により示された民意を否定する多見谷判決。このような悪辣な判決を許すわけにはいかない。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどーD〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

 これまでの選挙で、何度も示されてきた沖縄の民意を否定することは許されない。ところが、多見谷判決はこれを否定しているのだ。否定する根拠は何か。

 多見谷判決は、民主主義の基本である選挙により示された民意を否定した。正に驚きだ。

 このような悪辣な判決を許すわけにはいかない。

(辺野古新基地建設)は沖縄県の基地負担軽減に資するものであり、そうである以上本件新施設等の建設に反対する民意には沿わないとしても、普天間飛行場その他の基地負担の軽減を求める民意に反するとは言えない。・・・
2016年09月26日

続)高江ヘリパッド建設への自衛隊投入に、やっぱり法的根拠はない。野党は責任追及を!!!〜9月24日稲田防相記者会見より〜

 高江ヘリパッド建設への自衛隊ヘリ投入について、稲田防相は、「民間ヘリで運べなかったので自衛隊ヘリを使った。ご理解をいただきたい。」と述べるのみで、法的根拠を一切示せない。

 自衛隊ヘリの目的外使用は明らかであり、明らかな違法行為だ。

 稲田防相はこの責任をどう取るつもりだ。今国会では、誰の要請により、どのように自衛隊ヘリ投入を判断したのか。その責任を追及すべきだ。

平成28年9月24日防衛大臣臨時記者会見概要(クリックで同HMへ)

・・・

Q:北部訓練場については、冒頭以外にどういったやりとりがあったのでしょうか。

A:北部訓練場について、私も冒頭でお話できなかったものですから、特に自衛隊のヘリを使っていることについて、非常に県民の皆様が不安に思っているというお話がありました。また、法的根拠が曖昧だということがありましたので、私たちとしては、民間機で運べる物は運んだのですが、それで運べない物を自衛隊機で運んでいますので、御理解をいただきたいという話をいたしました。知事からは、そのことだけではなく、いろんな問題と関連をしているのだというようなお話もあったところです。

・・・

Q:そういった行為自体について大臣はどういうふうに考えていますか。

A:実際、ヘリコプターを使ったのもですね、陸路で行ければそれに越したことはないわけですので、そういうことができない、他に方法がなかったということを御理解してもらいたいというふうに思っています。

2016年09月26日

辺野古新基地は、普天間飛行場施設の半分以下の面積であり、かつキャンプ・シュワブ内に設置されるから、沖縄の基地負担は軽減されるとの判断は誤りだ。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどーC〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

 辺野古新基地について、多見谷判決は、繰り返し、次のように述べる。

・・・、本件埋立事業によって設置される予定の本件新施設等(辺野古新基地のこと)は、普天間飛行場の施設の半分以下の面積であって、その設置予定地はキャンプ・シュワブ内の米軍使用水域内であることからすれば、・・・地域振興開発の阻害要因とは言えない。
・・・本件新設等が設置されるのはキャンプ・シュワブの使用水域内に本件埋立事業によって作り出される本件埋立地であって、その規模は、普天間飛行場の施設の半分以下の面積であり、かつ、普天間飛行場が返還されることに照らせば、本件新設等建設が自治権侵害とは・・・いえない。

 多見谷判は、キャンプ・シュワブ内の米軍使用水域を埋め立て、その面積は普天間飛行場の半分以下の面積になるから沖縄の基地負担軽減につながると指摘する。しかし、その判断は誤りだ。その理由は以下のとおり。

@大浦湾はジュゴン等が生息する世界的にも貴重な海域(詳細はこちら豊かな恵み辺野古・大浦湾 (PDF 1,033KB)名護市HMへ)であり、埋立によってそれを失うことになること。

A辺野古新基地は1800M滑走路を2本を有し、大型軍艦が接岸可能な港をも有する(詳細はこちら    代替施設建設事業とキャンプシュワブの現状 (PDF 612KB)名護市HMへ) 

 施設が完成すればオスプレイ、F35が配備される。さらに、新基地には普天間飛行場にはなかった弾薬搭載エリア(1.6ha)が設置される。これまで弾薬を搭載するためには嘉手納飛行場を経由しなければならなかったが、辺野古新基地は弾薬搭載が可能となり、米軍機の発進基地となる。同時に米軍艦の発進基地ともなるのである。しかも、埋立規模は海面から10m。この埋立後に新基地が建設されるのだ。耐用年数200年だ。

 これが基地機能強化と言わずして何と言うのか。多見谷判決は認識違いも甚だしい。

B辺野古新基地が完成すると、県内には3つの軍事空港が存在することになる。那覇空港(自衛隊共同使用)、嘉手納飛行場、そして辺野古だ(下図のとおり紫色の円は各基地の空域を示す 詳細は本HM記事沖縄の空は米軍のものか!!!沖縄は二度と騙されてはならない〜嘉手納・普天間・那覇3飛行場飛行場の管制空域から見る沖縄の基地問題〜参照

 これからもわかるように、辺野古新基地建設は沖縄全体が基地そのものなることを意味する。だからこそ、オール沖縄で反対の意思を示し、新基地建設反対の民意が沖縄の8割を占めているのだ。

 これ以上の基地機能強化があるのか。多見谷判決は認識違いも甚だしい。 

基地と空域.jpg

2016年09月24日

騒音防止協定形骸化の指摘はそのとおり、しかし、その責任を沖縄に転嫁するのは筋違いだ。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどーB〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

 「普天間飛行場における航空機騒音規制措置」(詳細はこちらをクリック騒音防止協定(嘉手納・普天間平成8年).pdf    )に関する認識も問題だ。

 平成8年3月28日、日米合同委員会が鳴り物入りで発表した騒音規制措置。多見谷判決は「同規制措置は、全て「できる限り」とか「運用上必要な場合を除き」などの限定が付されて」いるとの指摘はそのとおり、しかし、そこから沖縄への基地押し付けを正当化することはできなはずだ。

 司法が指摘すべきは、騒音規制措置の形骸化は国が沖縄の基地負担除去という責任を果たしていないことを示しているということ。「そもそもこれ(騒音規制措置)が遵守されていないとの確認は困難であるから、被告の主張は前提を欠いている。」と指摘するが、遵守されているか否かの検証作業は、そもそも国が実施すべきであり、沖縄県へ責任転嫁する多見谷判決は最悪だ。

 被告(沖縄県)は普天間飛行場による騒音被害や危険性は・・航空機騒音規制措置・・が遵守されていなことにより深刻化している・・から、これを遵守させることによりそれを防止できると主張する。しかし、同規制措置は、全て「できる限り」とか「運用上必要な場合を除き」などの限定が付されており、そもそもこれが遵守されていないとの確認は困難であるから、被告の主張は前提を欠いている。しかも、規制措置の内容を見てもそれによって普天間飛行場による騒音被害や危険性が軽減できる程度は小さく、・・・。
2016年09月21日

ノドンは射程外。しかしテポドン・ムスダンは射程内。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどーA〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

 沖縄と潜在的紛争地域とされる朝鮮半島や台湾海峡との距離・・・、他方、北朝鮮が保有する弾道弾道ミサイルのうちノドンの射程外となるのは我が国では沖縄などごく一部であること、南西諸島は、我が国の海上輸送交通路に沿う位置にあり、沖縄本島はその中央にあること、・・・等に照らして、沖縄に地理的優位性が認められるとの原告の説明は不合理ではない。

 田見谷判決の北朝鮮ミサイルに関する認識は誤りだ。下図は防衛白書からの引用だ。たしかに沖縄はノドンの射程外であるが、テポドン、ムスダンの射程内だ。北朝鮮からのミサイル攻撃を避けられるのは「我が国では沖縄などごく一部」などと指摘するのは、国の主張を何の疑問もなく受け入れた多見谷判決の姿勢を示したものだ。

 「沖縄に地理的優位性が認められるとの原告の説明は不合理ではない。」との指摘そのものが、理解できない不合理と言わざるを得ない。 

 北朝鮮弾道ミサイルの射程(防衛白書より)zuhyo01010202.gif

2016年09月20日

本土の最大米軍基地負担の青森県でも7.8%(沖縄74.4%)。青森県土に占める米軍専用施設割合は0.24%(沖縄県9.9%)。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどー@〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜

・・40都道府県全ての知事が埋立承認を拒否した場合、国防・外交に本来的権限と責任を負うべき立場にある国の不合理とは言えない判断が覆されてしまい、国の本来的事務について地方公共団体の判断が国の判断に優越することになりかねない。これは地方自治法が定める国と地方の役割分担の原則にも沿わない不合理な事態である。よって、国の説明する国防・外交上の必要性について、具体的な点において不合理であると認められない限りは、被告(沖縄県 筆者注)はその判断を尊重すべきである。

 つまり、沖縄は基地負担を受け入れよ、と多見谷判決は指摘する。

 しかし、沖縄と他の46都道府県を同列に扱っていることが問題だ。沖縄の基地負担は以下のとおり異常な状況だ。この状況下での沖縄への基地負担押しつけが「国の不合理とは言えない判断」と言えるのか。多見谷判決は極めて異常な判決としかようがない。

 沖縄の基地負担除去の民意に真っ向から対決する司法の判断だ。

 沖縄を馬鹿にするんじゃねー!!!

 うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどー。

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2016年09月14日

高江ヘリパッド建設への自衛隊投入に法的根拠はない〜9月13日稲田防相記者会見より〜

 高江ヘリパッド建設への自衛隊投入に法的根拠はない。

 「自衛隊法の6章に列挙されているものには当たらないというふうに思います。」稲田防相発言のように、高江ヘリパッド建設への自衛隊投入は自衛隊法の根拠を持たない違法な行為だ。防衛省設置法はあくまでも防衛省に関するものであり、防衛省設置法(所掌事務) 第4条第1項19号条文のどこを見ても、米軍基地建設にあたって自衛隊を投入できるとの規定はない。

 さらには、高江ヘリパッド建設への自衛隊投入については、誰の依頼により、どのような判断に基づき決定されたのかが明らかにされなければならない。

 高江ヘリパッド建設への自衛隊投入に法的根拠はない。断じて許されない!!!

 9月13日の稲田防相記者会見発言(当該部分のみ抜粋)(クリックで同HMへ)は以下のとおりだ

Q:北部訓練場のヘリパッド建設についてお伺いします。今朝から自衛隊のヘリが、トラックや重機などを運んでいますが、この自衛隊機を使うという判断をした理由を教えて下さい。

A:まず、この北部訓練場のヘリコプター着陸帯の移設工事については、進入路に反対される方々が長期にわたって物件や車両を放置、また、陸路運送に関する機材の搬入は困難であるという状況が続いておりました。このため、工事への影響を低減・回避しつつ、安全かつ円滑な工事を実施するため、民間ヘリコプターによる建設機材の運搬を実施しているところではありますが、今回、この民間ヘリコプターで運ぶことができない重量のトラック等を空輸するために、一部の建設機材について陸上自衛隊のヘリコプターを使うということを決断したということでございます。

Q:関連しまして、今回、自衛隊のヘリを使うにあたって、防衛省設置法第4条19号を根拠とされていらっしゃると思うのですが、それは自衛隊のヘリを使う根拠になるというのを、もう少し詳しく教えていただけますでしょうか。

A:防衛省設置法の、今御指摘の4条19号ですが、条約に基づいて日本国にある外国軍隊の使用する施設及び区域の決定、取得及び提供並びに駐留軍に提供した施設及び区域の使用条件の変更及び返還に関すること、この中に今回の北部訓練場の移設、これは一つには沖縄の基地の負担軽減に非常に役立つものであるというふうに考えておりますし、また、環境保全、施工の安全に最大限配慮しつつ、移設工事を着実に進めていくことが、私は、負担軽減にも繋がっていく事だというふうに感じております。その中で、この条文を使って、民間輸送ができないものに限り、自衛隊の航空機を使わせていただくということにしたものでございます。

Q:関連して、自衛隊を出すときは、緊急性、公共性、非代替性というのを検討されなければならないというのがあると思うのですが、今回はそれに該当するというふうにお考えなのでしょうか。

A:今回、民間ヘリで運べない、しかも、必要最小限度に限って、陸上自衛隊等の部隊に、必要な協力を行なわせる、その一環というふうに考えております。

Q:自衛隊法の6章に、自衛隊の行動規定というのが書かれていると思うのですが、それが根拠にならない理由というのは何でしょうか。

A:自衛隊法の何条ですか。

Q:6章の災害派遣時や、防衛出動、治安維持など、いろいろ項目があると思うのですが、この中に資材搬入などは特に明記されてなく、違反に当たるのではないかという指摘も上がっていますが。

A:自衛隊法の6章に列挙されているものには当たらないというふうに思います。

Q:当たらない理由は何でしょうか。

A:防衛出動や、治安出動、災害出動には当たらないという意味です。

Q:私の理解不足だったら申し訳ないのですが、その中で重機を運ぶとか、資材を運ぶとか、そういうことを米軍基地のために自衛隊が器材を運ぶという項目がないと思うのですが、それが今回、できる理由とは何ですか。

A:先ほど申し上げましたように、設置法4条の今回の沖縄の負担軽減にとっても有益な、そして、返還に伴うそのための措置として、民間機で運べない物を、更には陸路で運べる状況にはないので、この条文に基づいて、自衛隊機で必要最小限度の物を運ぶということでございます。

Q:ゲート前に反対している住民が作っていたテントを撤去する時にも同じ条項を使って、根拠にして排除したと思うのですが、この沖縄の負担軽減は、返還のための措置をとるためでしたら、この条項というのはどこまで読めるものなのでしょうか。

A:この条文で、設置法4条で、沖縄の基地返還に必要最小限で、例えば、御指摘になった自衛隊機で民間機が運べない物、そして今の状況ですと陸路でそれを運ぶことも非常に困難な物、この条文の中で、相当性が認められる物、これについては実施できると思います。

Q:大臣も覚えてらっしゃると思うのですけれども、かつて辺野古の問題の時に、守屋元事務次官が、掃海母艦を投入して、強い批判を浴びて、すぐ取りやめました。これについて大臣はどうお考えになりますか。

A:やはり、私はこの沖縄の問題、辺野古の問題も含めて、沖縄の皆様、国民の皆様方に理解いただけるようにしっかり説明し、さらには、この条文の中で、相当だと認められるものを個々のケースに応じて、総合的に判断しながら、そして理解を得ながらやっていくということが重要だと思います。

Q:かつて守屋元事務次官が、掃海母艦を投入して強い批判を浴びてすぐ引き上げたことについて、大臣はどうお考えなのかという質問です。

A:私は、しっかり理解が得られていないような行動、また、そういった条文に基づいて、合理的な範囲のものであるかどうかということにかかっているんじゃないかと思います。

Q:当時は、理解が得られていなかったという理解でいいですか。

A:当時のことは、今、ここで詳しく、全ての情報をとった上で申し上げられませんので、具体的には言えませんが、しかし、今、私が申し上げたように、この条文の想定するような、相当のものであったかどうか、さらにはきちんと理解を得られながらやったかどうかということなのではないかと思っています。

Q:今のお話で、理解を得ていきたいというようなお話もあったと思うのですけれども、今回の自衛隊のヘリでの輸送については、沖縄県民の理解とか、東村、地元の住民の理解を得られているというお考えでしょうか。

A:今、御指摘のあった地元の中で理解をいただいている自治体もありますし、また、こうして反対をされておられる方もいるということであります。御指摘のあった国頭村や東村が返還跡地の有効活用策として、国立公園の指定、それから世界自然遺産への登録を目指すとして、早期返還を要望されていますし、また、返還されることによって、沖縄県内の米軍基地の面積が減少し、このことによって負担軽減にも資するということだと思います。今、御指摘のあったように様々な機会を捉えて、沖縄県民の皆様方に理解を求めていくことは、重要だというふうに思っています。今回のヘリコプターを使用するということに関して、沖縄県の方には事前に説明をしてきたところでありますが、しっかりと沖縄防衛局からも県の方に、さらに説明していきたいというふうに思っています。

Q:県の方に説明していたというのは、環境アセスの検討図書の中で、ヘリを使用するということだと思うのですけれども、その中には、当初、民間のヘリで対応するということだったと思うのですけれども、自衛隊機のヘリを使うということについては、これまで説明はなかったと思うのですけれども、これについてはどうお考えでしょうか。

A:原則、民間機でやるということでございます。しかし、今回、民間機で運べない重量オーバーのものについて、必要最小限、自衛隊のヘリを使わせていただく、この点についても、しっかりと沖縄県の方にも説明していく必要があるというふうに思っています。

Q:説明する前に、使用することは理解を得られているというお考えでしょうか。

A:自衛隊のヘリについても事前にお話しているところです。

Q:事前に沖縄県の方にはしているということですね。

A:はい。そういうことです。

 

防衛省設置法(所掌事務) 第4条第1項19号 条約に基づいて日本国にある外国軍隊(以下「駐留軍」という。)の使用に供する施設及び区域の決定、取得及び提供並びに駐留軍に提供した施設及び区域の使用条件の変更及び返還に関すること。

 

自衛隊法 第六章 自衛隊の行動

 (防衛出動)第七十六条  内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。・・・

(防衛出動待機命令)

第七十七条  防衛大臣は、事態が緊迫し、前条第一項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合において、これに対処するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の全部又は一部に対し出動待機命令を発することができる。  
(防御施設構築の措置) 第七十七条の二
(防衛出動下令前の行動関連措置)第七十七条の三   
(国民保護等派遣)第七十七条の四   
(命令による治安出動) 第七十八条  内閣総理大臣は、間接侵略その他の緊急事態に際して、一般の警察力をもつては、治安を維持することができないと認められる場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。 
(治安出動待機命令) 第七十九条   
(治安出動下令前に行う情報収集)第七十九条の二    
・・・