沖縄県知事選挙 立候補予定者討論会 2018年9月11日午後3時
1)争点の辺野古新基地について
玉城氏「辺野古新基地建設阻止に向けてあらゆる権限を行使する。」
佐喜眞氏「普天間飛行場の返還が何にも増して重要。」
2)時事通信質問:普天間の固定化を避けるためには移設はやむを得ないのか?
佐喜眞氏「普天間基地を抱えた宜野湾市長として、基地周辺住民の安全・危険性除去を第一に考えている。今や夜10時、11時まで飛ぶような状況であり、危険性の除去を最優先に申し上げている。真夜中の爆音で赤ちゃんが寝られない状況を改善したい」
疑問)知事は沖縄県全体の代表者。佐喜眞氏の指摘する普天間飛行場の危険、基地被害を辺野古に移すというのは知事の立場に矛盾する。宜野湾市の赤ちゃんが眠れないのは困るが、名護市の赤ちゃんが眠れないのは認容するということか。佐喜眞氏の主張はあくまでの辺野古新基地建設が重要であると言わんばかりだ。今回は知事選挙だ。宜野湾市長選ではない。
3)琉球新報質問
佐喜眞氏へ 普天間の辺野古移設への是非について
佐喜眞氏「県の辺野古埋立撤回がなされ、国は法的措置を取るとの報道もなされている。それを注視しなければならない。一番重要なのは、嘉手納以南の都市部基地を返還させることに重点を置きながら、町のど真ん中にある普天間基地を返還させることが重要である。県民が望んでいる。私ならそれができる。それでご理解を賜りたい。
普天間飛行場というのは中部広域、那覇市を中心とする約100万人以上の人口密集地において、残された、軍港・キャンプキンザ―・普天間の千ヘクタールの跡地が沖縄の未来にとって非常に重要である。
疑問)ほんとうに県民は嘉手納より南の基地返還のみを望み、嘉手納より南の基地が嘉手納以北に集中することを望んでいるのか。県の基幹産業である北部地域観光に影響を及ぼさないのか。佐喜眞氏の主張は沖縄県全体の経済発展に責任がある知事を目指す候補者の発言とは思えない。
玉城氏へ 辺野古阻止に向けた知事権限の具体例をあげてもらいたい
玉城氏「今回の(埋立承認)撤回は、(沖縄防衛局、国の)現計画にダメ出しをした。公有水面埋立法に基づいて出した県の判断に対して、国が強行するために、法的措置に訴えるなどというのは地方自治の尊厳を否定するもの。私はこのことを明確に申し入れる。それでも国が強行するというのであれば、岩礁破壊許可とか工法変更のために知事許可を得なければならないが、国が司法に訴えるのであれば、その一つ一つを精査していく。
さらに、沖縄の不条理を訴えるために万国津梁会議を立ち上げ、この不条理を世界に訴えたい。世論喚起が必要だ。
翁長知事の志を、行動を引き継ぎ、辺野古新基地建設を阻止します。
4)全体として 玉城氏:故翁長知事の遺志を受け継ぎ、辺野古新基地建設阻止を明言。
佐喜眞氏:辺野古新基地についての明言を避けたまま。普天間返還等の諸課題について「私なら(解決、実現)できる」を連発するが、その根拠は示されず。