9月30日に実施された沖縄県知事選挙。8万票余の大差で玉城デニー氏が勝利し、玉城デニー沖縄県知事が誕生した。
知事選結果について、菅官房長官は10月4日の記者会見で以下のように述べた。
10月5日付琉球新報より抜粋 (デニー新知事が)辺野古埋立の賛否を問う県民投票に意欲を見せたことに対し「辺野古移設が唯一の解決策だ」とした上で「(移設の)方向に向かって手続きを進めたい。これは変わることはない」と述べた。 (デニー新知事との)面会については、「日程が合えば会う」とし「・・・政府の取り組みを丁寧に説明し、理解、協力が得られるよう粘り強く取り組む」と話した。 県民投票の結果が政府方針に与える影響について菅官房長官は「仮定の質問には答えられない」とした上で「地元の市長、県知事から合意をいただいて、政府で閣議決定をして辺野古移設を決定した」と語った。「民主国家の中で手続きを県に申請し、承認をいただいている」と、移設を進める正当性を強調した。 |
菅官房長官の発言には次のように反論しよう。
選挙という民主的手続きで、何度も、辺野古移設新基地反対の民意が示され、今回、あらためて沖縄の民意が示された。菅官房長官は「民主国家の中で手続きを県に申請し、承認をいただいている」と移設の正当性を主張するが、辺野古埋立工事の違法性を県が認定し、埋立承認が撤回された今、菅官房長官の主張する承認の正当性は失われた。しかも、工事ごり押しのために政府与党をあげて沖縄県知事選挙に介入した結果が8万余の票差である。
菅官房長官のいう、民主国家、手続きの正当性そのすべてにおいて、辺野古新基地の法的、政治的正当性は失われた。
「基地は無い方がいいに決まっている」これは、今知事選で玉城デニー氏、佐喜眞氏を支援する双方から上がる声だ。
基地は沖縄県民生活を豊かにしているのか?
基地は沖縄県民を幸福にしているのか?
沖縄県民にとって基地は最大の脅威であり、沖縄県経済発展の最大の阻害要因である。これが沖縄県民の声だ。政府は、この声に真摯に応え、まずは、辺野古新基地を断念すべきである。