江渡防相の回答「普天間飛行場の五年以内運用停止についての米国の受止は知らない」
9月26日の江渡防相の記者会見、仲井真知事の「普天間飛行場の五年以内の運用停止」について、米国に打診しているのかとの質問に対して「・・米側とも話し合いを進めていると・・考えております。ただ、相手国がどのような受け止め方をしているか・・、私もきちんとその辺のところの報告を受けておりませんので、何ともここではお答えしようがございません。」と回答し、米国への打診について否定した。
さらに、米国に要請しているのかとの質問に対しては、江渡防相は「沖縄県の皆様方と、協議会等々で話し合った内容というのは、すべからく報告されていると私は思っております。ですから、そのことに対してしっかりと彼らも受け止めているかどうかというのは、これはニュアンスの関係で何とも言えないところがあるのですけれども、私たちは最大限取り組んでいきたいと。その思いでこれからも引き続き努力していきたいと思っておりますし、米側当局に対してもそのように伝えていこうというふうに思っております。」と回答している。
沖縄と日本政府の協議内容は「すべからく(当然)」米国に報告しているという。驚きである。正に、すべて報告し、米国に判断を仰ぐという姿勢だ。
ロックリア米国太平洋軍司令官が、9月25日の記者会見で仲井真知事の「普天間飛行場の五年以内の運用停止」を否定したことと合わせれば、仲井真知事の「普天間飛行場の五年以内の運用停止」については日米間協議の俎上にさえ載っていないのことが明らかになった。
仲井真知事の「普天間飛行場の五年以内の運用停止」は、やっぱり、まやかしだった。
平成26年9月26日江渡防衛大臣会見概要(クリックで同HMへ) Q:普天間の5年以内の運用停止についてお伺いします。米軍のロックリア太平洋軍司令官が、日本時間今朝の会見で「5年以内の起点は、日本側から公式に打診されていない」との認識を示しました。その上で、「キャンプ・シュワブで代替施設ができるまでの間、オスプレイは普天間で運用する必要があり、5年以内の運用停止は普天間代替施設が完全に運用可能かどうかにかかっている」などと述べました。大臣は昨日「可能な事から進めていく」とおっしゃいましたが、ロックリア氏の発言を受けて、日本政府としても、まだ公式に打診をしていないという認識で良いのかという点と、また改めて運用停止とはどういう状況で、普天間移設の進捗にかかわらず実現できるのかという点をお伺いさせていただきたいと思います。 A:今までも、皆様方にこの件についてはお話させていただいているわけでありますけれども、米側とも調整しながらできることから我々は取り組んでいきたいと思っておりますし、また、5年以内の運用停止に向けて、私達もできる限り、工事等々においても早急にできるところから頑張っていきたいということで、今までも事務方等々にも指示もしているわけであります。ですからこそ、そういうところも踏まえながら、また私は、この普天間のことにおいての一番大きなポイントとなるのは危険の除去、これをどういかに進めて行くのかということが、一番のポイントになるのではなかろうかというふうに思っております。あそこの固定化というのは、決してあってはならないことだと私は思っておりますし、また、その点というのは仲井眞知事をはじめ、沖縄県民の方々の思いでもあるというふうに思っております。ですから、そのことに向けて、できることから着実に我々は進めていきたいと、そのように考えております。 Q:今の質問の中で、日本政府としては公式に打診をしたというような認識なのか、米側と認識のズレがあるような気もするのですが、日本政府として、米側に公式に打診をしているのかどうかという点をお伺いします。 A:その辺のところも踏まえながら、関係部局等とは米側とも話し合いを進めているというふうに私は考えております。ただ、相手国がどのような受け止め方をしているかということになりますと、私もきちんとその辺のところの報告を受けておりませんので、何ともここではお答えしようがございません。 Q:関連ですけれども、昨日大臣は「これから伝える」というようなニュアンスで、練馬の方でおっしゃったかと思うのですけれども、相手側がどう受け取っているかは別として、防衛省としてこれまでに5年以内ということは、アメリカ側に要請しているのかどうかという点についてはどうですか。 A:沖縄県の皆様方と、協議会等々で話し合った内容というのは、すべからく報告されていると私は思っております。ですから、そのことに対してしっかりと彼らも受け止めているかどうかというのは、これはニュアンスの関係で何とも言えないところがあるのですけれども、私たちは最大限取り組んでいきたいと。その思いでこれからも引き続き努力していきたいと思っておりますし、米側当局に対してもそのように伝えていこうというふうに思っております。 Q:次回、ヘーゲル長官と直接お話になるタイミングがあれば、大臣の方から5年以内ということで是非お願いしたいというような。 A:それは私も伝えたいと思っております。 Q:昨日はお伝えできなかったのか。 A:昨日の会談では時間も短かったものですから、そこまで具体的な中身までは入りませんでした。昨日の電話会談の中において、沖縄の負担軽減というものが一番大切なポイントでした。そのことはお互いに、「認識を共有し合いましょう」というところでは、共有しあえたと私は思っております。 |