沖縄が、民主党に求めるものは何もない。〜沖縄の民意より、日米合意を唱える民主党代表選挙〜
沖縄の民意「辺野古新基地反対」。この民意を民主党はどう実現するのか。
1月8日の日本記者クラブ主催 民主党代表選 候補者討論会での発言を追った。しかし、沖縄の民意に耳を傾ける候補者は皆無。
沖縄が、民主党に求めるものは何もない。
以下は同討論会からの、沖縄問題に関する部分の採録である。
岡田:普天間の問題は、大変つらい問題です。私は、辺野古以外にはないと判断し、日米間で合意した際の外務大臣です。他に受けてくれるところは無いというのが現実ですから、その考えは今も変わっておりません。ただ、沖縄の人から見れば、期待を裏切られたという気持ちも強いと思います。これは粘り強く、説明、説得していくしかないと思います。同時に沖縄に対して、一括交付金とか、あるいは沖縄振興開発計画を沖縄が中心となって作るとか、前知事から、民主党に、いろいろと感謝の気持ちが述べられた経緯もありますけれども、できることは何でもやっていくと、沖縄のために政府として、しっかりと後押しをしていくことも重要だと思っています。 細野:あの時の「普天間の県外・国外へ」という思いは私も理解できます。ただ、現実というのはそう簡単ではないということを考えれば、あのやり方は、やはり問題だったと思います。岡田外務大臣がご努力されたのは私もよく知っていますので、その努力は高く評価されるべきものだと思いますし、最終的にはそうなったという評価になろうかと思います。その経緯を踏まえると、日米合意をひっくり返すということは、やるべきではないと思います。ただ一方で、辺野古への移設というのが現実的かと言われれば、今の沖縄の状況を考えればそうではないですね。しかも、沖縄のみなさんの気持ちは本当によくわかります。沖縄のみなさんの気持ちをどう実現していくのか。その可能性を探っていくべきだと思います。その可能性を探すための対話を民主党が始めたいと思っています。 長妻:あらためて、新しい民意、辺野古反対の民意が出ているわけで、米国も、このような反対一色の中で強行することは望んでいないのではないかと思います。だからと言って、政治家か安易に期待を持たせるような発言をすべきではないと思っています。私としては、最終的に、辺野古ということであったとしても、今の計画をそのままゴリ押ししていくのではなくて、例えば、辺野古の基地の規模、位置あるいは進め方などについて、柔軟に住民の方の理解を得るように、きちっと、話し合いを一定程度続けていくと、そのことによって一定の理解を得るような、政府のゴリ押しをしないというような政府の姿勢を、私は望みたいと思います。 質問)細野さんの「その可能性を探すための対話」の可能性というのは、鳩山政権時のあらゆる選択肢と同じアプローチをするということか。 細野:そういうことではありません。出発すべきは現実そのものですからね。日米合意があるという現実があるわけですね。しかし、一方でその現実を受け入れていない沖縄の民意があるというのも現実ですよね。この現実をどう解決するのかというところから、安全保障の問題、今回の沖縄の問題を考えるべきだと思いますので、鳩山政権の時とはアプローチとはまったく違います。 |