中谷氏は、防相失格だ!〜4月7日防相記者会見から〜
4月5日の翁長雄志知事と菅義偉官房長官の会談を受けて、中谷防相が記者会見を行った。しかし、その内容は、沖縄の民意を無視したものに終始し、しかも、鳩山首相の県外・国外移設という話が問題を複雑にしたかのように発言し責任転嫁を図っている。
さらには、「今からもう一度検討しろと言っても、時間がさらにかかってしまう」「基地の負担軽減のための施策とか、これは沖縄以外の県の皆さんにも、それなりの努力をして頂きたい」と述べる等沖縄が求める基地負担軽減など、自らの仕事との認識はさらさら無いようだ。
それどころか沖縄以外の都道府県に責任転嫁するなど、防相としての自覚すらない。沖縄の基地問題にかかる責任者としての自覚など、微塵も見えない。防相失格だ!と言わざるを得ない。
記者から、沖縄タイムスの世論調査で、辺野古反対を訴える翁長知事への指示が8割を超え、さらに新基地建設反対の意見が7割を超えたことについて問われ、「現実、理由、これを沖縄の皆さんにお話をして、ご理解をいただきたい」と述べるなど、沖縄の現状を認識していないことが明らかとなった。
沖縄は、翁長知事とともに、県民自らができる、あらゆる手段を講じて、辺野古新基地建設阻止に向けて声を挙げ続ける。
中谷防相会見概要(平成27年4月7日)クリックで同HMへ Q:週末に、長官と翁長知事とで会談が行われました。この受け止めと、今後、沖縄にどのように説明を尽くしていくのかということについてまずお願いします。 A:官房長官の方から、普天間飛行場を辺野古に移設する問題の原点というのは、普天間飛行場の抱える危険性の除去であって、また、辺野古に移設をするというのが、唯一の手段であるということを明確にお話されたと思います。これに対して、沖縄県知事から率直なご意見を頂いたので、私としては、政府と沖縄県が対話を進めていく、この第一歩になったというふうに思っております。防衛省といたしましては、やはり、普天間の危険性の除去のための辺野古への移設というふうに認識をしておりまして、予定通り、堅実に工事を進めて参りたいというふうに思います。 Q:官房長官が行かれたということで、今後、中谷大臣が、自ら沖縄に足を運ばれて、知事とお会いになるとかですね、そういうお話をされるのかどうか。それがまた、今後「2+2」がありますけれども、今月中、月内に行かれてそういうご説明をされる機会があるのかどうか、その点についてはどうでしょうか。 A:朝、官房長官とも沖縄の状況、お話を伺いました。防衛省としても対話を続けていく、意見をお伺いするということは、非常に大事なことだと思っておりまして、今後、調整等も行いまして、沖縄の皆さんとお話し合いをしていきたいと思っております。また、政府全体としても、このことに対して、沖縄の皆さんにご理解をいただくために、一生懸命努力をして参りたいと思っております。 Q:沖縄県の知事は、安倍総理大臣との会談というのも求めていますけれども、大臣としては、総理と知事が会うような機会があった方がいいのかどうか、その点についてはどのようにお考えでしょうか。 A:もちろん対話、相互理解というのは必要でございますので、トップ同士の会談、これは実施できたらいいなというふうに思っております。 Q:今の対話が大事というお話なんですけれども、対話が大事という意味では、沖縄県と政府で作る負担軽減推進会議がですね、そういった負担軽減に係る会議が、翁長知事就任後全く開かれていないという状況がありますが、その辺りは大臣としてはどういった形で進めていくおつもりでしょうか。 A:これは、2年ほど前に、仲井眞さんが知事の時に沖縄県の要望を受けて開かれました。具体的な提案についてもお伺いしておりまして、政府としては、「できることはすべてやっていくんだ」ということで、KC−130とか、オスプレイの訓練移転、また、基地の縮小。懸命に取り組んでおりますので、こういった点で実績を作っております。話し合いのテーブル等につきましても、今後、沖縄県との話し合いを通じて、私はできれば良いなと思っております。 Q:近く開催する予定は。 A:これは、やはり沖縄県とよく話し合いをして、具体的に詰めていく必要があると思います。 Q:大臣と翁長知事の会談は、時期については、いつ頃とかいうのは、メドは。 A:これは、調整をしなければ実現しませんので、沖縄の方と調整をしていきたいと思います。時期は、いつとは言えません。沖縄県と調整をしてということです。 Q:できるだけ早くということですか。 A:私としては、政府の考え方についてはお話をしたいし、また、沖縄の皆さんの御意見も聞いてみたいと思っております。 Q:沖縄タイムスが実施した世論調査で、辺野古反対を訴える翁長さんへの指示が8割を超え、また、新基地建設反対という意見が7割を超えました。根強く沖縄県内には、新基地建設に反対する世論というのがあるのですけれども、改めて、大臣の受け止めをお願いします。 A:政府としては、まず1つは国の安全保障、これをしっかりしたものにしておかなければならないということと、沖縄県の抱える基地の負担軽減、これはやっていかなければならないんですけども、しかし、いろんな経緯がありまして、最も早い有効な手段が、普天間の辺野古への移転が唯一の解決手段であると。これは鳩山政権時代にですね、県外、国外、ということでやってみて、結局は辺野古に戻ってきて、おかげで、5年、時間を経過しましたけども、やはり、1日も早く普天間が、危険性がなくなるということが、私は、最も大事なことでありますので、一生懸命ですね、政府としても、現実、理由、これを沖縄の皆さんにお話をして、ご理解をいただきたいな、というふうに思っております。 Q:昨年の知事選、衆議院選でも、辺野古反対という強い民意があったのですけども、政府はこの間ですね、昨年の選挙についても、辺野古だけが争点ではなかったということをおっしゃっているんですけども、改めて、今回の世論調査のような強い反対の民意というのが出たときに、沖縄の民意というのは、政府の中で反映しなくてもいいというふうにお考えでしょうか。 A:何が沖縄県の皆さんにですね、政府として、お応えすることができるかというと、結果的に、早期に普天間を辺野古に移転をするということが、私は政府としてのですね、懸命の姿だと思っておりまして、10年遅れてしまって、普天間基地がそのまま残ってしまうと。県外だ、国外だと、もう一度検討しますと、それによって5年、その中で考え出されたのが、辺野古の基地移転でありまして、これによって解決できる部分がたくさんありますので、こういった結果をもってですね、沖縄県の問題について対処していくしかないというふうに思っております。 Q:同じ調査の中で、政府の姿勢を支持しないというのが8割いると思うのですけれども、政府の姿勢を支持されていない理由というのは、どの辺りだと思いますか。 A:もう少し、丁寧に話をして、ご理解をいただきたいと思っております。 Q:まだ、丁寧に話が沖縄県側とできていないという現状があるという認識でしょうか。 A:政府としては、考え方を述べておりまして、そういうのが正しく県民の皆様に伝わるように更に努力してまいりたいと思います。 Q:翁長知事との会談が実現した際には、どのような考え、思いを伝えたいなとお考えでしょうか。 A:簡単に県外移転とかですね、基地撤去と言いますけれども、これまで19年間やってきて、行ったり来たりしたわけですけれども、結局、鳩山政権の時に、嘉手納とか、県外とか、日本の地域数か所ですね、検討しましたけれども、辺野古しかないということになりました。今からもう一度検討しろと言っても、時間がさらにかかってしまうということでありますので、是非、辺野古に移設をするということは、ご理解頂きたいと思いますし、同時に、全国の都道府県においても、沖縄が抱えている基地負担、これを軽減するための努力、取組というものはやるべきでありまして、オスプレイ等の訓練の移転とか、基地の負担軽減のための施策とか、これは沖縄以外の県の皆さんにも、それなりの努力をして頂きたいということで、こちらの方からお願いしていきたいと思います。 |