日米両政府による沖縄の不沈空母化に歯止めをかけよう!〜普天間基地移設の目的は基地の整理縮小ではなかった〜
現在、沖縄県本島内ある滑走路の数は何本か?ご存知だろうか。
以下のとおり4本であるが、そのうち1本(那覇のみ)が軍民共用(自衛隊使用)で、他3本は米軍が使用する軍事専用滑走路である。
1.沖縄における現在の軍事飛行場 合計4本 ①那覇空港(自衛隊との共用軍事空港)滑走路1本(3000m) ②普天間飛行場(米海兵隊)滑走路1本(2800m) ③嘉手納飛行場(米空軍等)滑走路2本(各4000m級) |
この状況の中で、普天間基地の代替施設として辺野古に新基地を造ろうとしているのだが、仮にこれが完成すると以下のようになる。
2.辺野古新基地が完成(普天間飛行場は閉鎖と仮定) 合計6本 ①那覇空港(自衛隊との共用軍事空港)滑走路1本(3000m)と現在 建築中の滑走路1本(2800m) 合計2本 ②嘉手納飛行場(米空軍等)滑走路2本(各4000m) ③辺野古新基地滑走路2本(1800m) |
以上のとおり合計6本のうち2本(那覇のみ)が軍民共用で自衛隊が使用、他4本は米軍が使用する軍事専用滑走路となる。
いつのまにか、米軍専用滑走路が1本増えている。しかも、建設費用は私たちの税金で賄われる。この理不尽さはなんだろうか。
普天間基地の辺野古移設は、実は沖縄の基地負担の軽減や基地の整理縮小ではなく、米軍のための辺野古新基地建設にすぎないのである。
現在、嘉手納・普天間爆音訴訟等で、電話や会話が中断される聴取妨害等の生活環境破壊、睡眠妨害等の健康破壊、さらに脳血管障害や心疾患等の疾病リスクが指摘されている。これ以上爆音被害が増大すれば付近住民の爆音被害は増大する一方だ。
加えて、観光立県を目指す沖縄にとって、6本もの軍事滑走路を有する飛行場が3つも存在するだけでなく、F15,F16,F35,オスプレイ等々が沖縄中の空を飛び交うのである。観光イメージの凋落は決定的だ。
先の大戦で、本土防衛の捨石として、地上戦を経験し20万人の県民が殺された歴史の延長線上で、さらに、沖縄をして集団的自衛権の発信基地として、浮沈空母化しようとする、日米両政府の思惑が透けて見えてくるのは私だけだろうか。
沖縄は戦争を憎み、恨み、二度と沖縄を戦場にしない誓を立てた。
それゆえ、現在(いま)沖縄がなすべきは、沖縄をして集団的自衛権の発信基地として、浮沈空母化しようとする企みを叩き潰すことであり、そのためには、まず辺野古新基地建設を阻止する必要がある。