明日は憲法記念日〜単に憲法改正すべきか、否か、などという不毛な議論は止めるべきだ〜
明日は憲法記念日。休日だ。
NHKは、恒例の憲法改正に関する世論調査の結果を報道する。それによれば、今年は改正に反対する意見が多かったらしい。しかし、報道の中身は憲法のどこを、どのように改正するのかについては触れずじまい。どこを、どう改正するのかについて問わないのに、改正の是非だけを問うのもどうかと思うが、その問いに回答できるのもよく分からない。
現在(21時44分)も嘉手納基地からはエンジン調整の爆音がまき散らされ、次々に、爆音と排気ガスをまき散らし米軍機が離陸する。昼夜を問わない、連日の爆音禍は人権侵害の域をはるかに超えている。
ところが、広大な米軍基地を押し付けられている沖縄は、さらに名護市辺野古(新基地建設)や東村高江(多数のヘリパッド建設)で新基地建設の重荷を背負わされようとしている。「沖縄憲法番外地」と言われるゆえんだ。
日本国民でありながら、日本国憲法の定める基本的人権、幸福追求権等の外に置かれている現状の沖縄にとって必要な憲法改正は、憲法上定められた権利が確実に実現されるための改正だ。
21時57分、嘉手納米軍基地の爆音が激しさを増す。この人権侵害の状況は、憲法上されない。
2015年6月12日、普天間騒音訴訟(爆音の差止を求めない)判決が言い渡されが、同判決では「普天間の公共的利益は、限られた一部少数者が特別の犠牲を払うことによって初めて実現し得る。公共性のみをもって原告らが被害を受忍すべきものとはできない。 」と指摘した。
改正すべきは、国民が享受すべき基本的人権を、幸福追求権を、平和的生存権を、すべての国民に実現することを国の責務とすることだ。
憲法改正は、どこを、どう改正するのについて議論を進めるべきだ。単に改正すべきか否かなどという不毛な議論は止めるべきだ。