ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)の沖縄撤退〜ところで、ディズニーランドの宜野湾誘致は?〜
USJが沖縄進出撤退を表明した。当初、USJ沖縄進出は名護市在ネオパーク地に進出と報道されていた。それが本部町海洋博記念公園へと場所が移転する。ホントに来るの?疑心暗鬼ではあったものの、この時点ではやんばるの活性化につながるものと期待していた。
ところが様子が変わるのが仲井真前知事の辺野古埋立承認が争点となった県知事選を前にした時期だ。国・沖縄県が支援を表明し、名護市の水面下作業を無視する形でかっさらったのである。この時から、USJ沖縄進出は政治性を帯びてくる。
辺野古新基地建設阻止を掲げる翁長知事に対して、辺野古推進を目論む菅官房長官は、USJ誘致に尽力するとしていた。
USJ沖縄進出は、東村長選挙でも頭を持ち上げた。伝え聞くところによれば、本部町海洋博記念公園へのテーマパーク建設が、いつの間にか東村への恩恵が行き渡ると公約されたという。菅官房長官までもが東村入りし現村長支援を訴えたという。目的は、高江ヘリパッド建設である。
USJ沖縄進出は、辺野古新基地建設、高江ヘリパッド建設という政治課題を解決する方策として右往左往することになった。
その後も、安倍政権は、ことあるごとに政府をあげての支援をぶち上げる。
それが、今、潰(つい)えたのである。USJ沖縄進出というやんばるの亡霊が消え去った。
選挙民に期待を抱かせ、選挙戦略として使い、結果は実現不可能となった政府の責任は重い。どう説明するのか。
さらに、宜野湾市長選挙では、佐喜眞市長はディズニーランド誘致を選挙公約として掲げた。政府はディズニーランド宜野湾誘致も政府が一丸となって応援すると約束した。さて、実現可能性は?
【参考】
2015年04月05日付琉球新報電子版 冒頭で菅官房長官は「辺野古移設を断念することは普天間飛行場の固定化につながる」と述べ、辺野古移設を推進する考えを強調した。また垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの訓練移転などの負担軽減策、ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)の沖縄進出にも触れ、沖縄振興に注力すると強調し、移設への理解を求めた。 |