嘉手納町は環境基準を満たす静かな平穏な地域なの?〜沖縄防衛局平成27年度(27.4.1~28.3.30)の航空機騒音測定結果にみる異常性〜
①平成27年度嘉手納飛行場における航空機の運用実態調査(目視調査)の結果(クリックで沖縄防衛局HMへ)
②平成27年度嘉手納飛行場及び普天間飛行場周辺の航空機騒音状況について(クリックで同HMへ)
嘉手納米軍基地から発生する爆音に関する沖縄防衛局の調査結果が、上記のとおり公表された。その内容たるや矛盾に満ちた内容だ。
1.①の目視調査の結果について
・平成27年度(6:00~18:00)の測定結果は43,467回。1日平均119回。1時間あたり10回平均だ。
・「外来機と考えられる主な航空機」の記載は「・・・等」と記載されている。「等」とは何か。自衛隊機だ。自衛隊機が嘉手納米軍基地への飛来は何度も現認されている。自衛隊のT-4、P3C等だ。記載するべきのが筋だ。
2.②自動測定機器による調査の結果について
・表中「4嘉手納町字嘉手納」の測定結果は、W値69.7、Lden55.1db、騒音発生回数8,224回(1日平均22.5回)となっている。しかし、①目視調査結果は1日平均119回。明らかな齟齬がある。しかし、よく見ると表外の注意書に「測定条件は、70dB以上かつ継続時間が5秒以上」とある。この自動測定器は、70db以上の音が5秒以上継続しなければ測定しなのだ。
ちなみに、70db以上の音は「電話の音(1m)」に相当し、人体に与える影響としては「血圧が上昇し、疲労原因」となるレベルだ。
さらに、表中の()は22:00~7:00(深夜早朝)に発生した「70dB以上かつ継続時間5秒以上」の爆音だ。睡眠妨害を超えて人権侵害の域に達している。下表は嘉手納町役場HMからの引用である。

・Lden55.1dbも以上数値だ。環境省の定める航空機騒音に係る環境基準は、以下のとおり(上記③参照)。
I 専ら住居の用に供される地域は 57デシベル以下 II I 以外の地域であつて通常の生活を保全する必要がある地域 62デシベル以下 |
沖縄防衛局の爆音測定結果によれは、嘉手納町は環境省の環境基準を満たした、平穏で静かな地域ということになる。沖縄防衛局という組織は極めて異常な測定をし、数値を公表しているのだ。