破壊され続ける沖縄の子どもたちの学習環境の実態
在沖米軍の爆音対策として実施されているクーラー等設備の維持費補助が一部で打ち切られる若しくは減額される問題。
そもそも、どのような基準で補助が決定するのかについて調べたところ、米軍の爆音による学習環境破壊の実態をまったく無視したものであることが分かった。
防衛省策定基準、防衛施設周辺防音事業補助金交付要綱別表に定められている。以下は学校に関わる部分を抜粋した。
例えば、85db以上の爆音が1日に10回以上撒き散らされたとしても、1授業単位時間の中で5回以上にならなければ補助の対象とはならない。まったくもって理不尽だ。
80db以上の爆音は「消化が悪くなる」胃腸障害を引きおこすレベルだ。
文科省の定める学校衛生基準によれば、「教室内の等価騒音レベルは、窓を閉じている時はLAeq50dB(デシベル)以下、窓を開けている時はLAeq55dB以下であることが望ましい」としている。
等価騒音レベルについては「不規則かつ大幅に騒音レベルが変動している場合に、測定時間内の騒音レベルのエネルギーを時間平均したもの」と説明されている。
すなわち、学校の教室内は、仮に大小の騒音が発生してもそのレベルは平均して50ないし55db以下であることが望ましいとしているのだ。右は文科省の定める学校環境衛生基準抜粋。
沖縄の子どもたちの学習環境は、文科省の定める基準をはるかに逸脱し、現在もなお、破壊され続けている。