基準値内とはいえ、トルエン(大気環境保全上注意を要する物質)も検出されていた〜続2)たった1日(2016.7.1)の嘉手納基地排ガス悪臭調査で基準超の有害物質を検出〜
9月30日付け沖縄地元2紙は、今年7月1日実施の悪臭実態調査で、環境基準値を超える有害大気汚染物質のベンゼン、1,3−ブタジエンが測定されていたと報じたが、基準値内とはいえトルエン(大気環境保全上注意を要する物質)も検出されていた(琉球新報では既報)。
トルエンの毒性について、ウィキペディアでは次にように説明されている。
トルエン蒸気の吸入には中毒性があり、強い吐き気を催す。長期にわたり繰り返し吸入を続けた場合、回復不能の脳障害を負うことが確認されている。トルエンは液体からの蒸気吸入だけではなく土壌汚染、地下水汚染等により経皮・経口で体内に入る可能性がある。また、塗料や樹脂などの建材の溶剤として用いられたトルエンが室内に放出されることがあり、シックハウス症候群の原因物質のひとつであるといわれている。また排気ガス等へも含まれている。 |
嘉手納基地周辺での米軍航空機からの排気ガスの排出は日常茶飯事である。極めて毒性の強い物質の検出を受けて、県には徹底した調査を求めたい。
9月29日県議会答弁(中川県議質問18分頃)抜粋(クリックで同HMへ)から抜粋) 環境部長大浜浩志 嘉手納基地周辺の悪臭調査についてお答えします。嘉手納基地周辺悪臭実態調査を実施したところ、7月1日にニライ消防本部において、強い臭気を感じたため、特定悪臭物質の検出調査を実施しました。分析結果によると、有害大気汚染物質であるベンゼンと1、3ブタジエンについては環境基準値を超過したほか、特定悪臭物質のトルエンも検出されました。これらの分析結果と大気汚染物質採取時の風向きや米軍航空機の駐機状況から米軍航空機からの排ガスによる悪臭である可能性が高いと考えられます。県としては悪臭の発生頻度等の調査のため専門家の意見も踏まえ監視手法の検討に取り組んで参ります。 |