岡田外相とクリントン米国務長官との会談が13日未明に行われ、日米同盟の深化をはかるための政府間協議を開始することで合意したという。懸案の普天間飛行場移設問題については、クリントン長官は、これまでと同様現行案がベストだとの立場を強調したとされ、同時に、沖縄の基地負担軽減について協議することでも一致したという。
日米同盟の基本は日米安保条約であり、その安保条約を支えているのが沖縄である。私の住む嘉手納町の東には「安保の見える丘」がある。誰が名付けたのかは定かではないがいつの間にかそう呼べれるようになった。安保の丘から眺める嘉手納飛行場の滑走路は遥かかなたにまでおよび果てが見えない。その向こうには海があるはずだが見えない。滑走路部分だけが地平線のように見える。
嘉手納飛行場の面積は1,997ヘクタール、羽田空港の約2倍である。滑走路の長さは全長2,250m。極東最大の米空軍基地と言われるゆえんである。
岡田・クリントン会談では沖縄の基地負担軽減策を協議することでも一致したという。当然である。嘉手納飛行場に代表される沖縄の基地負担の軽減なくしては今後の日米関係の深化は図れない。沖縄の基地負担の軽減を旗印にした民主党が政権交代を果たした現状がそれを物語っている。
まずは手始めに普天間飛行場移設問題の解決である。日米両政府は、県外・国外移設を実現することが良好な日米関係の構築につながることに気づくべきであり、本当はそれに気づいているとすれば、それに向かって努力を続けることが求めれる。