名護市長選挙が昨日告示された。普天間飛行場移設問題が争点ではあるが、稲嶺氏が受入れ反対に対し、島袋氏は受入れが苦渋の決断であった、決して基地誘致ではない等のこれまでの経緯から国に対し早急の決断(辺野古移設という決断)を求めている。
鳩山首相は国防に関わる問題を一地方の市長選挙に委ねるつもりはないと述べながらも、結論期限を5月と宣言した。この結果、名護市長選挙の結果が大きな判断材料となった。
辺野古移設受入れに関する民意の表示経過は次のとおりである。
市民投票:反対
↓
比嘉市長辞職に伴う市長選挙:賛成
↓
昨年の衆議院選挙:反対
↓
今回の市長選挙:?
普天間飛行場受入れに伴う北部振興策は北部地域のすみずみにまで行き渡り、選挙の結果がどうであれ辺野古移設は動かないという見方もある一方、民主党新政権のもとではどちらが勝っても辺野古移設は困難との見方もある。このことは、普天間飛行場の移設問題が、諸事情の変化により常に大きく軌道修正する可能性を秘めていることを示している。佐藤優氏は新聞のコラムで首相は沖縄の民意を見極めようとしていると指摘している。鳩山首相は今回の市長選挙に沖縄の民意を見定めようとしているのである。
普天間飛行場移設問題がここまで縺れている原因は、最初の市民投票に示された民意を無視した点にある。沖縄の基地問題が米国による土地収奪に始まっていることを理解しているならば、これ以上の基地負担を望まない沖縄の民意を無視した政策は許されないはずである。。
今回の名護市長選挙が沖縄のことは沖縄が決める、その一歩になるように期待したい。