開幕直後の第2試合。嘉手納高校は花咲徳栄高校に0対4で惜敗。
エース池原の投球が高めに浮いたところを、花咲徳栄の打者は逃さなかった。県大会打率4割の実力を見せつけた。制球力において、いつもの力を出し切れなかった池原。また、打ち取ったはずのフライが強風と黄砂の影響で落球の不運も重なった。
かたや、花咲徳栄は外野と内野の際のフライをことごとく好捕。ファイプレーでピンチを広げることなく試合の主導権を握った。
野球の女神は、最後まで嘉手納には微笑まなかった。嘉手納を応援している者にとってはそう思えた。
野球の世界では、野球の神様を見方につけるのも実力のうちという言葉があるという。実力が拮抗し、レベルの高い闘いになればなるほど、際(きわ)、ぎりぎりのプレーの完成度の高さが要求される。そこで必要なのはプレーの丁寧さと集中力である。
夏の甲子園の出場枠は1校。更に大きく育った嘉手納高校の姿を見ることに、多くの人が期待している。