今朝、午前6時30分、自衛隊機に乗り込んだ鳩山首相は沖縄に向かった。混迷を続ける普天間飛行場移設問題の解決に向けて、仲井真知事をはじめ、基地の存在する市町村首長と会談する予定という。
周り廻って、結局、辺野古沿岸へ。「沖縄の基地負担軽減」とか「最低でも県外」といったかつての発言はなりを潜め、「米国の理解」「移転先地元の理解」という発言に終始している。鳩山首相が沖縄で何を述べるのか。ほとんど予想はつくものの、沖縄に住む私たちが、何がしかの期待を寄せているのも事実である。首相のいう「腹案」に期待しているのである。
仮に、力不足により沖縄の期待に添えるような結果にならなかったことを詫びる結果になれば、どうすべきか。悲観することはない。沖縄の民意が一つに示された今、沖縄の負担軽減を実現できる政権に交代すればいいのである。あらためて沖縄の進むべき道を確認する機会にすることが大事である。私はそう思う。
まずは、もうすぐ沖縄に到着する鳩山首相の発言に注目である。
午前9時過ぎ:那覇空港に到着。
戦争犠牲者を祀る糸満市の南部戦跡を訪問した後、仲井真知事と会談する予定。
午前11時過ぎ:南部戦跡の視察を終えた鳩山首相は仲井真知事と20分会談した。その中で、仲井真知事は、普天間飛行場の危険性の除去、県民は県外移転を求めていること、過重な負担を早期に軽減、できることから解除に勤めて欲しいと要請。鳩山首相は、今の時期に行くのは無謀とも言われたが、 あえてきた。知事、県民に率直にお詫びする。日米同盟、近隣諸国の状況から国外も移設は不可能。すべて県外も不可能であり、パッケージの中で沖縄に負担を求めるとともに、徳之島に一部移転することに理解と協力を求めた。同時に早急の除去・軽減に最大限努力すると述べた。
予想されたことではあるが、沖縄は完全に失望している。
仲井真知事との会談後には、高嶺県議会議長とも会談。辺野古沿岸にくい打ち工法で基地建設し、一部は徳之島へ移転する案を中心に調整していると述べたという。
インタビューの中で、鳩山首相は、来沖の目的について、現代の日米同盟の状況から、日本にとって米軍による抑止力は重要で、普天間飛行場の国外移設は不可能であり、すべてを県外移設することも困難。申し訳ないが沖縄に負担をお願いしたいと述べた。
結果として何も変わらなかった、ということか。
これだけあっさりと御免なさいと言われると、こちらが面くらってしまう。
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鳩山首相はどうやって責任をとるつもりなのだろうか。公約(岡田外相風に言えば口約だが)を果たせなかった責任はあまりにも大きく、それを事もなげに謝罪した姿は国政を預かる最高責任者といえるのか。