昨日、新内閣発足後、仲井真知事と菅首相との初めての会談が行われた。新聞報道によれば、菅首相は「日米合意を踏襲する」といい、仲井真知事は辺野古移設は極めて厳しいとして、日米合意の履行は困難との認識を示したという。菅首相は沖縄の基地負担軽減に一生懸命に取り組みたい」とも述べたと言うが、辺野古移設を前提として基地負担軽減に一生懸命に取り組むと言われても、沖縄の民意は納得しない。
岡田外相は、 2005年5月15日に実施された「普天間基地包囲行動集会」では普天間基地の沖縄県外への早期移転を求めたが、政権を取るや否や県内移設を唱え始めた。菅首相も同じである。野党時代は普天間の県外移設を唱えていたはずであるが、首相になるまでは普天間問題に口をつぐみ、首相になるや否や辺野古移設を唱え始めた。
鳩山氏、岡田氏、菅氏と民主党の重鎮が、こと沖縄問題に関しては簡単にその政治姿勢を変える状況に極めて違和感を覚える。しかも、政治姿勢を変えたことについては十分な説明もなく、それどころか、沖縄の民意を無視し、闇雲(やみくも)に、まっしぐらに進んでいくようにさえ見える。
6月23日慰霊の日には菅首相が来沖する。沖縄の、平和を祈る思いに、菅首相は何を見出し、何を語るのか。注視しなければならない。