昨日の夕方のNHK第1のラジオ放送でのことである、沖縄サミットを経験したという元官僚が出演した。彼は、菅首相が沖縄全戦没者追悼式で述べた感謝の言葉に、沖縄はワジワジーして(怒って)いると述べた。戦後の60年余の基地負担にあえぐ県民に、感謝するというのは無神経であるとした。しかも、感謝し、謝罪したものの、普天間問題の決着は辺野古への普天間基地の移設である。これでは、沖縄の感情を逆なでするだけである、という。正にそのとおりである。
ところが、驚かされたのは、それを聞いていたNHKアナウンサーのコメントである。感謝された沖縄が怒っていることに初めて気づいたというのである。ただ、おそらく、このアナウンサーの反応が日本国民一般の感情であろうことは推測できる。
沖縄は仲井真知事を筆頭に、県議会等、多くの個人、機関が各々の立場で沖縄の基地負担の軽減を訴えている。先の普天間爆音訴訟控訴審判決でも、飛行差し止めは認められなかったものの、基地負担を放置している国の責任をはっきりと糾弾している。
沖縄は、これまで以上に沖縄の声を発信する努力を続けなければならない。あらためて思い知らされた放送だった。