7月25日琉球新報掲載のワシントン報告「駐日米大使邸に紅型」を読んだ。沖縄の基地問題の捉え方の違いを浮き彫りにしていて興味深い。
米国駐日大使公邸には米軍機の描かれた紅型が飾られているという。制作者の照屋氏は「政治的手段だけでなく、アートを通して沖縄の状況を伝えたい」との願いを託したという。
しかし、見方によっては、沖縄文化に融合し定着した米軍基地が描かれていると見ることも可能である。基地を受容した沖縄の姿とも受け取られかねない。事実、私自身、同報告の冒頭で大使公邸に飾られているとの部分を読んだときはそう思った。読み進むうちに製作者の意図が理解できたのである。
物事は、見方によっていかようにも理解できる。更に言えば、意図的な曲解をも可能である。
普天間問題に関する仲井真知事の発言は未だ定まらない。いかようにも理解できる発言に終始している。このことが米国、日本政府に誤ったメッセージを送る結果になっていないか。危惧するところである。