昨日(21日)午後、枝野官房長官兼沖縄担当相が来沖した。混乱を避けてか自衛隊機を使っての旅程である。
仲井真知事や高嶺県議会議長らとの会談を行ったが、普天間問題については触れることなく、もっぱら沖縄振興についての発言に終始したと報じられている。
仲井真知事との会談においては、普天間飛行場の県外移設を求める知事に対して、
「ご要望はしっかりと受け止めて、何とか応えられるように努力して参りたい。」
高嶺県議会議長らとの会談においては、普天間飛行場の危険性をパネルで説明した上で、政府として普天間問題を全国的な議論にした上で、県外や国外への移設に向けた対応を求める同議長らに対して、
「普天間問題については、話を聞かせていただいたということにとどめさせてほしい。この問 題とは別に沖縄担当大臣として沖縄振興、負担軽減に向けて最大限の努力をしたい」
これまでの閣僚来沖に比較すれば、沖縄担当大臣として、今後の沖縄との関係作りに配慮したのだろう。東京での発言に比較して大きな落差である。官房長官として先の日米合意の推進を発言していた姿とは大きく異なる。沖縄の現状を考えれば当然のことであり、無理強いできない現状を認識したのではないかと思われる。
昨日の記者会見で、仲井間知事は、「知事の公約である米軍普天間飛行場の県外移設に向けた政策提言」を柱の一つとする安全保障研究プロジェクトチームを9月に発足させることを明らかにした。同研究会のテーマは基地の負担軽減、災害、エネルギー対策など多岐にわたるようだが、主眼は普天間問題である。早期の政策提言を期待したい。
また、知事の訪米(3月末までに予定)について、稲嶺名護市長が同行の意欲を示していることについて、仲井間知事は「一緒に行きましょうと言われれば断る理由は一つもない」と発言した。知事選後の面会時の反応とは大きく異なる。
沖縄が一つになって動き出す胎動を感じるのは、私だけではないだろ。