4月10日付け琉球新報に、メア氏が講義をした大学生の指導教官デービッド・バインアメリカ大准教授が寄せた論考要旨が掲載された。以下その内容をまとめてみた。
私は、基地被害を学ぶ学生グループの学部指導教官で、昨年12月の沖縄ツアーを前にケビン・メア氏の講義を企画した。この講義の内容が明らかになって以降、メア氏と国務省関係者は・・メモの正確性に疑問を投げ掛けてきた・・。私のメモと照らし合わせてみても(「ゆすり」など)メア氏特有の言葉を含め、学生のメモの正確性や内容を証明できる。 メア氏の沖縄や日本に対するステレオタイプを恥ずかしく思う。・・下記に彼の発言を紹介するが、これらはすべて事実だ。・・メア氏やその他国務省関係者が講義をオフレコとしたことは、講義前も最中もその後も一切ない。 ・・沖縄の反基地運動について議論している間、彼は県民のことを「東京からお金をゆする名人だ」と確かに言った。そして、日本全体を「ゆすりの文化だ・・・[特に]沖縄人はその名人である・・・彼らは東京にゆすりをかけて経済発展してきた」と続けた。ほかにも県民を「怠け者」と説明した。アルコール中毒や泡盛が原因となり離婚率や飲酒運転、家庭内暴力が高いとし「この島の知性が分かるだろう」と述べた。・・また、「政治的には正しくないが、ある沖縄の男性が私に言ったように、沖縄は日本プエルトリコである」とも述べた。1898年に米領となり長い間米国人に差別されてきた島に言及しながら、沖縄人はプエルトリコ人のように「浅黒い肌で」「背が低く」「なまっている」と言った。 ・・メア氏のような米交渉者らは、・・大きな貢献をするよ日本政府に強要してきた。最近では、在沖海兵隊のグアム移転では日本は60・9億ドルを支払うことになっている。「われわれは良い取引をした。何も経済的負担をしなくていい」とメア氏は言った。 彼の不快な発言を一米市民として謝るが、このような見解が公になったことを歓迎している。・・この問題を機に日米が長い間基本としてきた沖縄の基地政策が研究され、基地と隣り合わせで生活する沖縄県民の言葉に真剣な関心が集まることを願う。 |
バイン氏の指摘する「沖縄県民の言葉に真剣な関心が集まる」ためには、更に沖縄の声をあげ続ることが必要だ。沖縄の基地政策を決定する重要ポストに位置した人間の認識がこの程度であった、ということだ。基地負担軽減の実現のためには更なる努力をしなければならないようだ。