沖縄の普天間飛行場移設問題については、沖縄と本土の温度差が問題視されている。特に東日本大震災後は、米軍による「ともだち作戦」によりにわかに在沖米軍に注目が集まった。在沖米軍は必要であり、普天間の海兵隊もしかり。沖縄は普天間飛行場の辺野古移設を受任すべきであるとの認識が示されているが、沖縄の声を無視した議論であり、決して認めることはできない。

 5月7,8日来沖した仲井真知事と北澤防相の会談にもそのギャップが現れている。

 「東日本大震災の時は、沖縄から東北へも(米軍が)行くわけでしょう。だからといって(抑止力の)機能が落ちるわけでもない。なぜこんなごちゃごちゃと(狭い沖縄で)なければならないのか」と知事。嘉手納以南のパッケージも「もとは別問題だ」と強い口調でただした。

 これに対し、北沢氏は他基地との一体的な運用の必要性を力説。知事の想定外の質問に「私みたいな頭の悪い者でもしばらくやっていたら理屈は分かるんですが」と、いらだつようなそぶりも見せた。

 会談の最後には「ワープロではなくて色綴(つづ)りで持ってきました。少しお金もかけました」と辺野古移設の必要性を記したというカラーパンフレットを知事に差し出したが、最後まで「納得のいく説明がほしい」という仲井真知事の質問に答えることはなかった。

                    (2011年5月9日 09時33分沖縄タイムス紙より抜粋) 

 普天間飛行場移設問題についての本土紙の反応はどうだろうか。

 東京新聞 【コラム】 筆洗 2011年5月3日(詳細はこちらをクリック) 

♪古いすげ笠(がさ)/・・▼憲法九条と日米安保条約。戦後日本は、矛盾する二つの原則を共存させながら復興した。米軍基地を沖縄に押し付けて、防衛費を抑えて手に入れた豊かさ。それが経済大国の実像だった▼繁栄の陰に沖縄の犠牲がある。何かにそっくりだ。そう、過疎地に立つ原子力発電所の存在を意識することなく、電気を際限なく使うことに疑問を持たなかった私たちの暮らしぶりと驚くほど似ている▼憲法の施行からきょうで六十四年。沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題と原発事故は、重い問いを突きつけている。「古いすげ笠」をさらりと捨てるのは簡単ではないが、犠牲を強いられている人たちの苦悩を想像することからすべては始まるのだと思う。
 北沢俊美防衛相が沖縄を訪問し、仲井真弘多県知事と会談した。・・鳩山前政権末期の日米合意(昨年5月28日)からまもなく1年。・・日米合意後、沖縄を覆ったのは、安全保障の恩恵を日本全体が享受しているのに、なぜ沖縄だけが過重な負担を背負わなければならないのか、という思いだった。政府は沖縄が持つ軍事面の地理的優位性を語るが、基地問題が本土による「差別」と考える沖縄の意識とはすれ違ったままだ。

 ・・辺野古への移設を進める日米両政府の方針と、沖縄の意識との落差は覆うべくもない。菅政権が日米合意・・を具体化すればするほど、菅政権と沖縄の距離が、埋めがたいほどに広がっていく・・。

 知事、県議会、・・、県内全市町村長はそろって県外移設を求めている。・・。にもかかわらず、日米合意を前提にした方針を次々と確定させていく。その・・姿は本音と米国向け建前の「二重基準」の使い分けのようにさえ映る。

 普天間問題の経緯を考えれば、解決にはある程度の時間をかける以外にないのではないか。しかし、一方で「世界一危険な基地」普天間飛行場の周辺住民に対する危険性の除去は緊急課題だ。普天間を今のまま使用し続ける事態は避けなければならない。

 日米合意は、沖縄の負担軽減策の一環として、訓練を含め「米軍の活動の沖縄県外への移転を拡充する」とうたっている。これを普天間飛行場に適用し、移設の実現まで、普天間の機能を県外に分散・移転する方策を真剣に探るべきである。 

 沖縄の基地問題解決のためには、沖縄への差別意識との決別が必要だ。東京新聞の「犠牲を強いられている人たちの苦悩を想像することからすべては始まるのだと思う。」との指摘は正にそのとおりだ。沖縄には基地があって当たり前。この意識と決別し、米国に対して、言うべきことが言える国作りを進めることがなによりも必要だ。

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