梅雨明け(6.9)の日に、私の事務所に珍客があった。スーサー(イソヒヨドリ)である。玄関先で盛んに鳴き声を上げている。事務所の中にまで入ってきそうな勢いだったが、私と目が合うと駐車場の方に向かった。急いでカメラを手に外に出てみると、門扉の上であたりを伺っている。
しばらくあたりを伺っていたが、飛び立ち、隣とのブロック塀の上に飛び移った。よく見ると、ブロック塀には雛がいる。きっと、巣立ちをしたのはいいが、雛の姿を見失い、事務所先まで探しにきたに違いない。
ブロック塀にうえに立つ雛の姿は、親鳥の心配をよそに凛としている。親子は互いを確認した。雛はうれしそうに、見てくれとばかりに飛び上がった。
親鳥が見守る中、雛は何度も飛び上がる。ブロック塀から立木へ、そしてまた隣の立木へと飛び移っていく。心配そうに声をかける親鳥。
子供の巣立ち。どこの世界でも、親は、どきどきしながら見守るしかないようだ。