田中防衛大臣は、今朝のNHK番組(「日曜討論」と思われるが)で、「年内に着工できるかどうかが当面の手順になっているが、沖縄県民に納得してもらえなければ進まない」と述べた、と報道されている。
実は、この番組、私も途中から視聴したのだが、この発言には遭遇しなかった。
しかし、昨年末の環境影響評価書の夜襲搬入にもみられるように、辺野古移設が沖縄に受け容れられる可能性は零だ。退任した一川前防相は13日の記者会見で「本当に辺野古移設が実現可能だと思いますか。」との記者からの質問に対して、「辺野古移設は、実現可能かどうかというのは、まだ、今の段階では判断できないというふうに私は思います。」と回答した。
前防相でさえも、辺野古移設の実現性について疑問を呈している現状において、田中新防相が年内埋め立て工事着工について言及するというのは極めて不謹慎であり、野田政権の辺野古移設ありきの姿勢を示したことになる。
「沖縄県民に納得してもらえなければ進まない」とも述べているが、年内着工に言及したことは沖縄の民意を無視するものであり許されない。
田中防相の発言については政府幹部から「踏み込みすぎだ」との指摘もあるが、沖縄の反発を招くのは間違いない。