真部朗沖縄防衛局長 参考人招致 【衆議院 国会生中継】 〜平成24年2月3日 予算委員会〜(要旨)以下のとおり
下地議員
田中大臣は講話の指示をしたことはないのか。また、23,24日の来沖の際に、講話等の話を真部局長から聞いたことはないのか。
田中大臣
講話の話は報道以外には聞いたことはない。真部局長からは基地の説明を聞いただけ。講話等の話を聞いたことはない。
下地議員
リストを作って講話するという話は、真部局長自身が発案して決めたことなのですか。
真部局長
講話については私自身が発意、発案して関係職員に指示をして実施したものです。
下地
国家公務員には選挙に関する職務規律を定めた通達があるが、公正な選挙をするようにとの内容ですが、今回の講話はこれに基づいて行ったということですか。
真部
その通達に沿って行ったというのが私の認識です。
下地
通達には偏った推薦をしてはならないと記載されていますが、通達の趣旨に沿って行ったということですか。
真部
私の認識としてはそのとおりです。
下地
次の質問に答えてください。
①宜野湾市の有権者の名簿をなぜ作らなければならなかったのか。
②講話の中で、親戚・家族にも投票所に行くように勧めるように話したということですが、なぜ、あなたの立場でそのようなことが言えるのですか。
③なぜ、選挙権を持たない宜野湾市以外の職員まで集めて講話をする必要があったのか。
④業務内にこのような講話をすることが適正なのか。
真部
①〜③について
私は、今度の宜野湾市長選挙が私共の業務でもある普天間飛行場移設問題について、宜野湾市民の民意が示される重要な選挙であると考えました。なるべく多くの市民の意見が反映されるように、沖縄防衛局として何かできることがないのかと考えたのが最初です。まず、宜野湾市所在の職員に対して、公務員として、棄権することがないように話したいと考えました。総務部の職員と相談したところ、宜野湾市に親戚等がいる職員にも話した方が良いのではないかとの話があり、講話対象に加わりました。リスト作りにあたっては、宜野湾市に有権者の親戚等を持つ職員も加えることを決めました。
④について
通達にもあるように選挙に関する服務指導の一環であるとの認識から、業務内に行うことも可能であると判断しました。
下地
説得力のある答弁とは思いませんが、気持ちは分かります。防衛省が防衛政策等の考え方を沖縄に浸透させたいという気持ちはわかります。説明なのか、選挙運動なのかのぎりぎりの線です。地元の人間としてあなたの立場を理解します。
しかし、今回のやり方は選挙運動と思われるんですよ。
あなたは特定の候補者のことを言ったのではないにしても、このような集会で親族にまで投票するように呼び掛けるというのは、真部さんは特定の候補者のことをやるんだと思われるんですよね。
そういうことはないんでしょ。
真部
委員の御指摘を受けまして、私としても誤解を招く点があったことについては反省しなければならないと感じているところではございますが、私の認識としてはどちらかの候補者に肩入れするというような、先の通達に違反するような認識はなかったということでございます。
下地
これまでの沖縄での基地が争点となった選挙では、時の政府が肩入れし、局長らが動いてきたという歴史がある。その歴史が真部局長の頭の中にあって、やっても許されると考えているんですよ。こういうことをやったら左遷されるんだと、当時の政府が厳しくやっていれば、あなたのようなことは起こらなかった。
私は、あなただけの責任ではないと思っている。 私はかばっているんじゃない。政治がそうしてきたんですよ。あなたは隠す必要はない。正直に言ったほうがいいですよ。私も自民党にいたから良く分かる。
言いなさいよ。どういう経緯があって選挙運動をしてきたか。歴代の防衛局長も同じ苦しみの中でやってきた。役人の責任じゃない。政治がやらせてきたんだと。どうぞ。
真部
先ほどお話したとおり、今回の講話については、私が発意・発案したもので、本省を含め外部から指示・示唆があったものではありません。
下地
自民党時代から連綿と受け継がれてきた沖縄防衛局の体質を改善しないかぎり、この問題の解決はありえないと思います。
総理はそのことを認識して、沖縄防衛局長には役人ではなく政務三役を置くくらいの改革、政治が責任を持つ姿勢を示すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
野田首相
適切に対応します。
下地
防衛大臣はどうされるおつもりですか。
田中
業務適正委員会を配置して、構造的な問題があるのであればそれを改善する。
下地
この問題を解決するためには歴代の防衛大臣を呼んで、どうすればいいのかを検討しない限り、根本的な解決はできないことを申し上げます。
以上、下地議員の分