真部朗沖縄防衛局長 参考人招致 【衆議院 国会生中継】 〜平成24年2月3日 予算委員会〜(要旨)以下のとおり
赤嶺議員(共産党)
講話はあなたが発意・発案したというが、1月4日に業務指示したのはどうしてですか。
真部局長
講話の構想が固まったのが1月4日でした。
赤嶺
1月4日付け新聞で伊波氏の出馬受託が報道されましたが、この報道がきっかけになったのではありませんか。
真部
記事は私も記憶しているがそれがきっかけではない。
赤嶺
講話の目的としての「宜野湾市長選挙が私共の業務の観点から重要な選挙である」と述べているが「業務の観点から重要な選挙である」というのはどういうことか。
真部
15年以上もかかっている普天間飛行場移設問題の原点ともいえる普天間飛行場を抱えているのが宜野湾市であり、市民の民意は選挙に反映されるものと思っておりまして、民意が示される機会として重要だと考えた。業務の観点からとしては、普天間飛行場移設は沖縄防衛局の主要な取組課題です。
赤嶺
目的の「職員としてきちんと臨めるようにしたい」というのはどういうことか。
真部
局の業務について普天間飛行移設問題についてよく勉強してもらうこと、そして、公務員として中立性が重要であること、公務員としてきちんと投票に行くことを、わかっているとは思うが、講話を通じてあらためて想起してもらいたかったということです。
赤嶺
2候補の対立点を示したうえで、局の県内移設の立場を説明したのですね。
真部
講話では当該候補者の主張する文書を入手し、当該部分を読み上げて紹介したということです。
赤嶺
当時沖縄のメディアは両候補は基地に関しては立場の違いがないと繰り返し報道していたのですが、あなたはめざとく違いを見つけて「伊波氏は『県内移設反対、早期閉鎖・返還』を主張し、・・佐喜真氏は『現状固定化を断固阻止し、一日も早い危険性の除去と返還・跡地利用計画を強力に推進』するとしています」と説明した。現状固定化の阻止、一日も早い危険性の除去というのはこれまで政府関係者が言ってきたことです。そのうえで、あなたは、県内移設を業務とする局の立場で服務指導を徹底したということですね。
真部
両候補の文書を読み上げたのは、どちらかに肩入れをしているのではないかとの疑念をいだかないように、当該文書の内容の正確を期して読み上げました。決してどちらかに肩入れをするということではありませんでした。
赤嶺
県内移設を業務とする局の立場で服務指導を徹底したということですね。
真部
講話は服務指導の一環でして、普天間飛行場移設問題の経緯について説明したということです。
赤嶺
自由でなければならない選挙にあたって、局の立場で臨むように指導したということですね。
真部
私が言いたかったのは、今回の宜野湾市長選挙が普天間飛行場移設問題に関わる重要な選挙であることを示すために、普天間飛行場移設問題の経緯について説明したということです。
赤嶺
選挙があるから投票しましょうという啓蒙活動とは明らかに性質を異にしています。今度の選挙は沖縄防衛局にとって重要であり選挙での民意が左右するとまで言っている。
親族に関するリストまで作成した理由について、「有権者と接触する可能性」と述べていますが、どういう意味ですか。
真部
親戚に有権者がいれば、基地問題が関心事項となるだろうと考えまして、詳しくは知らない有権者に対して答えられるようにした方が良いだろうと考えまして、そのような職員にも講話を実施したところでございます。
赤嶺
有権者である親戚にも局の立場で接触するように教育したわけですね。
親戚リストひな型には親戚、いとこ等の欄に数字を記載すすようになっていますが、何故ですか。
真部
先ほど述べました私の目的意識からすれば、親族がいるか否かが分かれば良かったと思っていまして、そこまでの情報が必要だったのかと思っているのが正直なところです。
赤嶺
しかし、その情報を取ったことは間違いないですね。
真部
そうです。
赤嶺
リストの提出を求めます。(委員長:理事会で協議します。)
今のやりとりを聞いて、啓蒙活動を越えていることは明らかです。国家権力による選挙への介入であることは明白です。
総理の見解を求めます。
野田
国民や沖縄県民から懸念が出される状況であり、防衛省が適正な判断をすることを期待しています。
赤嶺
公正であるべき選挙への国家権力による介入を告発したメールについて、流出調査をしていると官房長官が述べましたが、直ちに中止することを要求します。
以上、赤嶺議員の分