沖縄戦で住民多数が犠牲となった渡嘉敷島で、35年ぶりに渡嘉敷村主催の慰霊祭が営まれたとの報道記事を目にした。。
4,5年前になるだろうか、嘉手納町内の小学生を連れて渡嘉敷島を訪れたことがあった。島めぐりやホエールウオッチングを楽しんだが、その際に訪れたのが村民による集団死があった場所で、そこには慰霊碑「白玉之塔」が建立されていた。地元ガイドの方の説明を受け、私たちの遠足気分が一変したのを今でも覚えている。私たち大人も、子どもたちも戦争の犠牲となった御霊に手を合わせた。二度とこのような悲劇を繰り返してはならないと思った。
昨今の沖縄の状況を見ると、これ以上の基地(被害)負担を許さないと沖縄の民意が主張されている面とは裏腹に、八重山地区の育鵬社教科書選定や戦跡の説明文からの文言削除など、これまでの沖縄戦の実相を伝える努力を踏みにじるような動きが出てきているのも事実である。NHK沖縄ニュース記事には次のように記されている。
・・島の慰霊碑「白玉之塔」で営まれた慰霊祭には遺族らおよそ170人が参列し、当時6歳で集団自決を生き延びた吉川嘉勝さんが「戦争が人間の理性を奪うことは集団自決の惨事が証明しています。いかに理由をつけようと、戦争はあっていけないし、これからも戦争の愚かさを語り継いでいきます」とあいさつしました。・・ |
私たち一人一人が、二度と戦争の悲劇を繰り返してはならないとあらためて決意し、そのための弛(たゆ)まない努力を続けなければ、再び戦争の惨禍が起こりかねないことを実感した。