6月10日に実施された沖縄県県議会議員選挙。11日の新聞には、「野党中道が過半数」「野党が過半数を維持」の文字が躍る。
2月12日の宜野湾市長選挙での与党候補の勝利。一括交付金の獲得や基地跡地利用法の制定、さらには普天間飛行場の辺野古移設やオスプレイ配備等の米軍基地問題が争点になりにくい状況からすれば、県議選を前にした情勢は、県政与党にとって「追い風」になるものと誰もが予想していたのではないか。県議選結果を受けての仲井真知事の「そよ風程度の追い風になると思っていた。」とのコメントはこれを指している。
事実、私も、NHKの選挙速報を見ながら状況把握に務めていたが、TVから速報を知らせるチャイムが鳴り、与党が過半数を下回ることが確実とのテロップを、勝手に上回ると読み違えたのだった。テロップ表示があまり長いのでよく見ると下回ると確認できたのである。
この選挙結果は6月11日付琉球新報に、厳しい表情の仲井真知事の写真とともに掲載された「知事、納得いかず」の記事がそれを物語っている。以下は同記事からの抜粋である。
・・選挙結果に仲井真弘多知事は「有権者の選択を謙虚に受け止める」としたものの、一括交付金の獲得や基地跡地利用法などを挙げ、「制定がそよ風程度の追い風にはなると思っていた。自民党の支持率も上がっており、与党サイドに決してマイナスになる要素は思い付かないんですがね」と納得いかない様子・・。 仲井真知事は「絶対過半数は取れると思っていた。(振計などと)投票行動には必ずしも直結しないのか」と知事の政策と選挙結果は関連していないとの認識を示し、今後の政権運営に関しては「まだちょっと分からない」と述べた。 ・・ |
大方の予想を覆した選挙結果のもつ意味は何か。それは選挙民が自らの生活状況の中から政治をどうすべきかを考えるようになった結果ではないだろうか。客観的政治状況を考えたときに大方の人が考える(予想)する方向へ動く。空気を読んでその空気の方向へ動くのではなく、自らの生活状況を変えるための投票行動ではなかったのか。
沖縄のことは沖縄が決める。沖縄の民意が現された選挙結果ではなかったかと思う。