今日26日、沖縄防衛局は、公有水面埋立の要件となっている漁業者の同意を得る手続きに入った。報道によれば同日午前沖縄防衛局は、名護漁業協同組合に対し、埋立同意申請書を提出した。
名護漁協に埋め立て同意申請書提出 辺野古移設で沖縄防衛局(琉球新報)
これに対する県内の動きである。
仲井真知事は、2月定例会の所信表明演説で、「政府に、日米共同発表を見直し、普天間飛行場の一日も早い県外移設・返還・跡地利用の促進に向け、真摯(しんし)に取り組むよう強く求めていく」(沖縄タイムス紙 クリック同HMへ)と述べた。
また、名護市の稲嶺市長も、埋め立て申請については「後出し後出しアセスを縦覧にかけ、埋め立て申請といっても手続きにも問題があるわけで、今の沖縄はとてもそれを許す状況ではない。それを超えると、もっと大きな運動に発展することを政府も認識してほしい」(沖縄タイムス クリックで同HMへ)と述べ、埋立拒否の姿勢をあらためて示した。
埋立同意を求める申請書提出 稲嶺名護市長「許される状況ではない」(QAB 動画)
さらに埋立反対の動きは高まっている。辺野古南方で漁を営む宜野座漁業協同組合は、25日、漁場環境の悪化が強く懸念されるとして、3月中に移設反対を決議する漁民大会を開催する方針を決めた。
宜野座漁協が反対へ 来月、大会で決議 辺野古移設(琉球新報)〜・・同漁協のメンバーはこれまで、全県的な移設反対の流れに賛同する意見が強かったものの、静観してきたという。同じく海を生活基盤とする名護漁協が「条件付き容認」の立場で沖縄防衛局と埋め立て申請に向けてやりとりしていることに「宜野座のウミンチュの生活が脅かされる危機が差し迫った」(城間組合長)として、声を上げることを決めた。・・〜
埋立推進派の動きにも変化の兆しが見られる。
普天間移設:「誘致」色濃く、足並み乱れも(沖縄タイムス)〜・・市民大会の当日。作業服で駆けつけた建設業関係者らを前に、荻堂会長は尖閣諸島の問題を取り上げ「変なことになったら戦争になりかねない。いろんな角度から考え、一日も早く(辺野古へ)移すべきだ」と主張。常任顧問の島袋吉和前市長は「中国の脅威からも基地機能を低下させてはいけない」と日米同盟の果たす役割を重視した。従来の容認派の顔ぶれでマイクを握ったのは両氏だけ。条件付き容認で歩調を合わせてきた市議会の会派「礎之会」の市議や辺野古区の代表らはほとんど姿を見せなかった。大会後、仲泊弘次特別顧問が「(辺野古移設反対が)オール沖縄ではないよとアピールできた」と成果を挙げる一方、別の役員は「自民、公明の県組織が県外移設を求めており、関係する市議は参加を渋った。辺野古区も『移設促進』という大会には賛同できなかったのではないか」と関係者らの戸惑いを代弁した。〜
沖縄の民意の前には辺野古埋立は不可能だ。日米両政府はこの現実を直視すべきだ。