辺野古埋立承認の経緯〜沖縄県議会百条委員会、19日の結果〜
辺野古埋立承認問題等調査特別委員会(2月19日)
召喚された証人は當間秀史環境生活部長。環境影響評価書の審査を担当する部署のトップだ。しかし、今日の委員会での発言には驚いた。いや、驚きを通り越して呆れしまった。
これまでの国の埋立申請事業計画に対する知事意見はこの事業計画では自然・生活環境保全は図れないというものだった。
仲井真知事の埋立承認1ヵ月前の昨年11月29日。県環境生活部が県土木建築部へ提出した「普天間飛行場代替施設建設事業公有水面埋立承認申請書に関する意見」についても同様で、内容は次のとおりだ。(詳細は本HM記事:辺野古埋立申請を完全否定〜辺野古埋め立て申請に関する県環境生活部の意見〜)
・・当該事業の承認申請書に示された環境保全措置等では不明な点があり、事業実施区域周辺域の生活環境および自然環境の保全についての懸念が払拭(ふっしょく)できない |
この意見書の内容が県の見解であれば、当然不承認と、誰もが考えるに違いないのだが、結果は違った。
今日の委員会における當間部長の発言で重要だったのは以下の点だ。
①11月29日から12月26日までの知事承認決済までの間に上記意見書の結果は変わっていない。 ②①の期間に、環境生活部と埋立申請の審査を担当する土木建築部や農林水産部との意見交換はなかった。 ③①の期間に環境生活部に対して仲井真知事からの意見書の内容についての接触もなかった。 ④當間環境生活部長は埋立申請審査にあたっての庁議にも加わっていなかった。当然、埋立審査決済にも加わっていなかった。 |
當間部長は、意見書の趣旨は埋立申請審査に活かされたのか、との質問に対しては、法律上意見を尊重するとなっている、と回答するのが精一杯だった。
つまり、県民の生活・自然環境保全の要であるはずの環境生活部が蚊帳の外に置かれたまま、埋立申請に関する協議・決済がなされたのである。これは酷い。
環境保全すべきとの意見は一顧だにされていなかったのだ。 県の部局改変が次々と実施されるのもこの辺りに理由があるのか。部長の決裁権限を取り上げるためにも部局改変が行われているのではないか。疑念は深まるばかりだ。
明日は、埋立申請の審査担当部署の當銘健一郎土木建築部長と山城毅農林水産部長の証人喚問だ。さらに驚かされることになるのか。沖縄県民はもちろん、全国民が注目することになる。
LIVE中継は ライブ配信アドレス(県議会HM)http://www.discussvision.net/okinawaken/2.html(クリックで同HMへ