福島原発事故の収束どころか、今だに事故原因さえも特定されず、放射能漏れが止まらない状況で、原発が再稼働されようとしている。電力不足の懸念がその主な理由とされているが、実は、「核の潜在的抑止力」を確保するためにも、原発を維持する理由があった。7月26日付朝日新聞記事はそのことを物語る。
日本の政治は何を目指しているのか。国民は、その真実を見抜かなければならない。
以下は7月26日付朝日新聞より記事からの抜粋だ。
・・「日本はまさに模範だ。国際社会からいかなる制裁も受けずに膨大なプルトニウムを保有している」 政治学者の金泰宇(キムテウ)(65)は、政府系シンクタンク、韓国国防研究所の研究員だった1990年代初め、再処理に乗り出すべきだとする「核主権論」を唱えた。 再処理で取り出したプルトニウムは原発の燃料として再利用するが、核兵器の原材料にも転用できる。核拡散を心配を米国が核保有国以外で大がかりな再処理を認めている国は、同盟国の日本だけだ。 ・・・金は言う。「韓国が外交力を持つには、日本と同じように『潜在的な核保有』が必要だ」 平和利用の名のもとで核兵器の製造能力を持てる再処理に「力の源泉」を見出す韓国に、実は日本の姿も重なっている。 《原発を維持することは、核兵器を作ろうと思えば一定の期間のうちに作れる「核の潜在的抑止力」になっている》。自民党政調会長だった石破茂は11年秋、雑誌「SAPIO」(小学館)のインタビューに答えた。 ・・・ 日本が保有するプルトニウムはいま約48トン。単純計算で原発約6千発分に上る。 |