辺野古新基地は、普天間飛行場施設の半分以下の面積であり、かつキャンプ・シュワブ内に設置されるから、沖縄の基地負担は軽減されるとの判断は誤りだ。うちなーんちゅ、うしぇーてーないびらんどー④〜9.16多見谷判決の異常さ(判決要旨から抜粋)〜
辺野古新基地について、多見谷判決は、繰り返し、次のように述べる。
・・・、本件埋立事業によって設置される予定の本件新施設等(辺野古新基地のこと)は、普天間飛行場の施設の半分以下の面積であって、その設置予定地はキャンプ・シュワブ内の米軍使用水域内であることからすれば、・・・地域振興開発の阻害要因とは言えない。 ・・・本件新設等が設置されるのはキャンプ・シュワブの使用水域内に本件埋立事業によって作り出される本件埋立地であって、その規模は、普天間飛行場の施設の半分以下の面積であり、かつ、普天間飛行場が返還されることに照らせば、本件新設等建設が自治権侵害とは・・・いえない。 |
多見谷判は、キャンプ・シュワブ内の米軍使用水域を埋め立て、その面積は普天間飛行場の半分以下の面積になるから沖縄の基地負担軽減につながると指摘する。しかし、その判断は誤りだ。その理由は以下のとおり。
①大浦湾はジュゴン等が生息する世界的にも貴重な海域(詳細はこちら豊かな恵み辺野古・大浦湾 (PDF 1,033KB)名護市HMへ)であり、埋立によってそれを失うことになること。
②辺野古新基地は1800M滑走路を2本を有し、大型軍艦が接岸可能な港をも有する(詳細はこちら 代替施設建設事業とキャンプシュワブの現状 (PDF 612KB)名護市HMへ) 。
施設が完成すればオスプレイ、F35が配備される。さらに、新基地には普天間飛行場にはなかった弾薬搭載エリア(1.6ha)が設置される。これまで弾薬を搭載するためには嘉手納飛行場を経由しなければならなかったが、辺野古新基地は弾薬搭載が可能となり、米軍機の発進基地となる。同時に米軍艦の発進基地ともなるのである。しかも、埋立規模は海面から10m。この埋立後に新基地が建設されるのだ。耐用年数200年だ。
これが基地機能強化と言わずして何と言うのか。多見谷判決は認識違いも甚だしい。
③辺野古新基地が完成すると、県内には3つの軍事空港が存在することになる。那覇空港(自衛隊共同使用)、嘉手納飛行場、そして辺野古だ(下図のとおり紫色の円は各基地の空域を示す 詳細は本HM記事沖縄の空は米軍のものか!!!沖縄は二度と騙されてはならない〜嘉手納・普天間・那覇3飛行場飛行場の管制空域から見る沖縄の基地問題〜参照)
これからもわかるように、辺野古新基地建設は沖縄全体が基地そのものなることを意味する。だからこそ、オール沖縄で反対の意思を示し、新基地建設反対の民意が沖縄の8割を占めているのだ。
これ以上の基地機能強化があるのか。多見谷判決は認識違いも甚だしい。
