5月31日、米軍はSACO合意を無視し、韓国烏山基地(U2偵察機)部隊を嘉手地旧海軍駐機場に強行配備した。地元の爆音被害の除去を目的としたSACO合意に反するもので、地元の抗議を無視したもの。
これについて、嘉手納基地のポール・オルダム司令官は「北駐機場(旧海軍駐機場)はSACO最終報告に反しない」「一時的な使用は日米両政府間の取り決めに合致している」(本日付け沖縄タイムス)と発言したと報道されている。
さらに、稲田防相は、本日午前の記者会見で、今回の飛来韓国烏山基地(U2偵察機)部隊の配備について、以下のとおり発言した。
①U2の海軍駐機場使用は、SACO合意に基づく一時的な駐機であり、合意違反ではない ②政府が米国に抗議したのは、 1)6月1日に飛来する旨説明を受けていたが、米側から事前の変更情報がないまま5月31日に飛来したこと 2)旧海軍駐機場では騒音が発生しないよう駐機場内では牽引により移動するよう強く要請したにも関わらず、米軍が旧海軍駐機場にある格納庫の前まで自走により移動したこと ③海軍駐機場の使用中止は求めていない |
海軍駐機場の移転は、嘉手納基地周辺住民の爆音被害除去を目的に実施された。しかも、移転費用は日本が負担した。私たちの税金で移転が実現した。
ところが、移転後の旧海軍駐機場をは外来機駐機場として使用することに日本政府は抗議すらしない。
結果として、日本国民の税金を使って米軍の使い勝手のいいように環境整備されただけだった。
なんともお粗末な話。米国隷従国家日本の姿をさらけ出した。
防衛大臣記者会見概要(平成29年6月2日)より抜粋クリックで同HMへ Q:韓米軍のU−2偵察機が一時配備されている件についてお伺いしたいのですけれども、4機のU−2偵察機は、SACO合意で7月に移設した嘉手納基地内の旧海軍駐機場を使用しており、地元からSACO合意違反だと強い反発があるのですが、防衛省としてはSACO合意違反との認識はありますか。 A:まず事実関係ですが、御指摘のU−2偵察機の嘉手納飛行場への飛来は、韓国の烏山(オサン)基地に配備された北朝鮮の動向注視を任務としているU−2偵察機であります。そして、そのU−2偵察機4機が嘉手納飛行場に一時展開をしているということであります。旧海軍駐機場の移転は、SACO最終合意から20年、地元の方々の長年の悲願であって、嘉手納飛行場周辺による騒音軽減の重要性は十分認識をしているところであります。このU−2偵察機は、6月1日に嘉手納飛行場へ飛来するということでありましたが、米軍からは、運用上の理由によって、先月31日にU−2偵察機が嘉手納飛行場に前倒しで到着したという旨の説明を受けているところでございます。そして、昨日地方協力局長から、米側から6月1日に飛来する旨説明を受けていたが、5月31日にU−2偵察機3機が米側から事前に飛来日が変更になるとの情報がないまま飛来したということ、更に、騒音に関しては、旧海軍駐機場では騒音が発生しないよう駐機場内では牽引により移動するよう強く要請したにも関わらず、米軍が旧海軍駐機場にある格納庫の前まで自走により移動したことについて、抗議をしているということでございます。 Q:SACO合意違反という認識はありますか。 A:防衛省としては米側に対して、SACO合意のこの騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえた運用を行うよう強く求めているところであって、そして、引き続き嘉手納飛行場周辺の騒音軽減が図られるよう一層の協力を求め、可能な限り地元の負担軽減に努めていきたいというふうに考えているところでございます。 Q:関連でお伺いしたいのですけれども、米軍は本紙の取材に今後も旧海軍駐機場を使用する旨の説明をしているのですけれども、移設によって海軍嘉手納基地の中央部に新たな駐機場ができていて、地元から現状では増設した状態になっているのではないかという反発があるのですけれども、防衛省としては、今後もこの旧海軍駐機場の使用を認める考えでしょうか。 A:今回の一時的な展開、これは、韓国が使えない滑走路の改修に伴う一時的な展開について、これは米側からまさしくSACOの合意であるところの最終報告の騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえた上で可能な限り騒音を最小限にするため、あらゆる努力を行うという旨の説明を受けているところであります。防衛省としては、このSACO最終報告の騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえた運用を行うよう強く求めていき、嘉手納飛行場周辺の騒音軽減が図られるように一層協力を求め、可能な限り地元の負担軽減には努めていきたいと考えております。 Q:今回は例外的な、一時的な駐機だとお考えでしょうか。 A:そういうことです。 Q:今回は、使用について中止までは求めていないということでしょうか。 A:今回は何を抗議したかというと、米側から説明を受けていた日よりも前倒しで、しかも事前の通知なく飛来したこと、更にはSACO最終合意の騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえて、駐機場内においてけん引により移動するよう、強く要請したにもかかわらず、格納庫の前まで自走したこと、これについて、抗議をしているところでございます。 |