2019年09月13日

控訴審判決を受けてのデニー知事への要請行動(謝花副知事、嘉手納・普天間両基地の爆音により健康影響調査の実地を約束)

謝花副知事DOUZ5265.jpg 2019年9月11日第三次嘉手納基地爆音差止訴訟の控訴審判決が言い渡された。これを受けて、原告団は、9月12日玉城デニー知事への要請行動を行った。

 対応した謝花喜一郎副知事は、1995年から実施された「航空機騒音による健康への影響に関する調査」の結果は健康被害の発生について認めている。この結果は爆音訴訟において活用されていることも認識しており、県としても爆音被害軽減のために力を尽くしていく。要請の健康調査についても実施すると回答。爆音の酷さについては測定調査からも明らかであり、県としても対応していくという。

 謝花副知事の対応は極めて丁寧で、今後の原告団の闘いの一助になるとの感触を得た。 

                  2019年9月12日
沖縄県知事 玉城 デニー 様

  第3次嘉手納米軍基地爆音差止訴訟原告団・弁護団
       原告団長 新 川 秀 清
       弁護団長 池 宮 城 紀 夫

      要 請 書

 私達は,日本政府及び米国を被告として,嘉手納基地を離発着する米軍機の夜間・早朝等の飛行差止めと損害賠償を求めて第3次嘉手納基地爆音差止請求訴訟を提訴した2万2000余名もの嘉手納基地周辺住民からなる原告団及びその弁護団です。昨日,2019年9月11日,福岡高等裁判所那覇支部において,この第3次嘉手納基地爆音差止請求訴訟の控訴審判決が言い渡されました。
 本判決は,防衛施設庁による航空機騒音区域指定でWECPNL75以上の地域については,騒音が受忍限度を超えていることを認め,同地域に居住する原告らの損害賠償請求を認容しました。
 しかしながら,他方で,同判決は,米軍機の運航は,日本政府の指揮・命令権が及ばない「第三者の行為」であり,日本政府を被告とする差止め請求は主張自体失当であるとして,米軍機の差止め請求を棄却しました。さらに,米国を被告とした訴訟についても,「日本に駐留する米軍の活動には,日本の司法権は及ばず,米国を被告とした訴えは不適法である」との理由で,米国に訴状送達すら行われることなく,原告らの請求は却下されています。
 そのため,残念ながら,今後も嘉手納基地周辺地域に居住する全住民に,健康被害を含む米軍機の爆音による深刻な被害が生じ続けることが明らかになったと言わざるをえません。
 ところで,貴県が1995年から1998年まで4年間かけて実施した「航空機騒音による健康への影響に関する調査」は,米軍機騒音が嘉手納基地・普天間基地周辺住民の生活環境を悪化させるだけでなく,県民の健康被害をも引き起こしていることを明らかにしました。同調査結果は,米軍機の爆音の除去こそが,県民の生活環境の改善及び健康・福祉の向上に資することを示すとともに,私達原告団・弁護団が遂行する第1次から第3次にわたる嘉手納基地爆音訴訟において極めて有効な被害立証方法の役割を果たしてきました。
 にもかかわらず,日本政府及び司法は,同調査結果を顧みることなく,米軍機の飛行差止めを実現する努力すらみせず,その後も爆音が繰り返され,被害が累積していくことを看過・放置しております。のみならず,オスプレイの低周波騒音や,F22及びF35の強大な騒音により,騒音被害は更に増大,深刻化,多様化しているところです。
 そのため,上記判決により,今後も米軍機の爆音によって健康被害を含む深刻な被害が生じ続けることが明らかになった現段階では,貴県が新たに,米軍機爆音による健康への影響に関する調査を行い,その被害実態を正確に把握した上で,日本政府や米国に被害の除去を求めて行くことが県民の生活環境の改善及び健康・福祉の向上にとって喫緊かつ不可欠な課題となっています。
このような現状をふまえ,私達原告団・弁護団は,貴県に対し,以下の事項を要請します。
             記

1 嘉手納基地及び普天間基地等沖縄県内の米軍基地の航空機騒音が周辺住民に与える精神的,身体的影響を明らかにし,県民の平穏で快適な生活環境の保全と創造に寄与するため,新たに航空機騒音等による健康への影響,日常生活や生活環境等への影響に関する調査を実施されたい。

2 上記調査の結果を日本政府や米国に伝え,米軍基地の航空機騒音の低減化に役立てるとともに,周辺住民の生活環境の改善及び健康・福祉の向上に生かされたい。

                      以 上

要請書手交 XCXE0845.jpg

posted by 福地行政書士事務所 at 17:07| トップページ