2022年7月19日
パパループ地区内への防錆整備格納庫移設計画の即時撤回を求める意見書への賛成討論
福 地 義 広
今回の防錆整備格納庫移設計画は住民地域の間近に巨大防錆施設を建設するものであり、騒音、粉塵、悪臭、洗浄後の汚染処理水処理等、町民に新たな基地被害をもたらすものであり断じて認められない。
現状のパパループ地区継続使用への抗議に対して、米軍は格納庫建設の予算確保ができず継続使用する旨言い訳している。しかし、既に公表されている住民地域隣接地へのヘリ用新格納庫建設計画及び今回の防錆整備格納庫移設計画を見れば、嘉手納町のとの約束を果たすことなく自らの施設計画には予算を投じる、米軍のご都合主義の姿勢が見えてくる。
嘉手納基地から発生する爆音・排気ガス被害等は、町民の生活環境を破壊し、子どもたちの学習環境を破壊している。日米両政府で合意された嘉手納基地における負担軽減の約束は一向に果たされず、それどころか更なる基地負担を強いている。
2019年9月11日の第三次嘉手納基地爆音差止訴訟控訴審判決では「本件飛行場における合衆国軍隊の活動は,その周辺住民という一部少数者に各種の軽視することのできない被害を及ぼしている。そうすると,国民全体が利益を受ける一方で,原告らを含む一部少数者に特別の犠牲が強いられているといわざるを得ず, ここには,看過することのできない不公平が存する」と指摘している。嘉手納基地の更なる基地機能強化は裁判所の指摘する不公平をさらに拡大するものであり、断じて認められない。
日本政府は、これまで沖縄の基地負担の軽減に取り組みます、と述べてきた。しかし、再三の町議会・町当局による抗議要請にもかかわらず基地問題が解決されない現状において、今回のパパループ地区内への防錆整備格納庫移設計画は、基地負担軽減どころか嘉手納町民にさらなる基地負担を強いるものであり、断じて認められない。
度重なる基地機能強化計画に対しては、町・議会・住民が一体となって対応しなければ解決できない事態となっていると考えます。普天間基地の嘉手納統合案に反対したような町民大会の開催等の大規模な抗議行動が必要であると考えます。
以上、あらたな抗議行動の展開を提案し、本提案への賛成討論といたします。