一昨日11日の来沖の際の会談での、森本防相の発言に沖縄から反発の声が上がっている。同氏は9月6日のノースカロライナ州でのオスプレイの市街地への緊急着陸について、
仲井真知事との会談においては、「熱交換機からの油漏れと説明し「車を運転するときに、警告灯がついたので道の脇に止めてチェックしたことは、必ずしも事故と言わないのと同じようなもの」(クリックで沖縄タイムス記事へ)と、
佐喜真宜野湾市長との会談においては「自転車に乗っていて、ちょっと天候が悪くスリップがしやすいときには、自転車を降りて押して歩く。そういう措置をわれわれは日常生活の中でやっている。それを事故とは言わない」(クリックで沖縄タイムス記事へ)と説明した。
いずれの説明も納得どころか、県民大会で示された沖縄の民意を愚弄するものとしか言えない。オスプレイの墜落の危険と、車のラジエータの警告等の点滅と雨の日の自転車の押し歩きとを同レベルで語る姿勢は正に異常だ。沖縄を愚弄しているのか、それとも森本氏が思考停止に落ちっているのか、そのいずれかとしか思えない。
「安全性の担保」不明 “暴言”大臣に知事反発(沖縄タイムス)
防衛相、緊急着陸を矮小化 オスプレイ配備、知事反発(琉球新報)
以下は、仲井真知事との会談の様子を掲載した昨日12付琉球新報からの抜粋である。
・・県庁入り口では防衛相の来県に抗議する市民団体が「帰れ!」と叫び、騒然となっていた。県民大会を欠席した知事に対しても「県民の思いの先頭に立て」との声が上がった。 シュプレヒコールの声が・・響く中、・・会談は・・始まった。自衛隊幹部からの事故の説明をうなずきながら聞く知事。一方の防衛相はお茶が運ばれても、目線を落としまま、少しも動かない。 ・・知事は6日のオスプレイの緊急着陸について「不具合の一つでは」と問うと、防衛相は「車を運転するときに警告灯が付いたので道の横に止めてチェックした」と例えた。これに知事は「(そんな)軽くはないですよ」と身を乗り出した。防衛相は「軽くはないけど、それ自身を交通事故とは言わないので」とあくまで事故ではないことを強調。知事は「軽くはないですよ」と繰り返した。 最後に知事は「まぁまぁやめましょう」と収めたがこわばった表情を変えなかった。・・ 会談で緊急着陸を「事故防止のため、空き地に着陸した」と発言した防衛相。会談後、記者から「普天間飛行場の近くは緊急着陸できる空き地はない。どう思うか」と問い詰められ「海域を使って飛行できるか日米間で話し合っている」などと小さな声で言った最後に「私には何とも答えがない」とぽつり。終始繰り返されたシュプレヒコールの中、県庁を後にした。 |
森本防相は、6月29日の記者会見で、墜落事故を繰り返すオスプレイの安全性について次のように述べた。
「事故の調査が全部終わっていないときに、・・私がアメリカ側から提供された情報をいかように言葉を尽くして説明しても、飛行の安全について皆さんが確信を持っていただけるということは、多分無理であろうなと。私が一国民の立場になってみても、それは無理であろうなと思っています。」(詳細は当HM記事オスプレイ配備、一国民として安全について確信を持つことは無理だ(森本防相6月29日記者会見概要より)を参照)
オスプレイが危険機材であることは明白だ。4月と6月の二度にわたる墜落事故に加え、7月には民間空港への緊急着陸、そして9月6日の市街地への緊急着陸である。事故調査結果が出され、二度に渡る緊急着陸を目の前にして、森本防相はオスプレイが安全だと説明できるのか。
森本氏は、6月29日の発言「飛行の安全について皆さんが確信を持っていただけるということは、多分無理であろうなと。私が一国民の立場になってみても、それは無理であろうなと思っています。」の思いをますます深くしているのではないだろうか。
オスプレイ運用は、当初の計画よりずれこむとの報道がなされている。
沖縄は沖縄の民意を発信し続けなければならない。
オスプレイ配備阻止あるのみ!!!