相次ぐ米軍ヘリ等による事件・事故を受けて、今年1月30日の小野寺前防相は普天間基地への立入調査実施発表。しかし、その計画は11月9日の岩屋防相の否定会見で、実施されないことが判明した。
今年は、1月名護市長選挙をはじめとして、11月の県知事選挙(翁長知事の死去により9月に前倒し)を控えていた。小野寺前防相の発言は、これら選挙を意識しての選挙対策だったのではないか。以下にその経緯を示す。(青色は本HM記事)
2018年 |
事件事故の状況 ①緑ヶ丘保育園・普天間第2小学校(宜野湾市在)への米軍ヘリ落下物事故 ②うるま市伊計島、読谷村儀間、渡名喜島での米軍ヘリ不時着事故。さらに伊計島でのオスプレイのエンジンカバー落下事故。 |
1月24日:小野寺防相「防衛省から米側に対し、普天間飛行場所属のAH1Z全機について、緊急総点検を実施するとともに、その間同型機の飛行を停止するよう要請いたしました。」と発表 |
1月26日:小野寺防相、記者から「米側は飛行停止に応じるつもりは現時点ではないということでしょうか。」という問いに対して「実際に飛んでいる状況を見ればそうだと思います・・」と米軍の要請無視を認める (02/22)度重なる米軍ヘリ事故を受け、米軍に飛行停止を求めた小野寺防相の記者会見「米側は飛行停止に応じるつもりはない」。この事態安倍首相は何と応えるのか? |
1月28日:名護市長選挙告示 |
1月30日:小野寺防相は、普天間基地に自衛官を派遣して、米軍による機体の確認・整備状況が妥当なものかどうかを知見がある専門家により確認すると発表 (01/31)小野寺防相の不時着AH−1Z米軍ヘリの自衛隊による検証発言。中身は何もない。またも、名護市長選挙対策。沖縄をなめるなよ。 |
2月1日:防衛省は、2月1日から実施予定の確認作業を、米軍の延期申し出による延期すると発表(同省HM) (02/02)えぇぇぇ・・延期? 小野寺防相が示した不時着AH−1Z米軍ヘリの自衛官による検証。日本政府には、ウチナーンチュの身体生命財産を守る意思はあるのか。能力はあるのか。極めて疑問だ!!! |
2月4日:名護市長選挙。稲嶺ススム市長が、渡久地氏に敗れる。 |
5月6日付琉球新報:『県内で1月に相次いだ米軍ヘリコプターの不時着を受け、政府が2月にも安全確保策で実施するとしていた米軍普天間飛行場(宜野湾市)への自衛官の派遣について、米側が具体的な協議に応じず頓挫していることが5日分かった。防衛省幹部は「米側はなしのつぶて。見通しはっていない。実現は難しい」との認識を明らかにした。』 (05/06)やっぱり、名護市長選挙向けの猿しばいだった米軍ヘリ不時着事故に関する専門自衛官による検証作業。嘘つき小野寺防相を許すな! |
9月30日:県知事選挙。デニー知事誕生!!! |
10月12日:記者からの「前小野寺防衛大臣も発表されて、予算委員会でも自衛官を派遣するとおっしゃって、それからもう8ヶ月も経っているわけですが、日程の調整がつかなかったということで、一旦取りやめになったと思うのですが・・・」との質問に、 岩屋防相は「調整の細かい中身については、差し控えたいと思いますが、今日も急ぐようにと私の方から指示をさせていただきました。できるだけ早く調整を整えてお知らせをしたいと思います。」と回答 (10/21)米軍ヘリ不時着事故に関する自衛官による検証作業(小野寺前防相が今年1月発表)あれから8カ月を経過しているにもかかわらず岩屋防相は「米側と調整中」と・・・ |
10月21日:那覇市長選挙。城間市長を再選!!! |
11月9日:岩屋防相「自衛官による基地内立入調査はない」と発表。 |
自衛官による普天間基地への立入り調査は最初から嘘だった。正に、2018年沖縄の選挙つぶしの、官邸主導のフェイクニュースだった。