昨年12月24日紙面(琉球新報)で、台湾有事に米海兵隊が南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を設置する計画の原案が策定されたとの報道を見た。激しい怒りとともに恐怖を感じたのは私だけだろうか。
与那国島、石垣島、宮古島への自衛隊配備、那覇軍港への米軍機の陸揚げ、嘉手納・普天間両基地への外来機飛来・訓練激化等は南西諸島の要塞化に向けた動きの一環ではないのか。嘉手納基地では外来機用格納庫が新設され、さらにヘリ部隊用新格納庫の建設計画が持ち上がっている。高江・辺野古では県民の反対の民意を圧殺し、基地建設が強行されている。
沖縄戦で多くの県民が命を失い、鉄の暴風、人間が人間でなくなると称される戦争で焦土と化した沖縄。戦後は米軍に土地を奪われた。二度と戦をしてはならないとの思いで戦後70年以上が経過したが、戦後が終わらないうちに戦前が始まっている、との指摘が現実のものとなろうとしている。
故翁長知事はインタビューで述べている。「人間の生き方として、私たちの不作為で子や孫にまた同じ年月を過ごさせるわけにはいかない。沖縄に生まれてきた政治家の宿命だ。ピエロになっても消されてもいいから言うべきことを言わないと。身を捨てる気持ちがないとできない。政治家は使い捨て。私のみじめさは何でもないが、県民のみじめさは絶対あってはならない。」と。
2013年1月27日、28日に渡って実施された、県内すべての市町村首長・議会議長等が直訴した「オスプレイの配備撤回、普天間基地の閉鎖・撤去と県内移設断念を求める東京行動」から9年が経過しようとしている。しかし沖縄の基地負担が軽減されることはない。それどころか、沖縄が本土から切り離された同年4月28日屈辱の日に、日本の主権回復式典が実施され、沖縄が怒り狂ったのは記憶に新しい。沖縄は日本ではないのかとの疑念の中、台湾有事の沖縄軍事要塞化が進められようとしている。
去る大戦では本土防衛の盾として、戦後は日本の主権回復の貢物として使い捨てにされた沖縄。今度は、日米同盟深化の証として、米中対立の防波堤としての役割を担わされようとしている。再び沖縄を戦場(いくさば)にするつもりか。
断じて認めるわけにはいかない。
座して死を待つわけにはいかない。沖縄県民が一丸となってこの動きを阻止しなければならない。県民一人一人が行動を起こし、二度と沖縄を戦場にしない、との沖縄の民意を示し続けなければない。
参照)
2019.10.6記事)衝撃!!!米国の中距離弾道ミサイル(2年以内に)沖縄等日本へ大量配備計画(10.3付琉球新報)
2015.4.28記事)今日の4.28県民屈辱の日県民集会、みんなで参加しましょう。(下記は2013年の県民集会の様子です)
2013.4.28記事)辺野古反対の沖縄の民意と日米2+2協議。沖縄への基地押しつけの理不尽さを世界に発信しなければならない。
2013.1.28記事)安部首相へ直訴!!! オスプレイ配備撤回などを盛り込んだ「建白書」