嘘の①は、まず、普天間飛行場の危険性の認識である。首相は「学校や住宅に囲まれ、市街地の真ん中にある」と述べる。しかし、危険性はそれだけではなく、爆音等による生活環境破壊も深刻だ。
翁長知事を、国が訴えた代執行訴訟。国はその危険性について
①普天間飛行場周辺には住宅学校病院等が密集していること
②復帰後の事故数は105回(年平均2.4回)であること
③飛行訓練飛行経路は市街地上空であり、機事故の危険性や騒音等の被害にさらされる事態が常態化していること
④万一、航空機事故が発生すれば周辺住民等の生命・身体に甚大な被害を及ぼす危険性が高く、その危険は具体的なものとして現に存在していることを上げている(詳細は本HM記事(12/19)代執行訴訟訴状要旨より:国も認める普天間飛行場の危険性等参照)。
国がこれだけの危険性、生活環境破壊の実態を把握しているのに、安倍首相はそれを認識していない。
嘘の②は辺野古新基地の規模である。安倍首相は、単に埋立面積が3分の1と発言する。しかし、その実態は、V字滑走路2本(各約1800m)を有し、巨大艦船が接岸可能な巨大軍港と弾薬庫を兼ね備えた普天間基地の5倍という巨大最新鋭基地である。耐用年数200年だ。(参考:代替施設建設事業(辺野古)図名護市役所HM)
これだけの施設建設をして単に基地移転だ、と説明する安倍首相、認識不足もはなはだしい。
嘘の③は辺野古新基地でのオスプレイ運用だ。安倍首相は、オスプレイ運用に限られ、日常の飛行経路も海上へ変更され、騒音対策が必要な住宅はゼロになる、と断言する。しかし、これも真っ赤な嘘だ。
普天間飛行場所属のMV22オスプレイは名護市の全住民地域上空を飛行し、その爆音被害の実態は学校現場でも指摘されている。その証拠に、各学校には防音工事が実施されている。キャンプシュワーブ等の近隣基地には滑走路が存在せず、本来なら防音工事対象地域にはあたらない名護市内の学校に防音工事が行われているのである。1800m滑走路2本を有する辺野古新基地が建設されれば、爆音は無くなると安倍首相は言う。そんなことはあり得ない。真っ赤な嘘だ。
嘘の④は沖縄との対話を続けるのくだりだ。名護市長選に始まるこれまでの選挙で、辺野古新基地建設反対の民意が示されているのに、沖縄県警・警視庁機動隊、海上保安庁を動員しての沖縄の民意圧殺して工事を強行しているのが実態だ。対話を重ね、理解を得る努力を、というがまったくの絵空事だ。さすがに今回は「寄り添う」とは言えなくなったのが実態だ。
嘘にまみれた「第百九十回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説(クリックで同HMへ)」。
その内容は最悪だ。安倍首相に首相の資格はない。辞任すべきだ。