沖縄は自力救済の途を模索せよ!!!
昨年から今年にかけての沖縄の米軍基地をめぐる裁判は極めて不当な判決が相次いだ。
辺野古埋立にかかる裁判。
代執行訴訟では沖縄の民意に寄り添うかのような素振りをみせた福岡高裁那覇支部の和解勧告に沖縄の民意は期待を寄せた。ところがその後の違法確認訴訟では同支部は対米従属丸出しの卑しい判決を下す。和解勧告した同一裁判所、裁判体とは思えない判決内容に沖縄は怒りに包まれた。そして最高裁判決。最高裁は同支部判決には目もくれず、仲井眞前知事の埋立承認を是とした。沖縄の歴史、民意を一顧だにしない判決には怒りだけがつのる。
嘉手納・普天間両米軍基地から発生する爆音に係る爆音訴訟では、爆音の異常性について認め、国は基地周辺住民の爆音被害を除去する義務を果たしていないとし、国の無策ぶりを厳しく非難した。しかし、基地周辺住民原告が求める米軍機の夜間飛行差し止めについては、第三者行為論を理由に棄却した。
さらに、第三次嘉手納基地爆音差止訴訟原告団が提訴した、米国を相手とした裁判については、米国には裁判を受ける義務はないとして、米国に対して訴状を送ることなく却下した。
「沖縄差別が日本の国益」という沖縄差別・蔑視政策を押し付ける日本政府。さらに、それを後押しするが如く、沖縄の過去現在未来を顧みることなく、現状追認の判決を垂れ流すだけの司法。もはや、政治・司法を信頼し、沖縄の抱える問題を解決するのは不可能だ。
沖縄に残された途は、もはや自力救済しかない。
自力救済の途とは。
自力救済の途を探るとき、そのヒントになるのが、先の辺野古判決を考えるシンポジウムで、翁長知事が提唱した「辺野古新基地建設阻止」に向けた三つの行動提起だ。翁長知事は次のように提唱した。
辺野古新基地建設阻止に向けた行動提起 1.沖縄県・名護市が有するすべての権限を行使して工事を止める 2.市民・県民による辺野古等の現場での工事阻止の行動 3.県内市長選挙等すべてでのオール沖縄の勝利 |
これらはすべて、辺野古新基地建設阻止のため自力救済の途だ。
これらを、沖縄の基地問題解決にあてはめる。
1の権限行使は、市民県民、個々人の有するあらゆる権限を使って沖縄の基地問題解決を図る。
例えば、①軍用地を所有する者は賃貸借契約を解除し軍用地の返還を求める。②基地に水を供給している市町村企業体は水を差し止める。③基地に物品を納入している業者は納入を止める。物量策等を通じたあらゆる分野で権限を行使して基地撤去運動を推進する。
2の行動は、辺野古新基地建設阻止運動を中心とした抵抗運動への参加だ。
①嘉手納ピースアクションが実施している毎週金曜日朝の嘉手納第1,2,4,5ゲートでの抗議行動への参加。②毎週金曜日夕方実施されている普天間野嵩ゲートでの抗議集会への参加。③その他基地反対の県民集会への参加。④宜野座村で実施されている独自のプラカード掲示行動等。できる限りの基地撤去の意思表示行動実施する。
3の行動は、政治の変革である。①選挙において基地反対を掲げる首長、議員を当選させるように投票行動する。②基地反対を掲げる首長、議員を応援する。③基地容認を掲げる首長・議員を絶対に認めない。等々である。
沖縄は沖縄の声を挙げ続ける!!!