県道を挟んで、嘉手納町屋良地区に隣接している海軍駐機場の移設作業が開始したと報じられたが、その具体的な移設図が示された。次の記事を参照。

嘉手納基地、海軍駐機場移転へ 磁気探査始まる(9.9琉球新報)

 これにより広い面積の駐機場移転が実現するのだが、移転後の施設にヘリ部隊でも配置されたのでは元も子もない。厳重に監視していく必要がある。

 民主党の前原政調会長が訪米中であるが、その発言は、沖縄の現状を伝えていない。報道によれば、ワシントンでの講演で、普天間移設問題に関し「(2プラス2)合意を履行するため、日本としても最大限努力していく」と強調し、「沖縄とはさまざまな話し合いをしている。米国から見て全く進んでいないように見えるときでも、進んでいることがあり得ることを理解してほしい」と述べたという。

 日本政府の考え方と沖縄の民意は真っ向から対立している。更に、与党民主党において本部と沖縄県連の立場はねじれ、ねじれ現象は自民党本部と沖縄県連にも生じている。

 このような現状における前原政調会長の態度は、沖縄に対してはもちろん、正確な情報を伝える意味において、米国に対しても、極めて不遜な態度であると言わなければならない。

 今月17日には仲井真知事が訪米する(詳細はこちらをクリック“知事「沖縄クエスチョン」へ17日訪米” 9.6沖縄タイムス)。知事は沖縄クエスチョンの討論会で沖縄現状を米国世論に訴えることを目的としているが、前原政調会長の訪米はその出鼻を挫くためのものだと指摘する議論もある。

 主張の異なる日本政府と沖縄県。政府は特使を、沖縄県は地元首長が米国に出掛けて主張を展開とするというのは、宗主国に対する陳情のようで、不条理なものを感じるが、沖縄は自らの意思を曲げてはならない。

 正義はどこにあるのか。答えは明白である。

 沖縄は沖縄の民意を主張する。

 沖縄は「苦渋の決断」などという曖昧な、甘い言葉で自らを騙してはならない。

 八重山地区の教科書選択に関する騒動は、育鵬社版公民教科書不採択で決着がついた。八重山郡の良識に拍手を送りたい。これまでの経緯を見ていると一番の問題は地区協議会の教科書選定手続きの不透明性にある。今回の育鵬社版公民教科書不採択について、県内各政党のコメントはこれを指摘している。

以下はその要旨である(沖縄タイムス紙からの抜粋)

自民党県連:正式手続きによる決定なら尊重する。

共産党県委:父母や教師、郡民の良識の勝利だ。

社大党:教職員やOB,PTAが反対している教科書が選ばれなかったことは当然。

国民新党県連:今回の問題の発端は、不透明な教科書選定にある。なぜ無記名投票で決定されるのか、どうして非公開なのか疑問は残ったままだ。

社民党県連:子ども本位の視点に立ち、審議を尽くした各教育委員の判断に敬意を表したい。

公明党県連:・・現場の調査員が上げていない育鵬社の教科書が選定されたことに対する説明責任が十分でなかった。・・透明性の確保を望む。

民主党県連:・・選定方法の検証が急務の問題だ。

政党そうぞう:教育関係者など多くの方が議論を重ね、適正な手続きで結論が出たと受けとめている。

 石垣市議会の野党会派は9日、教科書採択問題などをめぐり八重山の教育行政全般を混乱させたとして、教科用図書八重山採択地区協議会の会長を務めた玉津博克石垣市教育長の不信任案を12日開会の9月定例会で提出することを決めた(詳細は9.10琉球新報こちらをクリック)。

 今後は、当然のことながら、中山石垣市長の任命責任も問われることになる。石垣市議会の動きにも注目である。

 昨日、9月8日『普天間基地の固定化・オスプレイ配備を許さない嘉手納統合案反対決起集会』に参加しました。この集会は第三次嘉手納基地爆音差止訴訟原告団、普天間米軍基地から爆音をなくす訴訟団、沖縄平和運動センター、中部地区労働組合協議会の共催で開かれました。

 集会には1,100人が結集し、普天間基地の固定化の拒否オスプレイ配備の拒否嘉手納統合拒否の姿勢を明確に示しました。

 しかしながら、普天間基地の辺野古移設を推進する民主党政権の姿勢は、野田新政権にも受け継がれ、玄葉外相は「踏まれても蹴られても」辺野古移設を推進する決意を示し、民主党内部ではこれに反する意見を封殺する動きさえ出てきています。加えて、玄葉外相は閣外の前原前外相や野党(特に、自民党を指していると思われますが)の力を借りてでも普天間基地の辺野古移設を推進したいと述べています。政権奪取時の民主党の公約からして正気の沙汰とは思えません。

 沖縄は、沖縄の民意を、声をあげて主張し続けなければなりません。

 1,100人集会のうねりを、さらに大きなうねりにしていかなければなりません。

 激化する爆音被害の状況を受けて嘉手納町が、9月1日から「基地被害苦情110番(0800−200−4665)」のフリーアクセスを開始した。嘉手納基地周辺住民は絶え間ない爆音や異臭等の基地被害に悩まされている。これより、より多くの住民からの基地被害の苦情に対応することが期待される。

 さらなる嘉手納町の取り組みに期待したい。

 「基地被害苦情110番」のフリーアクセスの利用について(嘉手納町HMへ)

 県道を挟んで、嘉手納町屋良地区に隣接している海軍駐機場の移設作業が開始したと報じられた(9.8沖縄タイムス)1996年(平成8年)12月2日日米特別行動委員会(SACO)最終報告(クリック外務省HMへ)の騒音軽減措置として決定されてから、15年を経過しての作業開始である。移転決定の内容(抜粋)は下記のとおりである。

 今後の問題は移転後の施設部分がどう活用されるかである。他機種のエンジン調整や充電施設にされたのでは元も子もない。

 ましてやヘリ施設にでもなれば、爆音被害は激化することになる。

 海軍駐機場が移転されるからと言って安心はできない。その後の運用等についても監視を怠ってはならないのである。

嘉手納飛行場における海軍航空機及びMC−130航空機の運用の移転 嘉手納飛行場における海軍航空機の運用及び支援施設を、海軍駐機場から主要滑走路の反対側に移転する。これらの措置の実施スケジュールは、普天間飛行場の返還に必要な嘉手納飛行場における追加的な施設の整備の実施スケジュールを踏まえて決定される。嘉手納飛行場におけるMC−130航空機を平成8年12月末までに海軍駐機場から主要滑走路の北西隅に移転する

 玄葉外相は、6日の記者会見で普天間飛行場を辺野古移設するためには、与党だけでなく、野党をも巻き込んだ包囲網を作る必要があると発言した。

 最後には辺野古移設を強行するという、野田政権の意思の表れだろうか。極めて危険な姿勢だ。沖縄は決して強行させない環境づくりをすることも必要のようだ。

 玄葉外相は「踏まれても蹴られても誠心誠意、沖縄の皆さんに向き合っていくしかない」と述べた、というが、沖縄人(ウチナーンチュ)はそんなことはしない。誠心誠意を持って向かっている人間を踏みつけるほど沖縄人(ウチナーンチュ)は馬鹿じゃない。ただ言えることは、沖縄の民意を変えることはできないということ。どんなに勇ましい言葉で向かってこようと、沖縄の民意を変えることは不可能だ。

 玄葉外相は沖縄の歴史を知らないと見える。

 沖縄と日本の関係において、これまで「踏まれても蹴られても」我慢を強いられたのは誰だったのか。戦争で多くの肉親を失い、米軍による土地接収により故郷を失ったのは誰だったのか。そして、今新たな基地建設で更なる我慢を強いているのは誰か。確かな歴史認識の下で沖縄の基地問題の解決を進める必要がある。

 野田新政権が発足した。しかしながら、早速個々の大臣が勝手なことを言いだした。

 厚生労働大臣に就任した小宮山氏はたばこ1箱あたりの値段を「700円くらいまで引き上げるべきだ」と述べ、これに対して、安住財務相が「たばこ税は財務省の所管だ。」と不快感を述べた、という。

 ところが、安住財務相は財務省の訓示で「申し訳ないが、この1年は10年分働くつもりで頑張って」と述べ、激務に耐えるように求めた、と報道されている。これに対して小宮山厚生労働大臣が噛みついたとの報道はないが、安住財務相の間違いを正すのが小宮山厚生労働大臣の仕事ではないのか。

 何が間違いなのか。民間会社で、社長が社員に対してこのように発言することが許されるのかということである。

 更に、安住財務相は、菅氏が財務省時代に取り組んだ定時退庁でデートができる職場作りを「私は率直に言って逆だ」と否定したという。

 民主党政権が目指す国作りの行く末に危険な匂いを感じるのは私だけだろうか。

 菅政権にとって変わった野田新首相の普天間移設問題に関する姿勢は極めて問題だ。「野田新首相は、民主党新代表に選出された8月29日午後の会見で、普天間問題について『日米合意を踏まえ、できるだけ沖縄の負担を軽減していく。菅政権の政策を継承していきたい』と述べ、名護市辺野古に移設するとした菅内閣の方針を踏襲する考えを早々に披露(9.3琉球新報 詳細はクリック)した。

 沖縄の基地被害は、飛行音はもとよりエンジン調整や充電音等の地上音も含めての爆音の激化や、後を絶たない米兵や米軍属による事件・事故など少しも改善されていない。そして、普天間移設問題も解決しないうちに、更に未亡人製造機オスプレイの配備問題などあらたな問題が生じている。

 そんな中、9.6付中国新聞社説(詳細はクリック)では「政府の無策は結果として、地元沖縄県民の強い怒りを買い、米国の不信を招いている。・・・ ここは普天間問題に真剣に取り組むしかあるまい。『県内移設反対』という沖縄の民意を踏まえ、現実的で柔軟な代替案を示す時であろう。」と述べている。

 沖縄の受けてきた歴史を踏まえ、沖縄の民意に沿って解決策を求める、中国新聞のような考え方が広まることを期待したい。

 藤村官房長官は6日の記者会見で、米軍普天間飛行場移設問題に関する関係閣僚会議を近く開く意向を明らかにした、と報道されている。野田政権の動きに注目したい。

 北沢防衛大臣から届いた回答から明らかになったのは、沖縄無視の態度そのものである。 

 オスプレイ配備の見直しについては、「機種の更新であり、政府としては、米国政府に配備計画の修正を申し入れる立場にない」とし、危険機種であることを認識しながらも、受入れを前提とした態度に終始している。

 騒音激化への懸念、安全管理、市街地飛行への懸念、強力下降気流や高温排気ガスによる事故発生の懸念等についても、すべて「(問題はない)旨米側から説明を受けている」との回答に終始している。

 国防総省が2000年から9年間実施した環境評価(米西海岸の海兵隊基地を対象にMV-22配備に向けたもの)の内容と結果について説明を求めたが、15頁にわたる原文コピーを添付しただけ。できの悪い学生の見学レポートのようだ。

 オスプレイ配備に関して、日本政府独自の環境調査等の実施について質問に対しても米側の資料、調査の結果を待って判断するとしている。

 すべては、米国任せの受身姿勢に終始し、沖縄の懸念には一切答えていない。

 さらに、「嘉手納飛行場及び普天間飛行場における航空機騒音規制措置に関する合同委員会合意(平成8年3月28日外務省)」以降も、騒音測定値は環境基準を超過している、この状況についてどうするのかの問には、

 「これまでも日米合同委員会において、航空機騒音規制措置について合意し、米軍に対して同規制措置の遵守はもとより、可能な限り周辺住民の方々への影響が最小限になるよう累次の機会に申入れを行っているところであり、引き続き努力してまいりたい。」 と回答している。

 結論としてはこれまで通りということである。つまり、爆音が激化する場合であっても、米軍の「運用上の必要とされるもの」については、日本政府は何もしない、何もできないという回答に終始している。

 決定的なのは、開発段階を含めた事故率の比較を示していただきたいとの問いに対し、

 「事故率に関する有意なデータを入手し得る段階にない。

  また、軍用航空機は、その機種ごとに運用構想や開発形態、開発期間等がさまざまであり、このような開発過程の事故を教訓として、必要な安全基準を満足するよう改良が重ねられることによって航空機は開発されるものであるため、いわば未完成の段階である開発段階の事故率を一概に比較したとしても、むしろ誤解を招くことになり、安全性に係る有意な情報が得られるものではないのではないかと考えている」と回答している、ことだ。

 事故率データを示すと、沖縄がいらぬ心配を抱くことになるから見せられない、というのである。心配だからデータを示せとの指摘に対し、いらぬ心配を抱かせることになるから見せられないというのは本末転倒である。この問17に対する回答については米国からの説明という記載がないことから、防衛大臣の見解と思われる。データが示されているのであれば明らかにすべきである。それが「事故率に関する有意なデータ」ではなくても届いているデータがあれば明らかにすべきである。

 これ以上の沖縄の基地負担は認められない。オスプレイ配備は認められない。

 来年にも配備するとされているオスプレイについて、仲井真知事、安里宜野湾市長が、北沢防衛大臣に対してい提出した質問状(クリックすると当HM記事へ)に対し、回答書(クリックすると県HMへ)が届いた。内容は以下のとおり(抜粋)である。

問2 配備スケジュールについて

 2012年第4四半期(10月~12月)からミラマー基地に配備されている1個飛行 隊を普天間飛行場に配置

 2013年第4四半期(10月~12月)から別の個飛行隊を普天間飛行場に配置

問3 普天間飛行場の所属機数の変化

 2014年までに24機のMV-22が普天間飛行場に配備される計画

問6 米国政府へMV-22配備計画の修正要求はするのか

 機種の更新であり、政府としては、米国政府に配備計画の修正を申し入れる立場にない

問9 「地元へのお知らせ」では、MV-22はCH-46と比較して一般的に静かとしてるが・・

 MV-22の騒音は、CH-46の騒音と比べて、転換モードでの着陸時における騒音最大値が高いのみであり、・・・、・・・レベル全てCH-46よりも小さくなっている旨米側から説明を受けている

問11 騒音規制措置の合意以降も、騒音測定値は環境基準を超過している、この状況についてどうするのか

 これまでも日米合同委員会において、航空機騒音規制措置について合意し、米軍に対して同規制措置の遵守はもとより、可能な限り周辺住民の方々への影響が最小限になるよう累次(重なり続くこと。たびたびあること。の意)の機会に申入れを行っているところであり、引き続き努力してまいりたい。

問12 (新機種対応のための訓練等のために)運用回数が増加しないか

 MV-22のパイロットは米本国で訓練を受けてくるので初期訓練の必要はない。沖縄での運用回数は基本的に変化しないと考えられる。

問17 事故の多い機種である、県民は不安を抱いている。空軍仕様などを除外することなく、開発段階を含めた事故率の比較を示していただきたい

 事故率に関する有意なデータを入手し得る段階にない

 また、軍用航空機は、その機種ごとに運用構想や開発形態、開発期間等がさまざまであり、このような開発過程の事故を教訓として、必要な安全基準を満足するよう改良が重ねられることによって航空機は開発されるものであるため、いわば未完成の段階である開発段階の事故率を一概に比較したとしても、むしろ誤解を招くことになり、安全性に係る有意な情報が得られるものではないのではないかと考えている

問19 市街地の中心にある普天間飛行場への配備について、特に考慮した安全管理の具体策があるのか

 海兵隊としては、普天間飛行場に限らず、どこの飛行場においても、また、MV-22も限らず、どの航空機においても徹底した安全管理を行っている旨米側から説明を受けており、今後仮に、環境レビューの結果等を踏まえて、MV-22特有の安全管理策がある場合には、説明してまいりたい

問20 飛行経路は遵守されるのか

 既に設定されている飛行経路を飛行し、・・旨米側から説明を受けている

問21 CH-46よりも強い下降気流が発生すると聞いているが

 大きな下降気流を生ずる旨米側から説明を受けている。下降気流を原因とする事故は発生していないと米側から説明を受けている

問22 V-22の高温排気ガスによる火災リスクは

 火災が発生する可能性は極めて低い旨米側から説明を受けている

問26 米国防総省は2000年から9年間、米西海岸の海兵隊基地を対象にMV-22配備に向けた環境評価を実施しているが、その内容と結果について、ご説明いがだきたい。

 同環境評価においては、MV-22中隊を新たに配備した場合の周辺環境への影響やそれらの影響を緩和するための方策について、大気質、騒音、水資源、生物資源、安全及び環境衛生等の観点から、調査が行われた。

 なお、詳細については、次頁から50頁までを参照されたい。(15頁にわたり英文の報告書が添付されている)

問27 政府は、普天間飛行場、キャンプ・ハンセン、北部訓練場などにおいて、MV-22配備によって生じるであろう騒音や環境への影響について、事前に調査する予定はあるか、政府の認識を伺いたい。

 政府としては、普天間飛行場における、MV-22の飛行経路の提供を米側へ求めているところであり、その飛行経路を踏まえて普天間飛行場周辺における騒音の変化について分析し、説明してまいりたい。

 また、キャンプ・ハンセン、北部訓練場などにおける騒音や環境への影響については、米側が環境レビューを実施していると承知しており、その結果について、政府としても十分確認してまいりたい。

 事前の下馬評を裏切り、反小沢票を一つにして逆転勝利を手にした野田新代表。しかし、沖縄への発言は冷淡そのもの。直後の記者会見では普天間飛行場の辺野古移設を宣言し、一括交付金についても額の見直しを示唆した。野田新代表に対する沖縄の反応をひろってみた。

 沖縄の民意を覆すことはできない。この事実に、新代表は気づくべきである。

野田さん公約守って 県民、冷静に注視(沖縄タイムス)

沖縄への関心薄く 野田新代表「県外」を即否定(琉球新報)

野田首相就任へ 震災復興全力尽くせ/普天間飛行場は県外に(同社説)

野田新代表 沖縄県民の反応(NHK沖縄)

民主新代表 普天間移設「菅政権を継承」(OTV)

 東京で民主党の新代表を選出された昨日8月29日、『自民党県連の新垣哲司会長らは29日、那覇市の県連事務所で中谷元・元防衛庁長官、今津寛衆院議員らと会談し、「米軍普天間飛行場の県外・国外移設を、党本部としてしっかり議論してほしい」と要望した。』(8.30沖縄タイムス クリックすると同紙HMヘ)と報道されている。

 自民党県連の「県連マニフェストと平成23年重点的に取り組む施策」(クリックすると同党HMへ)では「普天間飛行場の危険性の除去、県外 ・ 国外への移設」が謳われている。

 29日の要請はこの連連マニフェストの実現に向けた行動であり、沖縄の民意の実現に向けた行動である。

 しかしながら、民主党の野田新代表は、早々と普天間飛行場の辺野古移設の推進を打ち出した。

 沖縄の民意の実現に向けて、沖縄の保革の枠を超えた動きに期待したい。

 民主党の新代表に選出された野田氏の記者会見が、先ほど午後3時半ころから行われ、午後4時には終了した。(8月29日)

 その中で、沖縄タイムスの記者から、普天間飛行場移設問題について問われたが、「日米合意を尊重して沖縄の負担軽減を進める菅政権の施策を踏襲する」と回答し、普天間飛行場の辺野古移設を進めると明言した。

 代表選立候補者の主張を聞いても、沖縄問題に関して発言する候補者は皆無だった。普天間飛行場移設問題等の沖縄の基地問題については無視された形だ。

 野田新代表については、これまで同氏が来沖した記憶はない。

 これまで来沖した首相を含めた各大臣の第一声は沖縄への謝罪だった。

 明日には首班指名される野田氏が、沖縄へ何を語るのか注視したい。

 記者会見の様子(ustreamへ) 

 昨日(8月27日)に公示された民主党代表選挙は明日(8月29日)の投開票が行われる。立候補者は鹿野氏、野田氏、海江田氏、馬淵氏、前原氏の5人である。新聞、テレビ等による各氏の主張を聞いても、沖縄の基地問題に関する発言は聞こえてこない。おそらくは各氏の主張に隔たりがないためだろかとは思われるが極めて残念である。

 大きくクルーズアップされている普天間飛行場移設問題に関する姿勢について、これまで沖縄の声を無視することはできないと発言してきたのは原口前総務大臣のみであった。同氏が今回の選挙に立候補しなかったのは極めて残念である。

 今回の立候補者の中でマニフェストにこだわりを見せているのは海江田氏である。他の候補はマニフェストの理念は大事にするものの見直しを行うとしている。

 沖縄の基地問題について普天間問題を含めて解決すると公約していた民主党。民主党 マニフェスト2010((クリックすると民主党HMへ)によれば、沖縄問題については日米合意の履行を謳っている。民主党のマニフェストはすでに見直されたというのだろうか。

 次期代表の有力候補である海江田氏による「マニフェストを大事にする」という言葉はどういう意味なのか。

 次期代表がどのようなスタンスで沖縄の基地問題に取り組むのか注視しなければならないと同時に、沖縄の民意を発信し続けばければならない。

 ポスト菅をめぐる民主党代表選挙に前原前外相が名乗りをあげたと報道されている。「政治生命をかける」とその意気込みを語っているという。

 その前原氏の沖縄の基地問題、特に普天間飛行場移設問題については、沖縄裏切るような発言に終始している。このような人物が次期総理にふさわしいのか極めて疑問に思う。同人のこれまでの発言を、振り返ってみたい。(以下は当HM記事ですが、当該記事から新聞等のHMへ飛ぶことができます。)

 同氏の言動を観ていると専権奪取前の発言は政権を取るための方便にすぎなかったか、と勘繰りたくなる。どの党が与党になっても辺野古を推進する、という発言は沖縄の民意を愚弄するものであり、更に言えば脅しともいえる。

 このような人が次期代表にふさわしいのか。

 民主党党員、サポーターのみなさんには熟考願いたい。

民主・前原氏 グアム協定「反対」「政権取ったら見直す」(平21.3.5琉球新報より)クリックすると当HM記事へ)

民主・前原氏 民主党政権は4月下旬から5月上旬に普天間移設案で前進可能(ウィキリークス公表の外交文書より)

辺野古移設を求めて、前原前外相が稲嶺名護市長と会談

前原前外相「今後どの政党が与党になっても・・辺野古推進」と暴言!!!

仲井真知事と前原前外相らが会談 知事は雑談程度だったとの認識を示す

前原前外相の不可解な行動

民主党沖縄県連新垣代表、前原前外相の行動に不快感!!!

 八重山地区で使用する来年度の教科書の選択について、沖縄全体を巻き込んだ議論を呼んでいる。

 報道の中で気になる点がある。

玉津博克会長「文科省の指導に従って改善をやったという風に思っています。このことが、保守系教科書を採るためじゃないかとか,こんなことは毛頭考えておりませんから、今のような心配は要らないと僕は思います。」(QAB報道)

 玉津博克会長が、文部省の指導に従った改善内容については次にように報道されている。

だが今回、玉津会長は同地区での順位付けを廃止し、「複数推薦」を導入。調査員に「推薦したい教科書」「特徴・特色がある教科書」「現在の教科書の感想」を報告させ、協議会で全ての出版社から無記名投票で教科書を採択する方式に改めた。採択する協議会を非公開とし、無記名投票で採択するため、公平性が確保できるか疑問の声がある。(8.19琉球新報)

 八重山地区で使用する来年度の教科書の選択について、沖縄全体を巻き込んだ議論を呼んでいる。議論の焦点は、沖縄戦の実相を記していない教科書の選択は許されない、という点である。

各紙報道は次のとおりである。

教科書採択問題、八重山協は「意図的」 選定で緊急アピール(8.16琉球新報) 

「つくる会」系教科書 八重山2教育長に聞く(8.13沖縄タイムス)

教科書採択協議会々長、石垣市教育長は(8.18八重山毎日) 

市民集会に約350人参加、「集団自決」体験者も証言(同)

 戦争体験者が高齢化し、戦争体験が風化していくなかで、それをどう受け継いでいくかが問題となっている。去る大戦の実相が記載されていない教科書は問題がある。特に唯一地上戦を体験している沖縄においては戦争体験の継承は重要である。だからこそ、声高に問題を指摘しているのである。

 沖縄が、なぜ唯一の地上戦の場となったのか。なぜ戦後、日本独立と引き換えに、米国に施政権を委ねられたのか。沖縄の抱える問題は現在においても、なお引きずっていることの実態を認識しなければならない。

 結論ありきの選択作業は、後世に大きな禍根を残すことになる。

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
090-8666-1195

沖縄県の中部嘉手納町で行政書士事務所を開設しています。日常生活の中で悩みはなかなか尽きないもの。しかし、どんな問題にも解決の糸口があるはずです。離婚、相続、遺産分割、遺言書の作成、建設業許可に関わる問題等々・・・。あなたのお悩みに最適な解決方法を提案します。
当サイトでは、まず、悩み解決に向けての情報提供ができればと考えています。問題の所在が分かれば、解決に向けての情報収集が必要です。その一助になればと考えています。参考にしていただければ幸いです。

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ

090-8666-1195

プロフィール

HM用縮小 DSC_1188.jpg

こんにちは、行政書士の福地義広です。あなたのお悩みに最適な解決方法を提案します。
登録番号  第08471847号
1960年(昭和35年)11月21日生まれ
家族:両親、妻、息子3人
プロフィールの詳細は代表者あいさつに掲載しました。よろしくお願いします。  

福地行政書士事務所

住所

〒904-0203
沖縄県中頭郡嘉手納町字嘉手納122-1

新着記事一覧

ページ一覧

フクチ義広後援会(29)
新型コロナウイルス感染関係(21)
PFOS等汚染問題(25)
沖縄差別の実態(25)
米軍の違反パラシュート降下訓練(16)
2.24県民投票(36)
沖縄の民意圧殺を許すな!!!~行動、選挙支援等~(19)
辺野古埋立承認撤回(2018.8.31)(20)
新ページ追加(12)
朝鮮半島平和構築(7)
名護市長選挙(2018年2月4日)(9)
2018.9.30沖縄県知事選挙、10.14豊見城市長選挙、10.21那覇市長選挙(20)
緑ヶ丘保育園・普天間第2小学校(宜野湾市在)への米軍ヘリ落下物事故(31)
うるま市伊計島、読谷村儀間、渡名喜島での米軍ヘリ不時着事故。さらに伊計島でのオスプレイのエンジンカバー落下事故。(8)
米軍ヘリ落下物事故、墜落、不時着等を受けての政府の対応(18)
お勧め記事(111)
新着案内(158)
トップページ(25)
書籍・新聞等からの資料(23)
代表者あいさつとプロフィール(2)
業務案内(20)
顧問契約(相談業務)(1)
離婚関係(1)
相続関係(1)
事業関係(8)
遺言書(18)
問題解決プログラム(1)
契約書等のひな型(7)
離婚(5)
遺産相続(4)
借金(2)
情報提供(7)
裁判員制度(6)
判例・裁判関連報道等(35)
成年後見制度(2)
お客様の声、質問(50)
代執行訴訟、違法確認訴訟等これまでの経緯(翁長知事 辺野古新基地建設阻止)(257)
集団的自衛権行使は憲法違反。安保関連法案を廃案にせよ。(17)
辺野古新基地建設阻止、高江ヘリパッド建設阻止行動(キャンプシュワーブ・高江等)(57)
名護市辺野古海域の埋立は人類に対する犯罪だ。美しい辺野古の海を守りましょう!!!(11)
普天間飛行場の辺野古移設阻止(127)
許すなオスプレイ配備(183)
許すなオスプレイ配備2(50)
沖縄の米軍基地(23)
夜間爆音被害の実態 嘉手納・普天間両米軍基地(26)
第4次、第3次嘉手納基地爆音差止訴訟等訴訟、爆音関連(281)
嘉手納米軍基地の爆音(115)
嘉手納町役場から入手した爆音データより(17)
米軍機(オスプレイ等)事故(56)
普天間基地の爆音の最新情報(16)

電子書籍

しあわせ講話集
☆▼☆
早川一光講話集 CD全12巻

△☆▼☆寂聴さんのおもしろ法話。聴いて、笑って、元気になる! 「瀬戸内寂聴・京都法話集 CD全12巻
☆▼☆△渡辺先生の愛と幸せに満ちたお話 「渡辺和子講話集 CD全12巻
☆▼☆いのちの輝きが教えてくれる豊かな明日への道しるべ 「いのちを見つめて CD全12巻
☆▼☆京都の名物医師・早川先生の元気いっぱい講話集 「早川一光講話集 CD全12巻
☆▼☆実り豊かな毎日へとあなたを導く名講話集 「現代に生きる CD全12巻
☆▼☆日本文化を大切に…高田好胤師の説得力ある法話集 「高田好胤法話集 CD全12巻☆▼☆▲松原先生百歳記念講話集!心豊かな人生を送る秘訣 「松原泰道講話集 CD全14巻▼☆▼☆カマタ流!しあわせに生きる秘訣 「鎌田實講話集 CD全12巻
▲☆▼☆各宗派15人の名僧との対談をたっぷり収録。仏教の面白さがよくわかる 「ひろさちやの仏教探訪 CD全16巻☆▼☆▼”おもしろ法話”がDVD 「瀬戸内寂聴・天台寺法話集 DVD全10巻
▲☆▼☆在宅ホスピス医・内藤いづみ先生が語る、「しあわせに生きる方法」とは 「内藤いづみ講話集 CD全12巻☆▼☆▼“医療の本質はやさしさ”を実践したナースが語る 「石垣靖子講話集 CD全12巻☆▼☆▲釈尊の教えであなたの今日がイキイキと輝きます 「釈尊に学ぶ生き方 CD全12巻▼☆▼☆相田みつをの、書とはまた一味違う貴重な講演集 「相田みつを講演集 CD全10巻☆▼☆▲元気が出る!人生がラクになる!珠玉のことば134 「相田みつを作品集 全2巻☆▼☆▼こころ豊かに人生を生きるには? やすらぎの12話。 「酒井大岳講話集 CD全12巻
▲☆▼☆日本を代表する尼僧が語る、仏教の真髄 「青山俊董講話集 CD全12巻
▼☆▼☆季節の行事には人生のヒントがいっぱい! 「ひろさちやの日本人の神さま仏さま CD全12巻☆▼☆▲