県内紙は今日の朝刊で嘉手納基地の騒音被害についての記事を掲載した。
「在日米軍再編に伴い、嘉手納基地所属のF15戦闘機6機が1月29日から2月5日までの8日間、航空自衛隊百里基地(茨城県)に訓練移転を行った際、嘉手納基地周辺の一日あたりの騒音発生回数(70デシベル以上)が、昨年度1日平均の110回を上回る日が3日あったことが、嘉手納町の調べで9日までに分かった」というのがその内容である。「訓練が移転しても騒音は減らず、被害は解決していない」との嘉手納町の基地渉外課長のコメントは正にそのとおりである。
 嘉手納基地報道部は、訓練移転によりF15戦闘機の運用は60%から40%軽減すると説明しているという。確かに、F15の飛行回数は減るだろう。嘉手納基地にはいないのだから当然である。しかし、他機材は多数存在する。
 嘉手納空軍の業務は空の安全の確保とそのための訓練である。F15がいない間の空白の時間帯をどう活用するかは当然考えなければならない。どうするのか。他機材の訓練、エンジン調整、ひどい時には他の米軍基地から機材を入れて訓練をする。日常業務の合理的運用を考えれば当然である。
 しかし、基地周辺住民が求めているのは爆音被害の軽減である。F15だけの飛行機音がいやだと言っているわけではない。F15不在の時間帯は静かにするというのが通常の感覚だろうが(少なくとも付近住民にとっては)、その通常の感覚が米軍には通じない。さらに基地運用については米軍の専権事項であるから沖縄防衛局も要望書の仲介をするのが関の山である。
 これが沖縄の基地の現状である。
 沖縄の基地負担の軽減を政策目標に掲げる民主党には期待している。長くても政権が維持されるのは4年間である。その間に1歩でも2歩でも前に進んでいくことを期待している。そして、沖縄人(ウチナーンチュ)自身がその声を発信し続けなければならない。

【参考資料】 嘉手納基地に関する使用協定締結について(嘉手納基地から派生する基地被害の可決に向けて作成されたものです。被害実態を知ることができる資料です。ここをクリック)

  店の主は続けた。
 「きっと、あんたの庭に住んでいるセマルハコガメにマーペーの魂が宿ったんだよ。そして、自分自身を探して石をかじっていたに違いない。」
 「まさか。」と私が言うと。
 「まさかじゃない、本当のことだ。」と主は言い返した。その強い口調に押されながら、私は味噌汁を飲みこんだ。
 「でもどうしてマーペーは自分探しの旅を続けているのか。」と問うと。 
 「きっと、今もカムナイのことが忘れられずに、募る思いを果たそうとしているに違いない。」と言った後、ほんの少し間をおいて続けた。
 「悲しみぬくれ、思いを遂げらぬわが身を嘆いて石にまでなった少女の思いが、今も生き続けているんだよ。」
 そう言うと店の主は、隣客が残した皿を片づけて、店の奥へ引っ込んでしまった。

 私は、食事を終えて、食器をかかえ、店の奥へ入って行った。店の主は洗い物をしていた。
 「でも、カムナイはとっくに死んでいるはずだし、マーペーは何を探しているんだろう。」と私が問うと。
 「マーペーが探しているのはカムナイじゃない。カムナイを思って石になった自分自身をさがしてい
るんだ。あんた、執心鐘入を知っているかね?」
 「あぁ、あの組踊の?」と私が答えると

 店の主は、洗い物の手を止めて、天井の一点を見つめて、こう言った。
 「そう、沖縄の女は思いが募ると鬼にもなるんだよ。だから、思い募って石になっても何も不思議じゃない。マーペーは石になった自分自身を探しているんだよ。この世に残した自分の思いが宿っている石をね。」

 思い募って石にまでなった少女の思いが、今も、生き続けて自分探しの旅をしているという。 
 私は、あらためて、石垣島の自然豊かな風景の中に潜む不思議さを感じた。

2010:02:27 普天間飛行場移設先につき、仲井真知事及び県内市町村全首長が国外・県外  

        緊急!地震情報(平成22年2月27日(土曜日))                 

2010:02:26 自筆証書遺言、秘密証書遺言、公正証書遺言について教えてください。

2010:02:25 沖縄県議会、普天間飛行場の県内移設断念を求める意見書を全会一致で可決

        沖縄の基地負担の軽減は、基地負担は日本全体で負うべきものとの認識

        から始まる

2010:02:24 沖縄県議会、全会一致で普天間飛行場の県内移設断念を求める決議へ

        認知遺言のひな型(遺言書)

2010:02:23 相続人以外への遺贈のひな型(遺言書)

2010:02:22 平野官房長官の来沖と新辺野古陸上案

        嘉手納高校の甲子園壮行会

        遺言書の作成・遺言書のひな型・遺言書書込形式・一般的遺言書 

2010:02:20 真夜中の訪問者(2)

2010:02:19 普天間飛行場移設問題に関する知事・県議会の対応は

        真夜中の訪問者(1) 

2010:02:18 沖縄の基地問題の解決に向けて

2010:02:17 相続の放棄は、「相続開始を知った時から3カ月以内にしなければならない」と

        聞きましたが、被相続人が亡くなってから3カ月を経過すると相続放棄はできない     

        のですか。
2010:02:16 ヤシガニと出会った夜に(3)

2010:02:15 ヤシガニと出会った夜に(2)

2010:02:14 ヤシガニと出会った夜に(1)

2010:02:13 菅谷さんの足利再審事件が大詰めを迎えた

2010:02:11 嘉手納高校の甲子園初出場に湧く嘉手納町 第2弾

                横浜事件の刑事補償請求に関する横浜地裁決定に思う

2010:02:10 嘉手納基地の騒音被害の実態

2010:02:08  セマルハコガメの自分探しの旅(5) 

2010:02:07  今日、具志川のメインシティーへ買い物に出かけた。1階の催し物フロアーにはバレンタインデーのチョコレートコーナーが。妻と眺めていると、有名ホテルの期限限定の文字に足が止まった。きれいに箱詰めされたチョコレートが並んでいる。

  1個当たりいくらになるのかしら、と妻がつぶやく。

  チョコレートで有名はベルギーあたりでは、1個500円するのもあるらしいよ、と私。

  500円!もったいない、と叫ぶ妻。

  何がもったいないの、と私。

  何がって、高すぎるわよ、と妻。

  自分へのご褒美でも高いと思うの?問うと。

  そうね・・・・・、と妻。

  1個500円のチョコレートをあげたいと思った人に出会ったことはないの?、と私が問うと。

  全然!とあっさり言ってのけた妻。今日の彼女は妙に正直だ。

2010:02:06 岡田外相の普天間継続発言を批判しながら、依然辺野古案に拘る仲井真知事

              の本音は

              セマルハコガメの自分探しの旅(4)

2010:02:05  普天間飛行場の県外移設へ、自民県連・公明県本が、仲井真知事へ方針転換

        を迫った

        セマルハコガメの自分探しの旅(3)

2010:02:04 「中1ギャップ」なにそれ?

                  セマルハコガメの自分探しの旅(2)

2010:02:03 波紋拡がる、岡田外相の普天間飛行場の継続使用発言

        セマルハコガメの自分探しの旅(1)            

2010:02:02 第21回オリンピック冬季競技大会(2010/バンクーバー)特集

         岡田外相の普天間飛行場の継続使用発言

         不動産登記簿に「仮差押」の登記があるのですが、これは何ですか。

2010:02:01 「雪国」続き

         民法に定める形式に従っていない遺言書の効力はどうなりますか。

 仲井真知事は5日の定例会見で、岡田外相の普天間継続発言を批判しながらも、今まで言ったことを急に変えるつもりはないと発言し、辺野古案にこだわる姿勢を崩さなかった、という。仲井真知事の本音はどこにあるのだろうか。

 米国の辺野古現行案履行の主張はあくまでも地元の同意が前提であった。民主党が政権交代を果たした先の衆議院選挙の前までは同意があるとされてきた。それが、先の衆議院選挙につづき名護市長選挙でも普天間の県外・国外移設が地元の民意であることが示されたのである。これを受けて米国のスタンスも鳩山首相のいう5月決着を見守るとの方向へと変化してきた。

 それでも仲井真知事が辺野古案に固執する理由としては、普天間飛行場の固定化に対する懸念があるという。つまり、移設先が決まらなければ、基地が継続使用されるかもしれないというのである。岡田外相の発言が現実のものとなることへの懸念である。しかし、これについては鳩山首相や閣僚からも否定する発言が相次いでいる。そもそもの議論の出発点が普天間飛行場の危険性の除去であり、元にもどることはないとの認識である。

 ということになれば、沖縄県知事のなすべきことは、基地の現状について発信し、沖縄の基地負担軽減を日本全体で考える環境を作り、基地受入れを検討しているされる地域の首長に対しては、受入れの体制の準備に手を貸すことではないだろうか。

 今、やっと、沖縄の基地負担の軽減が実現しそうなときに、相変わらず、地元の知事だけが、民意を無視した施策が実施されてもやむを得ないという発言に終始しているのは許されない。今、問われているのは、知事が政策転換をすべきか否かなのではなく、普天間飛行場を国外・県外に移設させるにはどうすればいいのかである。

 これまで遅々として進まなかった沖縄の基地負担の軽減策をやっと実現できる時期が来たのである。仲井真知事が勇気を持って政策転換し、県民の先頭に立って基地負担軽減に向かって進んでいくことを期待したい。

  事務所の裏通りには老舗の食堂、昭和食堂がある。小さな食堂ではあるが近所の1人暮らしのお年寄りなどが好んで通っていた。内は気楽なもので、初めてのお客さんでも家族のように迎えてくれた。だから、注文もおしぼりも、お茶の準備も全部セルフサービスだ。誰にも気兼ねしない雰囲気が私は気に入っていた。食堂の主は、白いあごひげをたたえ、長髪を後ろに結んだおじさん。石垣の民話や民謡にも精通していて、地域の長老のような雰囲気を醸し出していた。そのおじさんに、夜中に石をかじるセマルハコガメの話をしたところ、こんな物語を聞かせてくれた。             

 石垣島の南に位置する黒島で道切りが行われた。道切りとは首里王府が行った開拓政策。道を境にして集落を分け、島民を強制的に移住させ、新しい村をつくらせたという。              

 その黒島に将来を約束しあったカムナイという若者とマーペーという娘がいた。二人は一本の道をはさんで住んでいたのだが、その間の道で道切りが行われ、マーペーは石垣島の野底へ移住することになった。家族とともに野底に移住したマーペーではあったが、カムナイのことが忘れられず、思いは募るばかり。居ても立ってもいられなくなったマーペーは、カムナイの住む黒島を一目見ようと野底山に登った。ところが目の前には於茂登山がそびえ立ち、思い募るカムナイの住む黒島は見えない。目の前にそびえる於茂登山はマーペーには二人を隔てる大きな壁に見えたにちがいない。失意にくれるマーペーはその場に泣き崩れた。                            

 翌朝、姿が見えなくなったマーペーを村人が探したが見つからない。やがて、野底山に登った村人が見つけたのは黒島の方向に向かって横たわる石。それまで頂上には石は見当たらず、その時初めて見る人影のような石だった。その後、野底の村人たちは、マーペーが泣き崩れて石になったと伝えたという。

 そして、そのマーペーの魂は今でも石になった自分自身をさがしているという。

 “あなたを見つめている私を見つけて。”
 誰かがささやいたような気がした。
  私は、かまわず、どんぶり飯を口に運び、かまわず食事を続けた。

  ビッグニュースである。遂に自民県連・公明県本が仲井真知事に対して普天間飛行場移設問題について県外移設へ方針転換するように促した。これで、県内政治勢力の中で県内移設に拘っているのは仲井真知事のみとなった。名護市長選の結果を受けて、辺野古移設の実現可能性が極めて低くなったことを受けての判断であろうが、いずれにしても沖縄の民意は国外・県外移設へと固まってきた。
 それにしても仲井真知事が県内移設に拘る理由は何か。新聞報道では移転先が決まらないと普天間の固定化につながるとの懸念があるという。しかし、現状の固定化については鳩山首相が明確に否定し、普天間に戻ることは理論的にあり得ないとの閣僚発言からするとその懸念がどれほどなのか真意が測れない。本来なら、県内民意の代表者として名誉ある方針転換を図るべきである。懸念事項があるならばそれを開示し、議論すべきである。知事一人が悩むことはよくない。議会で議論することが必要だ。
 米軍基地の返還の流れはすでに出来上がっている。そして、嘉手納以南の基地返還により解決すべき問題は山積している。軍雇用員の雇用確保、軍用地主の収入確保、基地周辺市町村の財政問題、最大の問題は跡地利用問題である。
 仲井真知事が方針転換し、沖縄が一丸となって普天間基地の国外・県外移設を実現させることが沖縄の将来に明るい光を見い出すことにつながる。

  石垣の熱い夏夜のこと。私はクーラーが嫌いなので扇風機で過ごしていた。夏の石垣島は夜間でも気温は30度近くある。部屋中の窓を開けはなち、網戸だけを閉めて過ごす。極めて質素で健康的だ。

  虫の声だけが響く静かな夜にうとうと眠りに就こうとしたころ、ガリガリという音が耳についた。これまで聞いたことのない音。石を削るような音である。私は、ゆっくりと起き上り、暗い庭のほうへ眼をやった。庭の真ん中に何かいる。音はそこから聞こえてくる。部屋の明かりを点けて、もう一度庭に眼をやると、セマルハコガメがいた。

  眼をこらしてじっとみていると、ガリガリガリガリ、彼は彼の頭ほどの大きさの石を懸命にかじっている。石についているコケでもかじっているのか。私は夏夜の不思議な光景にしばらく見入っていた。しばらくして彼は石をかじるのを止めた。ゆっくりこちらに目を向けた。私の方をじっと見ている。

  やがて踵をかえすかのように庭の暗がりに向かって歩き出した。その姿は闇の中に消えていった。

当事務所では、相談を基本とした顧問契約を準備しております。基本内容は次のとおりです。

     ①お客様の業務及び官庁等への申請業務等に関する相談業務をその内容とする。

   ②当該月に業務報酬が発生した時は、当該月の顧問報酬は業務報酬に充当する。

   ③お客様の従業員の個人的な事項に関する相談についても、初回無料とする。

   ④月額報酬は5250円(消費税を含む)

 顧問契約のメリットは、

   ①いつでも気軽に相談できること

   ②業務依頼したときは当該月の顧問報酬は業務報酬に充当されること

   ③従業員の福利厚生にもつながること

   ④一月5000円の料金で以上のサービスが受けられること

    

 本契約に興味のある方、あるいは契約内容等にご質問がございましたらどうぞ、遠慮なくご連絡ください。 

   福地行政書士事務所
       沖縄県中頭郡嘉手納町字嘉手納122-1
       TEL/FAX : 098-989-1933

             携帯電話:090-8666-1195
       E-mail : office-fukuchi@castle.ocn.ne.jp
       URL : http://www.office-fukuchi.jp/

 

 セマルハコガメは、国定の天然祈念物である。天然記念物に指定されると、文化庁長官の許可がなければ、採集したりすることができない。生息場所からの移動は禁止され、ペットとして飼育することも禁じられている。そのセマルハコガメが自宅の庭に住んでいるのである。しかも、1匹だけではない。確認できただけでも3匹の親ガメと1匹の子ガメが住んでいる。

   観光客が競って訪れる自然の宝庫と呼ばれる石垣島ではあるが、その自然の豊かさをあらためて実感した。先住民へのあいさつのつもりで、みそ汁の出しに使う煮干しを庭木の根元に置いておいてみた。すると、翌日にはなくなっている。彼らが食したに違いない。警戒心の強い彼らではあるが、すんなり私を受け入れてくれた様な気がした。  ある日のこと、玄関先で彼が何かを食んでいる。よく見ると、カマキリである。動きの遅いはずのカメに、カマキリが捕えられるはずもないと思いがちだが、カマキリを食している彼の姿をみると、野生の本能による営みの不思議さを感じた。

 昨日の新聞に「中1ギャップ」対策事業という言葉を見つけた。見つけたのは沖縄県の平成22年度予算内示の記事の中である。教育委員会の重点特別枠事業となっている。小学校を卒業し、中学入学後、授業についていけなくなったり、学校生活になじめなくなる生徒が多いとされる中学1年生を対象とした事業と説明されている。  この説明を読んだだけでは、何が問題で、何を(どんな対策事業を)しようとしているのかよくわからない。そこでネットで検索してみた。
 滋賀報知新聞(2010.2.3)
 今春から高島市立高島小学校・中学校で、小中一貫教育校が県内で初めて実施される。文部科学省によると、平成20年度には全国で1500校以上の学校が取り組み、小中一貫教育は大きな流れになっている。その背景には「中一(中学一年生)ギャップ」があるという。

 読売新聞新潟支局
 中学生になると急にいじめや不登校が増える「中一ギャップ」の解消に向けて、県が2003年度から試行的に取り組む「複数担任制」が成果を上げている。小学校に比べ、交友関係が飛躍的に広がる一方、教師の目が十分に行き届かなくなり、新しい環境になじめずに思い悩む新中学生。一クラスを2人の担任が受け持つ「複数担任制」は、教師と生徒とのきめ細やかな交流を通して、生徒たちの新たな“支え”を見つけだす試みである。
 宮崎日日新聞
 西都市の小中一貫教育モデル校・三財小(三好正俊校長、198人)と三財中(島埜内遵校長、88人)で、小学生が中学校で定期的に授業を受ける交流授業が13日始まった。初日は5、6年生59人が隣接する中学校へ赴き、国語と算数、英語を学んだ。学習や生活の変化になじめず不登校やいじめが急増するといわれる中一ギャップを解消し、中学校の専門性を小学校でも生かそうと導入した。計画では年20回、小学校高学年の児童が毎週水曜日に中学校で1日を過ごす。給食と掃除の時間もあり、生徒会活動や部活動を中学生と一緒に行う。

 私の三男が中一である。毎日野球に明け暮れているが、中一ギャップを間の当たりにする日々である。しかし、それがこれ程の社会問題化しているとは思いもよらなかった。生徒指導、部活、定期試験、いずれも小学校とは比べものにならない程厳しさが違うので追いつくのにやっとという感じである。しかし、学童期から思春期、そして自立へと向かっていく成長期の息子に対して、親は見守るしかないと思うのだが。自立のための産みの苦しさを味わうべき時期にあれこれ過保護になりすぎるのも如何かとは思うのだが。  中高の一貫教育の試みが進んでいるが、この状況では小中高一貫教育に進んでいくことになるのか。過保護になりがちな教育環境の中で更に過保護が進むのではないか。こんな危惧を抱くのは私だけだろうか。

(9)沖縄の基地に関する書籍コーナー (Amazon(アマゾン))

 

(10)

 私に石垣島への辞令がでたのは去年の4月。石垣島にある営業所副所長の辞令だった。那覇での生活が10年,そろそろ先島への異動かな,などと考えていた矢先だった。家族と離れての初めての単身生活。五拾近くになって、なんで〜、と妻はいうが、サラリーマンの宿命だ。なんで〜とは言いながらどこかうきうきしているようにも見える妻。うるさいだんなと少し距離を置く生活にどこか期待しているようだ。 私だって五拾歳を迎える寸前の一人暮らしだ。不安を抱えつつも新しい生活への期待もある。どんな期待かと聞かれてもいろいろである。期待と不安の中、石垣行きの機中で珍しいものを見た。眼下に見る虹である。ほのかに私の心が明るくなったのはいうまでもない。
 やがて、事務所の敷地内にある社宅での生活が始まった。事務所は市内の登野城と呼ばれている地域にあった。敷地の隣には御獄(うたき)と呼ばれる拝所(うがんじゅ)がある。御獄は人々の信仰の対象となっているところ。御獄の敷地は地域の人々によって掃き清められ、常にきれいにされている。御獄は樹木が生い茂り荘厳な雰囲気を醸し出す。まつりごとの中心は御獄であり、御願(ウガミ)や厄払いもここで行われる。
 社宅の敷地は、結構な広さがあり小さな家庭菜園を作ることができた。社宅の敷地には先住民がいた。セマルハコガメである

 昨日の岡田外相の普天間飛行場の継続使用発言に対しては、鳩山首相をはじめ閣僚からも非難ともいうべき発言が相次いでいる。鳩山首相は「議論の発端は移設。最終的に戻ってきたという話では答えにならない」と明確に否定し、平野官房長官は「検討委員化を立ち上げる中で、戻ることも想定しているなんて論理は矛盾する」、更に北沢防衛大臣も「行き先がないと誰が決めたのか」と発言している。

 岡田外相の真意はどこにあるのか。

 岡田外相は、自らのHM(こちらをクリック)で昨年12月5日に来沖し普天間移設に関して名護市民との懇談会の状況について週刊ビデオメッセージで述べている。

 当日の状況については、沖縄県内のマスコミ報道によれば、岡田外相が現行の辺野古移設案の履行に理解を求めたためヤジと怒号が飛び交い、司会の玉城衆議院議員がとりなす場面もあったという。

 ビデオメッセージの中で、岡田外相は、米海兵隊の日本における抑止力は重要であり、普天間基地移設問題は議論が長引けば長引くほどよくないと発言している。同時に沖縄の戦中、戦後、そして復帰後にわたる基地負担について考えなければならないとも発言しているが、結局は、現行の辺野古移設、嘉手納統合、普天間基地の継続使用のいずれかしかないと結論づけているとしか思われない。

 今日、興味深いニュースを見つけた。普天間飛行場の新たな移設先を話し合う沖縄基地問題検討委員会が移設先候補地としてあがっているグアムを視察するというのである。先に社民党が視察を申し入れて断られた経緯があるが、政府機関の視察として米国も受け入れたのであろう。

 さらにもう一つ、オバマ大統領が3月後半にグアムを視察するというのである。目的は安全保障上の拠点としての機能が強化されている現状を視察することのようではあるが、時期が時期だけに興味深い。視察はグアムだけではなく、インドネシア、オーストラリアも訪問の予定という。5月決着に向けて日本をけん制する狙いも指摘されているが、少なくとも5月決着に向けて事態は進展しているのである。

 このような状況の中で、岡田外相の発言は一人よがりのような気がしてならない。野党時代には国民目線に立った、国民本位の政治を目指すべきであるとの持論を展開していたはずである。

 コンクリートから人への精神は、防衛、外交の場面でもその真価を発揮してもらいたいものである。

 仮差押えは民事保全法上の手続で、債権回収のための強制執行手続をする権利を保全するための手続です。例えば、AはBに対して500万円を貸したが、Bは返済しない。そこでAはB所有の土地を強制執行手続きで売却して回収しようと考えた。しかし、そのためには裁判を起こすなどして債務名義(判決、和解調書等)を得なければなりません。裁判には時間がかかります。その間にBが所有不動産を処分(売買等)してしまっては元も子もなくなります。そこで、仮差押をしておけば、仮にBがその不動産を処分(売買等)しても、その処分は仮差押には対抗できず、強制執行できることになります。
 先にも述べたとおり、仮差押のままでは強制執行はできません。Aは裁判等を起こすなどして債務名義を得なければなりません。
 また、Bも仮差押がついたままの不動産を他人に売却することはできます。しかし、Aが強制執行手続を執って不動産が売却されればBからの買受人は所有権を失うことになります。ですから、現実的には仮差押がついている不動産を買う人はいないのです。
 解決方法としては、裁判に至る前に話し合いで返済方法等について詰めて、債権者に仮差押の申立を取り下げてもらうのも良いでしょう。
 借金額等について争いがあるのであれば、裁判の中でお互いの主張を述べて裁判所に判断してもらうのもひとつの方法です。なお、裁判の中で和解(双方の話し合い)で解決することも可能です。

 岡田外相がまたまた普天間飛行場移設先の議論に水をさしたと批判されている。1日の会見で次のように発言したという。
 「望ましいことではないが、ほかに(選択肢が)なければ今のままということもあり得る。(継続使用は容認しないと発言した)鳩山首相も『思い』を語っただけで、明確に否定したわけではない」
 この発言の問題は、鳩山首相の継続使用否定発言を明確に否定している点である。首相の思いは内閣の意思でなければならない。首相の発言を単なる思いつきの発言かのように解釈してみせた岡田外相の責任は重い。仮に、岡田外相の解釈が正しいとすれば、鳩山首相は総理失格である。
 岡田外相は、普天間飛行場の移設問題については、これまでも沖縄の感情を逆なでする発言を繰り返してきた。突然の嘉手納統合案の発表、12月5日の地域住民等の意見聴取の際には、(名護市民との懇談の際)現行の辺野古移設案の履行に理解を求めたため、意見交換の場は怒号にみまわれた。そして、今回の普天間継続使用発言である。
 沖縄人(ウチナーンチュ)が、普天間問題について一息つくと、それを逆なでするかのように登場してくる岡田外相。彼の役回りは一体何なのか。疑問に思うのは私だけであろうか。

  民法には遺言の方式は民法に定める形式に従わなければならないと規定されています。したがって、遺言は自筆証書、公正証書又は秘密証書によって作成しなければなりません。但し、特別の方式による場合はこの限りではないとされていますが、特別の方式も民法に規定されています。
 それでは方式に従っていない場合はどうなるのでしょうか。
 相続が開始し、遺言書(公正証書は不要)を預かっている人や発見した人は家庭裁判所に申出て遺言書の検認手続(詳細こちらをクリック)を受けなければなりません。検認を受けた遺言書でなければ預金等の引き下ろしや不動産等の移転登記はできませんの必ず検認を受けなければなりません。
 ここで、一つの問題が発生します。民法に定める形式に従わない遺言書について、家庭裁判所は遺言書の検認手続を拒否できるかということです。
 一般に遺言書の検認手続は遺言書の有効・無効を判断する手続ではなく、後日の紛争(遺言無効の訴え等)に備えての証拠保全手続と言われています。この考え方に立てば家庭裁判所は検認を拒否することはできないことになります。したがって、検認を受けた遺言書であれば預金等の引き下ろしや不動産等の移転登記手続等が可能になりますので、民法に定める形式に従わない遺言書についても実行が可能となります。
 もちろん、民法に定める形式に従わない遺言書は後日遺言無効の訴等が提起されれば無効と判断される可能性が高くなります。裁判等で無効が確定すれば、預金の返還請求や不動産等であれば真正な登記名義の回復請求等の財産の取り戻しの手続、裁判に発展していくことになります。
 なお、以上は私の調べた範囲での見解ですので、これが一般的に認められるかがどうかは不明です。一つの考え方として参考にしていただければと思います。

 「四年はしかし長いね。」

 「過ぐに経ってしまいますわ。」

 「温い。」と、島村は駒子が近づいて来るままに抱き上げた。

   〜

 轡虫(くつわむし)が急に幾匹も鳴き出した。

 「いやねえ。」と、駒子は彼の膝から立ち上がった。

 北風が来て網戸の蛾が一斉に飛んだ。

 黒い眼を薄く開いていると見えるのは濃い睫毛(まつげ)を閉じ合わせたのだと、島村はもう知っていながら、やはり近々とのぞきこんでみた。

 「煙草を止めて、太ったわ。」

 腹の脂肪が厚くなっていた。 

 離れていてはとらえ難いものも、こうしてみると忽(たちま)ちその親しみが還ってくる。

 駒子はそっと掌(てのひら)を胸へやって、

 「片方が大きくなったの。」

 「馬鹿。その人の癖だね。一方ばかり。」

 「あら。いやだわ。嘘、いやな人。」と、駒子は急に変った。これであったと島村は思い出した。

 「両方平均にって、今度からそう言え。」

 「平均に? 平均にって言うの?」と駒子は柔らかに顔を寄せた。

 この部屋は二階であるが、家のぐるりを蟇(がま)が鳴いて廻った。一匹ではなく、二匹も三匹も歩いているらしい。長いこと鳴いていた。

 直接的な性描写ではなく、影絵に映る性の営みを表現する筆使いは見事である。愛人関係ともいうべき島村と駒子の戯れのひと時に日常の一こまを垣間見る。轡虫(くつわむし)や蟇(がま)がの鳴き声がなんとも物悲しい二人の関係を描いている。

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登録番号  第08471847号
1960年(昭和35年)11月21日生まれ
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電子書籍

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早川一光講話集 CD全12巻

△☆▼☆寂聴さんのおもしろ法話。聴いて、笑って、元気になる! 「瀬戸内寂聴・京都法話集 CD全12巻
☆▼☆△渡辺先生の愛と幸せに満ちたお話 「渡辺和子講話集 CD全12巻
☆▼☆いのちの輝きが教えてくれる豊かな明日への道しるべ 「いのちを見つめて CD全12巻
☆▼☆京都の名物医師・早川先生の元気いっぱい講話集 「早川一光講話集 CD全12巻
☆▼☆実り豊かな毎日へとあなたを導く名講話集 「現代に生きる CD全12巻
☆▼☆日本文化を大切に…高田好胤師の説得力ある法話集 「高田好胤法話集 CD全12巻☆▼☆▲松原先生百歳記念講話集!心豊かな人生を送る秘訣 「松原泰道講話集 CD全14巻▼☆▼☆カマタ流!しあわせに生きる秘訣 「鎌田實講話集 CD全12巻
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